腕時計上級者を目指す、ビギナーと中級者のブログ

月: 2022年11月

「現代の錬金術師」ショパールが産み出す「アルパインイーグルの魅力」

こんにちはGoroです。何度か書いている「アルパイン・イーグル」ですが、見れば見るほど魅せられるタイムピースになります。2019年に発表されたばかりのこのモデルの魅力は端的に言えば質感です。しかし筆者は何よりショパールというブランド自体が金属を知り尽くしているのが大きいと思っています。どんな事なのでしょう?

ステンレスの魅力を最大限に引き出す、ルーセント・スティールA223

アルパイン・イーグルのダイアル。鷲(ワシ)の瞳からインスピレーションを受けている

実機を見ていつも思う事は、ルーセント・スティールA223の質感です。質感は手に触れた感触もそうですが、何より見た目の良さも見逃せません。実はGoroは学生時代に「金属工学」を専攻してきました。

講義では教授達が「鉄は最強の金属」と繰り返していました。それは決してポジショントークでは無くそれが紛れもない事実だからです。鉄(Fe)は「硬さと強さ」を備えています。

通常世の中にある物質は硬さを持っているとその分だけ脆くなる性質を持っている事が特徴です。ガラスやセラミックがその代表で、一方向だけの力には耐えられても捻りが加わると割れてしまいます。

アルパインイーグルのエッジにも注目してください

ルーセント・スティールA223はオーストリアの鉄鋼会社フェストアルピーネ社がショパールと共同開発したオリジナルのステンレスです。(詳しくはこちらの過去記事を参照してください。)

硬さを強化して輝きを増す事で、ステンレスをワンランク上に引き上げる術は現代の「錬金術」だと筆者は考えます。実機を見れば一目瞭然です。

忘れてはいけない優れたムーブメント、スポーツウォッチの哲学を忘れない点も好感!

アルパインイーグル XLクロノグラフ

外見ばかりに目を囚われてはいけません。実はショパールは彼らの自社製ムーブメントも必見です。写真のXLクロノグラフ、実は「フライバック」になります。筆者はこのフライバックが欲しくてたまりません。

もし可能ならばもう少し「価格が安ければ・・・」と思うのですが実機を手にした瞬間にそんな想いはぶっ飛びました。この質感でこの価格は納得できる!

またこのクロノグラフの防水性にも驚きです。10気圧という事はプールで泳ぐ程度であれば十分に使用できます。これまでGoroが見てきたクロノグラフの大半は3気圧程度でした。

3気圧ではどうしてもプールに持っていくのは心配ですね。そしてレザーストラップと違い、ブレスレットは水の心配が無くスポーツウォッチの基本と言っても良いでしょう。

今回、新作でラバーストラップモデルをリリースしています。彼らは、このアルパインイーグルをスポーツウォッチとして認識しており、その哲学が揺るがない時計造りにも好感が持てます。

皆さんもぜひ、アルパインイーグルを検討してください。

ダイアルを彩るデイトカレンダー、ノンデイトが良い!とは言わせない!

こんにちは、Goroです。あるYouTubeで、「腕時計はデイトよりノンデイト!」という趣旨の動画を見ました。「デイトカレンダー腕時計」が好きな筆者としては内心穏やかでは無く、デイトカレンダーの利便性に目を背ける事はできません。デイトカレンダー信奉者、Goroの目線でデイトカレンダーの魅力をたっぷりと紹介します。

デイトカレンダー腕時計は実用的で、美しい

Blancpain Bathyscaphe

デイト付き腕時計の良さは日付確認がスマートにできる利便性です。それ以外に日付や曜日が変わる事で、ダイアル(文字盤)に生じる微妙な変化も美しいと感じています。しかし、前述したように愛好家の間では近年ノンデイト派が増加中です。

増加している理由として、「日々の時刻調整が面倒」という声を多く聞きます。デイトカレンダーの時刻調整の場合、どうしてもAM・PMまでの操作が不可欠です。ノンデイトだと半分の労力で済むという意見にも納得がいきます。

しかし筆者は時刻調整の手間こそ好きなひと時になります。愛用している写真の私物腕時計の週に何度かある操作で、日付が変わる瞬間の「カチッ」という音がした時こそ至福の瞬間です。

ダイアルの微妙な変化以外では、写真トップのバチスカーフのカレンダー窓、ブランドロゴとの絶妙なレイアウトにいつも感服させられます。このレイアウトも緻密に計算されたデザインの筈です。

このようにエレガントなプロダクトはカレンダーそのものが、腕時計をワンランク上に引き上げる重要なファクターとなっています。

指針表示から窓表示のデイトジャストへ

現行腕時計のカレンダーは「窓表示」と、「指針表示」が一般的です。かつては指針表示しか無く、1945年にロレックスが初めてデイトジャストで窓表示を採用して以降、それが主流となりました。

デイトジャスト以前はカレンダーを腕時計に登載する事への関心は少なく、一部の高級機種に採用される位でした。当時のデイトジャストはヒットしない、と考えて発表したのかも知れません。

しかし、当時の関係者の思惑を凌ぐ空前の大ヒットとなり、それ以降カレンダーへの関心も高まります。

この機構はダイアルの下にデイト・ディスクを取り付けてダイアルに窓穴を空けます。そうすることで不要な情報をダイアル下に隠せる事も、関係者からは好意的に映ったようです。

というのも、指針表示機能だとダイアル上に「全ての情報」を表示しなければいけません。デイト・カレンダーだと1〜31までの数字、目盛りを印字すると、全体のレイアウトが煩雑化します。

それに対して窓表示方式では不必要な情報が隠れて、結果ダイアル全体がスッキリし、見栄えも良くなる事も特徴です。

実際ロレックスはデイトジャストのヒット後にダイアルの空きを生かすべく、デイデイトを1956年に発表します。フルスペル表示で曜日が読みやすく、窓は12時の位置にバランス良くレイアウトされて、同社の更なる高評価へとつながります。

オリス・ポインターデイト

ただ、指針表示のカレンダー機能が完全に無くなった訳ではありません。写真のオリスのビッグクラウン・ポインターデイトは指針表示の代表としても有名です。同社は指針表示が高級機に限定された事で、他社との差別化に成功しています。

デイトカレンダーはアイコン

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スポーツモデルやラグスポではデイトカレンダーが無く、ノンデイトの方がデザイン的にスッキリするという声が多いのも事実です。ただ仮に、カレンダーが無ければやはりデザイン的に寂しい気がします。

往年のラグスポでありアイコンである、ヴァシュロン・コンスタンタンの222は「ヒストリーク222」として2022年に復活、細部は現代風に再解釈しつつデイトカレンダーは当時のままに採用しています。この歴史的事実こそ、カレンダー小窓が、ダイアルのデザインを損ねない根拠です。

名機のデザインは常に計算されている

あらためて「名機」たちのデイトカレンダーが採用されたダイアルを見ると溜息が出ます。それぞれを眺めると、美しさの秘密は計算されたデザイン(設計)から成る造形美だと実感できます。

ここ数年ノンデイトの方が良いという意見を多く聞き、将来的にデイトカレンダーが無くなる日が来るかも知れません。しかし現行のデイトカレンダーのモデルはどれも素晴らしいデザインのものばかりです。

ぜひ皆さんもデイトカレンダーを再評価してください。デイト・ノンデイトを書いた過去記事もぜひ読んでください。

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