腕時計上級者を目指す、ビギナーと中級者のブログ

月: 2020年12月

腕時計ビギナーへ実践して欲しい、腕時計の選び方

腕時計ビギナーへ実績して欲しい「腕時計の選び方」、どのように購入するべきでしょう?最初に購入する腕時計がいちばん難しいはず。実際、僕も初めて購入した腕時計がいちばん悩みました。ビギナーは時計に対する知識、特に経験値が無いことが、悩みを大きくする要因です。今日は僕の経験に基づく腕時計選びの「コツ」を紹介します。

腕時計は質感で決める

前回記事で紹介した、転売や投資を対象にした時計選びで無い選び方はどんな方法があるのでしょう?

一般的な腕時計の選び方は「ブランドで決める」、人がほとんどでしょう。しかし初めから「ブランドありき」は賛同できません。腕時計選びはまず、「質感」と「見た目=外観」で、選ぶと納得できる一本と出会えます。

質感は文字通り触った感触、腕時計を実際に手に取り、手首の上に載せるだけ。これで良いと思った腕時計をチョイスします。「腕時計ビギナー」が時計を触っただけで時計を決めるのは無理があるのでは?

いえいえ、質感にビギナーも上級者もありません。触った感触に「腕時計のキャリア」はほとんど関係ありません。ここは自分の直感を信じてください。良い時計は誰が触っても「良い」と感じるはずです。

質感を確かめるのにふさわしい場所、デパートの時計売場

https://pixabay.com/ja/photos/東京-銀座-銀座四丁目-交差点-5037964/

僕は質感を確かめるのに最も適している場所はデパートと考えます。理由は多くのブランドを扱っていて、特定のモデルだけにフォーカスしないで客観的な目線で時計選びができるからです。

はじめは値札を見ないで、むしろ好きな外観の時計だけを見つけ出し、スタッフの人に声をかけてください。「すみません、購入を検討しているのでつけてみてよろしいでしょうか?」これでOK、自信を持ってお願いしましょう。ただ、稀に付けることを禁止しているモデルもあるそうです。

質感がよかったら質問や説明を聞く

さて、質感が気に入ったら、気になることは全て店員さんへ聞いてください。モデルの由来やストーリー、たわいも無い話も良いでしょう。理由は時計店のスタッフは「業界の人」、知識豊富で僕らが知らない事も知っているからです。来店時以外、話を聞く機会はそう多くはありません。

https://pixabay.com/ja/photos/デパート-衣料品-ファッション-652943/

そこで新たに聞いたストーリで希望する時計をより一層好きになることだってあるのです。僕も来店時はできるだけ話を心がけています。業界の話、トレンド、売れ行きも聞くと自分の時計に直接関係なくても、時計に対する興味が高まり、時計自体への愛着も高まります。

時計の情報はネットが発達した現代、その気になればほとんどの情報をウェブで集めることが可能です。しかし、「生の情報」はネットに無い貴重な情報が多く含まれています。以前僕の記事にも書きましたが、20年以上前一般人は「紙媒体」が唯一の情報源でした。しかし紙媒体の情報には限界があります。

業界人、特に販売最前線の人たちの情報は貴重です。最近は情報集めだけで、販売店に行き(笑)店員さんの話を聞いています。

プライスタグも必ずチェック!

https://pixabay.com/ja/photos/タグ-衣料品-紙-ファッション-3425877/

質感が気に入った時計が見つかったら、次はスペック値段へフォーカスです。僕の場合はこの時点で、値札を見ます。ほとんど人はあらかじめ、予算を決めてからお店へ行くと思います。やはり店に行ってから値段で悩まないことがスマートでしょう。

予算を決めない大胆な人もいるかも知れません。しかし無理な予算で時計を買うのは後の生活はもちろん、今後の「時計購入計画」に影響を与えます。僕が考える時計購入計画は末長く買う事。「時計は一生モノ!」ゆえに大胆に買う!という気持ちもわかりますが、時計は多い方が楽しいもの。

