こんにちはGoroです。今回から僕が過去に他のサイトで書いてきた記事をこのサイトで再び書いていきます。原文は2017年に書いた記事で、今思えば少し恥ずかしい内容も含まれています。今回紹介するのは「ロレックスがサッカーをサポートしない理由」を2021年目線で書き直し紹介します。
Rolex(ロレックス)がサポートするスポーツアスリートは?
2021年4月にRolexゴルフファミリーの一員である松山英樹選手がマスターズで優勝しました。他にはテニス、F1を始めとするモータースポーツ、ヨット、馬術競技をロレックスはサポートしています。そこで、ひとつ疑問が、そう世界最大の競技人口を抱え、全世界で人気あるサッカーへのサポートが無い事です。
企業イメージを考えた場合、多くのサポーターを抱えているサッカーは商品(時計)への波及効果も期待でき、現にウブロやタグホイヤーは積極的にサッカーをサポートしています。
なぜロレックスはこれまでサッカーをサポートしてこなかったのでしょう?
サッカーは労働者のスポーツ、労働者階級こそ彼らの顧客
この記事を書いた当時、僕が真っ先に思いついた理由はサッカー(フットボール)が労働者のスポーツと言う事でした。そして、ロレックスの考える顧客層と一致しないという考えは今考えると間違いですね。ロレックスの製品価格帯の多くは「手の届く高級時計」です。高級時計のイメージがありますが、実は多くの製品は100万円以下の製品が大半になります。労働者階級の消費者であっても少し頑張れば、彼らだって購入できる製品構成で、そう考えた時、むしろサッカーを愛する労働者階級の人たちも彼ら(ロレックス)の重要な顧客なのです。
サッカー プレイヤーは評価基準が簡単では無い
2021年4月時点で最も妥当なのではと考える理由が、「サッカーは選手評価が難しい」点です。もちろん選手のポジションによってある程度評価の線引きをすることはできます。例えばストライカーであれば、「ゴール」という目に見える数字で評価基準が現れてきます。しかし、それ以外のポジションではゴールすることが難しく、数値も付くことなく評価できません。MFやDFがどんなに素晴らしいパスを通しても、せいぜいアシストが付くくらいでしょう。
守備の要ゴールキーパーも評価基準が難解です。失点するしないも結局は周囲との連携で左右されます。周囲との連携は攻撃陣の得点にも反映されます。チーム競技ゆえ、攻撃・守備選手双方共に評価基準の難しさは否めません。このことがロレックスがサポートできない理由なのではと、僕は考えます。
記録のストーリーが見えにくい
「ストーリーが見えにくい」このことが最も大きな理由で無いかと僕は考えます。同社HP「ロレックスの世界」に掲載されているアスリートは皆、レコード=記録がストーリーとして記されています。サッカーは特にレコード(記録)が反映される要素は、国籍や所属クラブに左右されることも、公平さに欠くとロレックスに判断されているかも知れません。
国籍による大会「FIFAワールドカップ」とクラブによる大会「UEFA チャンピオンズリーグ」の地位の変化も背景にはあるでしょう。1990年代以降、明らかにクラブレベルによる大会である「UEFAチャンピオンズリーグ」が名実共に世界一の大会へと成長していることも選手の評価を複雑にしています。
そしてレコード(記録)を破るストーリーが他の競技より見えにくい。サッカー選手の場合結局成功の証の多くが「人の評価」なのです。勝利数やメジャータイトルと言った数字が見えてこないことがその理由なのでしょう。
実はアメリカ市場で人気が無いから?
サッカーの世界は市場が巨大な割にアメリカでは人気が無いことが特徴です。この事もロレックス好きが多いアメリカ人に響かないと考えている可能性も考えられます。ただ巨大マーケットゆえいつロレックスが進出してもおかしくありませんね。
2021年4月20日より、ヨーロッパではビッグクラブが主導した新リーグ創設案、ESL(ヨーロッパ・スーパー・リーグ)が、サポーターからの猛抗議に逢い、参加を表明していた12ビッグクラブ中9クラブが離脱、計画が頓挫しました。それだけ社会への影響力が多い市場で、拡大要素もあり時計業界も参入を試みるブランドもまだまだあるでしょう。
ただ、もうひとつのロレックス人気国のイタリアは、サッカー好きなのです。何が真の理由かはわかりませんね。
まとめ
当時の記事を見る度にかなり拙い時計知識で書いていたと、痛感します。また僕自身ロレックスの(20年以上前より)購入しづらくなった価格設定に憤慨して、記事を感情的に書いていましたね。
アクセス数は少ない記事でしたが、当時のサイト編集責任者からこの記事を褒められた事で、今回取り上げました。
2021年目線で書き直したこの記事、また数年後に機会あれば書き直してみたいです。
なぜ、ロレックスがサッカーをサポートしない本当の理由はロレックスのCEOであるジャン=フレデリック・デュフォーにインタビューでもしない限り、わかりません。しかし、こう言った想像、興味を消費者に与えるだけでもロレックスは凄いブランドだと、言えるでしょう。