腕時計上級者を目指す、ビギナーと中級者のブログ

月: 2023年1月

ゼニス「デファイ・スカイライン」、リリースから1年経っても変わらない魅力は本物!

こんにちはGoroです。最近気になる腕時計ブランドはと聞かれたら、僕はゼニスをあげます。ゼニスと言えばこれまではクロノグラフだったのですが、2022年初頭に出た「デファイ・スカイライン」は発売から1年近く経過しても心を惹かれるモデルです。魅力的な理由はどこにあるのか、詳しく紹介します。

単なるリバイバルでは無い!遊び心があるモデル

https://www.zenith-watches.com/ja_jp/product/defy-skyline-03-9300-3620-51-i001

さて発売当時、「デファイ・スカイライン」が出た当時の評判は賛否両論分かれていました。と言うのもあまりにもロイヤルオークに似通っていた事がその理由です。

しかし、筆者は初めて見た時、純粋に「デファイ・スカイライン」(以下スカイライン)が持つその美しさに魅了された一人です。ブランドのHPには「大胆なシルエット」とこのモデルを紹介しています。

大胆とゼニスが言う理由はズバリ、八角形のケースに十二角形のベゼルを重ねる事で、どちらにも見せる事ができるからです。この十二角形のベゼルはゼニスによると「ファセットカット」と呼ばれる仕上げによって立体感を増しています。

モダンなプロダクトには欠かせない3D要素を盛り込み、見る角度毎に「別な世界」を見せてくれるのが特徴です。そして機械式時計の場合はその内部にも注目しなければいけません。

今回のスカイラインはスタイリッシュな外観以上に内部にも魅力が凝縮されている事が特徴です。まず9時の位置に組み込まれたスモールセコンドは一見するとこれまでもいくつかのブランドで見られた手法になります。

しかしゼニスは「革新的なスモールセコンド」を採用しました。通常「60秒で一周する秒針」を「10秒で1周」させるという「思いもよらない機構」を搭載したのです。

https://www.zenith-watches.com/ja_jp/brand/savoir-faire

この高速回転(振動)を可能にしているのが彼らのレガシー、「エル・プリメロ」になります。筆者も「エル・プリメロ」=「クロノグラフ」と言う固定概念があり、三針時計に「エル・プリメロ」は抵抗感があったのも事実です。

しかしこれはゼニスの「遊び心」、「魅せるポイント」だと筆者は解釈しています。そしてこの「遊び心」こそ、ここ数年のゼニスの勢いの秘訣なのかも知れません。

ブランドの公式発表は「1969年のデファイ」のリバイバルとしています。しかしこの「スカイライン」は単なる復刻だけに留めていません。ブランドのDNAはしっかりと継承しつつ、大胆に最新の技術を採用しています。

マテリアル(素材)の選択は英断!

ゼニスの中でデファイというモデルは「近未来的な時計造りの急先鋒」というイメージでした。実際これまでデファイは新素材(カーボンやセラミック)を積極的に採用しています。

少し前にスカイラインと似通ったブルーカラーの製品として、「デファイ・クラシック」というTi(チタン)モデルがありました。しかし今回のスカイラインはケース素材をステンレスへと回帰させています。

スカイラインがステンレスに回帰した理由は間違いなくチタンの高騰が原因です。世界で紛争危機が高まりますと、各ブランドはチタンを採用した製品を値上げもしくは素材を変更しています。もし、ここ数年の紛争危機が無ければスカイラインもチタンを採用した可能性が高いです。

Goroはステンレス信者ゆえ、スカイラインにステンレスが採用された事は素直に嬉しいものがありました。

重量が160g以下のモデルにチタンを採用するのは賛同できません。好みもあるでしょうが、重量が増すクロノグラフや深海用ダイバーズウォッチ以外はチタンを採用しても価格が上がるだけで、メリットは少ないと考えます。