攻めの姿勢もたまには必要ですが、ビギナーの人は「少し余力を持った買い物」が理想です。いくらか余力を残し、次回へ財源を残すのも良いかもしれません。

さて値段が予算の範囲内であってもここで、即決は禁物、スペックも見極めることが重要になります。

スペックってどこを見るのか?僕は今の時代パワーリザーブは最低限チェックしておくことをおすすめします。パワーリザーブが長い時計は便利です。最近のトレンドはパワーリザーブが60〜70時間以上の時計です。70時間以上のパワーリザーブの利点は「2連休明け」でも動いている点にあります。

ライフスタイルで時計を決める

そして最も重要なことは今購入しようとしている時計をどんなシーンでつけるかです。先程のパワーリザーブもこの時計をオフで付けるのか?ビジネスシーンで付けるかによって変わります。

ビジネスで使うにしても、週5日勤務の人も居ればシフト勤務の人によってはパワーリザーブの価値観は変わります。週5日勤務の人だと前述の70時間以上のパワーリザーブがピッタリだと思います。

しかしシフト勤務の人が購入する場合、不規則な勤務に対応するためにはパワーリザーブよりカレンダー表示を優先する方が良いと思います。また水を使うシーンが多い、軽い時計が良いなどライフスタイルによって時計選びは変わります。

まとめ

腕時計ビギナーにとっての「初めての時計購入」は険しい難関です。しかしこれを越えるとその後の購入は意外にスムーズにいくもの。まずは直接時計に触れてみてください。そして初めての購入は実物を見てからの購入を心がけて欲しいものです。ネット通販も最近は悪くありませんが、実物を見ないで購入するとその違和感に驚くことがあります。僕も最近あるモデルを良いと思い、実物をデパートで見て一気に萎えたことがあります。

最近のWEB上の写真は本物と全く違うとは言えませんが、実物を見ると「違うなあ」と感じることが多いでしょう。もし初めての時計をネット通販で購入する場合は印象の違いがあることを覚悟しておくようにしてください。

腕時計は投資、転売では儲からない!3つの理由

「腕時計は儲かるよ」と「根拠の無い噂話」をして来る人、周囲に多いかも知れません。その話を聞いた後、ブックストアの時計雑誌を手にして「ロレックス価格急騰」、「入手困難レアモデルゲット!」という刺激的な記事を見て、「噂」を真に受ける。それだけは絶対に避けましょう。その理由を僕の経験に基づき紹介していきます。

腕時計を投資対象とする人たち!

現代では情報の多くはネットから。僕も前回の記事ではネットからの情報も重要と書いてきました。

そんな時代、僕もウェブライターとして腕時計に関する記事を4年間で200記事以上WEBへアップしてきました。(ライター名無記名も含む)

その中で腕時計投資に関わる記事を一度だけ書いたことがありました。「胡散臭いなあ」と思いつつ「まだまだ時計ライター駆け出し!」と思い直し、我慢して書いていたところ突然、サイトの打ち切りを告げられたのです。

次の記事を書き始めると担当者に告げ、了承を貰った次の日でした。

その担当者は時計の知識は全く無く、当初のテーマは「デイトナ」、それが突然「ヨットマスター」へ変更。それ以降僕はヨットマスターの記事をひたすら5つほど書き続けました。

https://www.tokemar.com/top/rolex/40-126621-10654009/

しかし3つほど書くと徐々にネタも付き、苦戦しながら何とか書き上げると、担当からは「ムーブメントどうこうより、資産価値が上昇すると書いてください」と一方的に言われました。確かに他のライターの記事も皆「資産価値が上昇する!」のオンパレード。

さて閉鎖を告げられた直後から、担当は「お約束の音信不通」。報酬が振り込まれないため、僕はやむ無く運営者(クラウドワークス)へ通報、なんとか書いた分の報酬だけは受け取れました。

