機械式時計の故障防止ハウツー!こうすれば時計は壊れない!

こんにちはGoroです。腕時計に興味はあるけど、機械式時計は故障が多いのでは?と感じていませんか。機械式時計は繊細な製品で、正しく使わないと故障する可能性は高くなります。また日常に故障の要因は存在します。ただ防止対策は難しくありません。今日はどうすれば腕時計の故障を防止できるか、詳しく紹介します。

機械式時計、これだけは注意したいポイント3つ

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先日見ていたHodinkee Japanのインスタライブで、「腕時計のトラブルあるある」という特集を見て今回の記事を思いつきました。その中で、多くの人がこれまでさまざまなトラブルに遭遇しています。

クォーツ時計と違い、機械式時計は電池切れが無く修理して使えば半永久的に使えることが最大の魅力です。しかし精密ゆえ壊れやすい事も事実、どうすればトラブルを防止でき長持ちさせることができるのでしょう。

基本的な事は「大事に扱う」。しかし腕時計は実用品、そして日常生活には「時計の大敵」がたくさん存在します。紹介していた数々のトラブルの中から、これだけは特に注意したい事例を僕目線で3つ紹介します。

磁気帯びの大半はスピーカー近くから、電磁調理器がある台所も危険地帯?

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現代生活で磁気帯びを完全に回避する手法は見つからないと僕は思います。1966年生まれの僕が幼少時は「テレビ、ステレオの近くに置くな」位でした。TVやステレオ(オーディオ)は数少ない、磁気帯び要因でした。

しかし、スマホとパソコンの登場によって磁気帯びの要因は各段に増加しています。ただ、よくよく見れば発生源は絞られます。注意する箇所はスピーカー部分だけです。

スピーカーは電気信号を振動に返還させ音に返還させる仕組みになっています。この電気信号を受ける部品「ボイスコイル」に磁石が組み込まれています。

どんなに小型スピーカーでも磁石を使用している事には変わりはありません。磁気の発生源を理解して、時計を近づけないことが「磁気帯び」防止のいちばんの解決策です。

他にも身近ではどんなところに磁気が多いのか、環境省が2017年にまとめた冊子があるので参考にしてください。日本時計協会がまとめた「身の回りの磁気を発生させる機器と時計への影響」のリンクページも参考にしてください。

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冊子からいくつか抜粋しますと、家電製品はもちろんですが、最近は特に電磁調理器の普及によって、キッチン周りが時計にとっての「危険エリア」だと僕は考えます。でも過敏になる必要はありません。

シリコン部品の普及で機械式時計の耐磁性は各段に向上していますが、まだ全ての時計が耐磁機能を持っている訳ではありません。磁気を発生させている機器に「近づけ過ぎない」、「直置き」しない事が重要です。

日付調整は故障の原因となる意外な盲点

機械式時計の日付調整も時計を故障させる大きな要因のひとつです。このリューズを操作して日付を送る日付調整に「禁止時間帯」があるのをご存知でしょうか。

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ブランドによって多少範囲は異なりますが、僕の所有しているTISSOTだと22時から翌2時までが禁止時間帯となります。ここでいう禁止時間は現在時刻では無く、あくまで「時計」が示している時間帯です。

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7:30過ぎから紹介しています。

この禁止時間帯に操作すると内部の歯車などに重大な故障(破損や曲げ)が起こります。ではなぜこの時間帯にリューズを使った日付送りが禁止なのかといえば、この禁止時間帯にリューズとは別の「コマ送り歯車」が嚙み合っているからです。

機械式時計の日付は円形のディスクが24時間毎にコマ送りされ、小窓から現在の日付を表示しています。夜の12時に日付が変わるのは禁止時間帯に徐々に嚙み合ったコマ送り歯車がコマ送りを完了、その後今度は逆に徐々にディスクからコマ送り歯車が離れていきます。

要約すると禁止時間帯はコマ送り歯車が嚙み合った状態で、そこにリューズで日付調整を行うと、無理な力が加わり、ディスクや歯車が破損して故障となるのです。

カレンダーやムーンフェイスがある時計は付属しているマニュアルを必ず読んで、正しい操作を行ってください。メーカーのHPからもダウンロードできます。

落下、衝撃、水濡れが最も多い故障要因!

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機械式時計の耐衝撃性は年々アップしています。しかし落下による衝撃は故障要因の一つです。もちろん落下させないように注意すれば防げますが、僕が体験した落下はブレスレットの予期せぬ開放による落下です。

最近のブレスレットは誤開放を防ぐためのプッシュボタンが付いているため、かつてより件数は減りました。しかし、昔の片側開きのタイプはそれが無い為、予期せぬ開放で落下させる可能性は高いと言えるでしょう。

また誤開放以外にも時計を装着する時は、手を滑らし落下させる可能性が高いもの。万が一に備えトレイの上、テーブルの上での装着を心がけましょう。

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落下による衝撃では主に時間が遅れたり進んだりといった症状がでるので、衝撃を与えた時は秒針が動いていても進み遅れを必ずチェックしてください。

水濡れは自身の時計の防水機能を確認しておくことはもちろんの事、定期的なオーバーホールで実施するだけでも防止できます。防水機能の数値だけを頼りにするのも危険です。5気圧防水(50m)の時計だからといってダイビングに使用すると高い確率で故障します。

5気圧防水というのはあくまでも水流の無い実験室レベルの話です。ダイビングや水泳ではダイバーズウォッチを使う様に心がけましょう。

また案外多いのがネジ込みリュウズの閉め忘れ、ヒューマンエラーにも注意したいですね。

まとめ

最近の機械式時計は30年前と比較すると耐久性が各段に向上しており、簡単に故障することはありません。そうはいっても、4㎝四方の金属ケースの中に100個から場合によっては200個以上の部品が入っています。

多くの部品が複雑に絡み合ってゼンマイの動力で動くため、ズレによって動かなくなったり、ケースが破損だとムーブメント内部まで、影響が出ます。だからこそ正しい知識を身につけて操作したいです。

大切に扱うだけでもかなりの確率で故障は防げます。それプラス、身近にある故障要素、誤操作、磁気、落下に特段の注意を払い、腕時計ライフを楽しんでください。

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