むしろ鉄の持つ機械的性能(強さや硬さ)とコスト、双方の優位性を再認識することが重要です。軽くて硬い、チタンの魅力は捨てがたいものがあります。しかしチタンの製造には、鉄の約10倍のコストがかかる事を忘れてはいけません。

リーズナブルな価格は愛好家への最高のサービス!値上げしないで!

https://www.pexels.com/ja-jp/photo/128867/

ステンレス信者である筆者にしてみればこのスカイラインはステンレスが持つ質感(重厚感と艶)を最大限に引き出した製品である事は間違いありません。

クールでスタイリッシュな外観を作り出すにはマットな質感を持つチタンよりもステンレス鋼が最適だと信じています。さらにステンレスを採用した事で、価格を抑える事ができた事は最大の功績です。

現在ヨーロッパの正規価格は8300€、円換算で約114万円なので、国内正規価格(約96万円)と比べかなりの割安感があります。ゼニスの他のモデルと比べると使えるシーンが多く重宝しそうです。

筆者としては販売価格の据え置きを心より願っています。また発売当初こそ品薄でしたが、今は在庫も公式オンラインを見る限り落ち着いているので、購入を検討している人にとっては絶好のタイミングです。

価格以上の質を備えた時計が評価させるべき

https://www.pexels.com/ja-jp/photo/40192/

ここ数年高級腕時計市場はコロナ禍の影響もあって「相場高騰」、「入手困難」という言葉が常に付いてまわりました。しかし、「相場バブル崩壊」と「生産量の回復」によってやっと全てが正常に戻ってきた気がします。

とはいえ、日本国内は円安の影響ゆえ、いつ値上げするかわからない「値上げ時限爆弾」の恐怖に僕らは日々怯えているのが現状です。実際ゼニスもこの2023年1月に新たに発表したスカイラインの36㎜モデルは107万円なので、近い内の値上げが予想されます。

そういう意味では2023年1月の今が、このスカイライン購入のチャンスかも知れませんね。是非ブティックか正規店でスカイラインを見てください。もし店舗さんで実機レビューのご協力できる方いらっしゃれば声をかけてください。

「認定中古」から垣間見えるロレックスの苦悩!

こんにちはGoroです。2022年12月に日本ロレックスの公式HPで唐突に発表された同社初の「認定中古」プログラムは、時計メディア関係者(日本)へも事前告知無く、ヨーロッパで開始されました。さてこのプログラムは購入者目線では朗報か改悪なのか?業界にこれから広がるであろう、「認定中古」プログラムを解説します。

ブヘラから始まるCPOは、初めから「ブヘラありき」のプログラム?

日本ロレックスの公式HPで、2022年12月初めに発表されたこのCPO(通称CPO:Cerfied Pre-Own Program 以下CPO) を筆者はまず「?」もう既に日本全国の正規店で始まっていると思いきや、どこにも問い合わせ先や購入方法は明記されておりません。

そこでイギリスの名門時計専門メディアWatch Proのニュースを見たところ、「まずヨーロッパで」の記載を目にしました。そしてブヘラから、このプログラムは開始されると記述されています。

今回の新しい試みが「ブヘラ」で初陣を切ると聞き、改めて彼らとロレックスの密接な関係を実感しました。筆者の世代は「スイスでロレックスを買うならブヘラ!」という文言を当時の時計専門雑誌で読んだ最後の世代かも知れません。

ロレックスのロゴが刻まれたスポーンセットはブヘラで貰えるとして、有名でした。ノベルティ以外でも「ブヘラと言えばロレックス」と言われる程有名で、筆者がスイス旅行に行った時のリーフレットには「ロレックスはブヘラで」のコピーがありました。

しかし一般のリテイラーとは違い時計ブランドも傘下に持っている事も忘れてはいけません。「カール・Fブヘラ」という優れた時計ブランドも持っており「高い技術力を持ったリテイラー」という側面も持っています。

今ほど有名では無かった黎明期のロレックスが、ブヘラで製品を取り扱って貰えたのは両社のトップ同士が同じドイツ人(ドイツ系スイス人?)だったからという話をカール・Fブヘラのショップで聞かされた事がありました。

いずれにしてもブヘラとロレックスは長年に渡るビジネスパートナーである事は間違いありません。そしてブヘラの持つ高い技術が今回のCPO採用の大きな追い風になったのは間違い無いでしょう。

日本でのCPO導入が当面先の理由は?