儲からないとわかったら、精算もしないで無責任に退散する。僕の中で腕時計を投資対象とする人は「こんな奴」ばかりという想いが刷り込まれました。

もちろんこれは個人的な意見、全ての人がそうだとは思いたくありません。しかし2019年頃は、このようなクライアントが「時計」に限らず多くいました。

「実際に腕時計の価値が上がった話」という見出しの勘違い

2020年の今はどうなんだろう思い、腕時計投資でググると比較的に上の段に「32万円で買って50万円になった腕時計」という記事が、出てきました。興味ある人は読んでみてください。時計に詳しくない人が書く時計の記事はどうなのかと、想い読んでみるとちょっと首を傾けたくなる見出しを発見しました。

このライターが書いた記事内容は時計好きの旦那がIWCのインヂュニア(掲載している写真が本当であれば)とおぼしきアンティークの時計を32万円で購入したと書かれていました。その後、同じモデルの時計が雑誌上では約50万へ上がっていたと記事にしていたのです。

ここで問題なのが、見出し。価値が上がったと書かれていますが、何を根拠に上がったのか、全くわかりません。

儲からない理由①:中古販売価格を価値と誤解する

「雑誌で50万になっていた」と書いていますが、夫が見たという雑誌での価格50万円は何か、全く記述されていません。

雑誌社編集部が算出した、該当モデルの「買取価格」なのか?「中古販売価格」なのか。

前者は僕の経験上考えにくく、「中古販売価格」と思われます。しかし中古販売価格買取価格ではありません。つまりこの情報では32万円で買った時計が50万円になることはありません。

僕が書くとこの見出しは「32万円で購入した時計が雑誌では50万だった。18万得した!」と書きます。見出しの「価値が上がった」は嘘ではありませんが、事実でもありません

前述のライターが書いている記事のサイト運営者は金融業者です。この記事は依頼主のリクエストで、価値が上がると書かされたと僕は推測します。前述にある、僕の場合とほとんど同じだです。僕はヤフオクでの「落札価格の差」を引用するように指示されました。

そもそも販売価格の差は中古品やオークションでは日常的にあります。彼らはなぜか?販売価格の差をまるで価値が上がった、と書かせたがります。

儲からない理由②:仕入費用プラス諸費用があるから

https://www.tokemar.com/top/omega/seamaster/300-210.32.42.20.03.001-a-10711386-clone/

かつての経験から、腕時計を始めとする物販の商いでは最低でも買取金額の倍以上の価格で販売しなければ、商売として成立しないと僕は思っています。仕入金額の倍?そんなにボッタクて良いの?いいえ、そんなにボッてはいません。ちょっと考えれば、倍でなければいけない理由がわかります。

例えば50万円で仕入た時計を100万円で販売すると50万円が残ります。「50万円儲かった!」、これがメルカリやヤフオクだったそれもありでしょう。しかし商売では商品が売れて、陳列棚に空きが出れば、新しい商品を仕入ることが必要です。

そうです、同じ時計を棚に置くためには儲かった50万を全額仕入に使わなければいけません。また、仕入以外にも店舗を構えていれば家賃や人件費も掛かるため、その費用分も捻出するため、仕入は極力圧縮しなければいけないのです。

また高級腕時計は販売サイクルが長く、期内に売れないと仕入も経費計上できません。仕入額の倍で売れても、採算ラインギリギリでしょう。

そこで僕は買取金額=販売価格の半分である事を証明するため、ネット買取販売店一括依頼して買取金額相場を調べたことがあります。下のブランパン、「トリロジーGMT」というモデルを査定して貰いました。

ブランド名:BLANCPAIN(ブランパン)
商品名:トリロジーGMT
型番:GMT2250-1130-71
付属品:箱,保証書
商品の状態:美品
購入時期:10年以上前

ブランパンは、スウォッチ・グループ内でプレステージブランドにカテゴライズされています。ただ、一般的には決してポピュラーなブランドではありません。2000年の正規販売価格は100万円以上する超高級時計で付属品全てありの「完璧な状態」でも買取査定価格は20万円〜28万円という結果でした。

https://www.kame-kichi.com/webitem-11704.html

僕は3社に見積もりしてもらい、一番高い店舗で30万円、価格は上限額(Max)でした。やはり買取額は販売価格の半分以下です。2020年5月頃の中古販売価格は付属品全てありで60万円、その後2020年11月の中古販売価格は40万〜50万円位で推移しています。今査定に出せば20万円が買取相場でしょう。