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いくつかの時計専門メディアの記事を見ると、「業界関係者の話して」日本での実現は「当面先である」との記述が大半です。

その理由として日本では従来から時計販売店が「①新品と中古ではっきり分かれて販売」、「②正規店では欧州のように中古製品を販売しない」スタイルが根付いている事がその理由だとしています。(クロノス日本の記事を参照してください

それ以外の理由として、日本における既存のロレックス正規代理店からの「抵抗」もあると筆者は考えています。

今回のCPOをもし早期に日本で実施するならば、手っ取り早い手法はブヘラの日本進出です。しかし、ブヘラの時計ブランド「カールFブヘラ」の日本代理店はロレックスの正規代理店でもある事も見逃せません。

そしてその正規代理店は日本国内では最もロレックスに対して影響力が強い代理店という説が有力です。

実際にその代理店の社長は、敗戦後に一般人が渡航禁止されていた時代の1950年代後半、ロレックスのスイス本社で当時の社長が、ハンス・ウィルスドルフと撮影した写真が存在します。

当時の社会情勢を考えるとその写真は、渡航禁止の時代に海外へ渡航できるほど彼らには政治力があった事の証です。実際に現在もロレックスブティック「レキシア」はその代理店が運営している位、日本ロレックスとも親密な関係である事がわかります。

実はロレックスは直営店進出を考えている?

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これは個人的な意見ですが、有能なビジネスマンであるロレックスCEO、Jean Frédéric Dufour(ジャン・フレデリック デュフール)氏が直営化を考えていない事は絶対に無いと思います。

ラグジュアリーの経営戦略としては一般的に「店舗は集約して直営化」の手法は今や常識です。これは集約する事で様々なコストが節約でき、利益率がアップし、さらに希少性を高めることで消費者の需要を高める効果があるとされています。

しかしロレックスの場合、生産数が多い実用時計ゆえにラグジュアリーの常識は簡単に当てはまりません。大都市に限定するラグジュアリーブランドでよく見られる旗艦店型の「直営ブティック」だと現在のユーザ需要とはマッチしない気がします。

さらに2019年よりのコロナ禍により需要が高まり、二次流通市場での相場高騰が事態を複雑にしました。ロレックスがパーフェクトストームコメントを発表したのも、そのせいかも知れません。

優良な中古販売店が多い日本ではCPOは苦戦する!

さて、日本でCPOを導入する見込みが無いもう一つの理由として、日本の中古市場では「優良な業者が多い」事も見逃せません。

筆者もかつて、近所の時計販売店にてカルティエの中古タンクを見ていた時、当たり前のようにオーバーホール(OH)を実施すると(料金込み)言っていました。実際、有名な中古販売業者ではOHの他に独自の2年、3年保証を付けている業者も存在します。

さらに言えばロレックスの中古市場は歴史があり、マーケットも成熟しています。新規参入のメリットはあるのか、しかし「メーカー保証」のお墨付きを求める人の存在も否定はできません。

それでも筆者は、日本でのロレックスのCPOは苦戦すると感じています。

日本国内の既存正規店たちの抵抗と、国内の中古販売店たちの質の高さもあって、ヨーロッパと同じにはならないでしょう。

しかしロレックスは中古製品を充実させる事で一定数の需要を満たし、また将来的なメンテナンス体制の構築構想も彼らの頭にある可能性も否定できません。日本でいつからCPOが始まるのか?注目です。

Goroの他のロレックス記事https://wearingwatch.com/wearing-watch/rolex-sports-support/

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