皆さんも自身の中古時計が購入価格より上がった情報を見ても、一喜一憂しないで冷静に判断して欲しいです。買取相場なのか、中古販売価格なのかしっかり見極めましょう。

また記事に書いている内容もよく読み、見出しに惑わされないように、してください。その時執筆者も時計に精通しているライターなのか、プロフィール欄でチェックしてください。

儲からない理由③ロレックスの中古市場高騰、実感するまで時間が必要

https://www.tokemar.com/top/rolex/daytona/116519-d-b-10703265-clone/

ではなぜネット上で腕時計投資的な情報が蔓延するのでしょう。一番大きな要因はロレックスの中古市場の高騰が要因です。誰もが(時計に興味の無い人)欲しがるロレックスは中古市場が成熟されていることもあり、各モデルの相場もわかりやすく、価格も比較的緩やかに上昇していました。

ところが2018年頃より、新品の並行価格と正規価格の逆転現象に端を発し、中古価格も連動して高騰しました。2020年のCOVID19以降は投機マネーが時計市場から減少したこともあり、価格はいくぶん落ち着いています。しかし最近価格は再び上昇中です。

ロレックスは中古市場がグローバル化して、商品の回転も速く一般的な中古販売価格の8割や7割で買取するという話をよく聞きます。対照的に前述のプランパンのような専門的ブランドだと、結局は販売額の半分以下に落ち着きます。

商品の回転が速いロレックスの人気モデルにフォーカスし、売り買いを繰り返せば多少は儲かるかも知れません。

だた腕時計の売買は価格上昇する迄の期間が長く、金融商品のように短期間で実績をあげるのは難しいと思います。しかし稀に大幅にアップするモデルもあります。海の向こうで実際にあった実例を紹介しましょう。

Sotheby’s(サザビーズ)での実例

2019年にスイス ジュネーブで開催されたオークションハウス、Sotheby’sのImportant watchesで落札されたロレックス「コスモグラフ・デイトナ」REF 6329は1975年に最初の英国人オーナーが134£で購入した時計が、2019年に落札価格701,433£まで上昇しました。45年間で5234倍まで高騰したケースです。Sotheby’s 2019年Important watches

この時計を売ったオーナーは1975年に妻が結婚25周年記念として購入し、夫へプレゼントした製品でした。(リンク先の記事は落札後に更新されています。この内容はオークションが始まる前に書かれていました。)

この時計は当時、発売から8年が経過しても店舗に残っていたモデルだそうです。もし先に他の人が購入していれば、大金を他の人が45年後に手に入れていたでしょう。ワンオーナーのこの時計は、コンディションも良く、時計に奇跡的な変化が起こりました。通常このモデルの文字盤はホワイトと黒のいわゆるポールニューマンダイアルです。しかし黒色が経年劣化でブラウンへ、ホワイトの文字盤がクリームへ綺麗に緑青変色しました。また付属品が当時のまま、正規BOX、ギャランティー、ブックレット、レシートに至るまで全て残っていたためこれだけ高額(96,797,754円、1£=138円で計算)な額へ価値が上昇したのです。

時計で利益を上げるためにはこのように、根気と様々な偶然が必要なのです。

まとめ

腕時計の世界では数十年に一度の周期で、バブル期があります。しかし儲かることは稀です。もし時計の売買で利ザヤを稼げるなら、業界の人たちは皆クルーザーとフェラーリ、美女に囲まれた日々を過ごしているでしょう。

前回の記事で紹介した時計専門誌「クロノス日本版」編集長の広田雅将編集長が以下のリンクに書いた記事、ぜひ参考にしてください。業界に20年以上精通したこの人が言うことは間違いないでしょう。

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