こんにちはGoroです。夏になるとダイバーズウォッチの新作が多く発売される時期になります。しかし腕時計ビギナーにとって、ダイバーズウォッチ選びは案外難しいものです。なんとなく雰囲気で選んで、果たしてこれで良かったのかと不安になる人もいるのでは?今日は筆者が個人的な視点で選ぶダイバーズウォッチの極意を紹介します。

ダイバーズウォッチの標準防水は300M、 リュウズの形状・構造もチェック

ダイバーズウォッチ 
ブランパン・バチスカーフ このモデルはケース厚僅か11㎜でも300M防水を誇る。

1953年に初めてブランパンからモダンダイバーズウォッチが世に出ました。当初はプロ(職業人)ユース腕時計であったダイバーズウォッチは、今や完全な「日常使いの腕時計」へと変貌しているのが特徴です。筆者の過去記事

 

とはいえ各ブランドのプロダクト担当者(責任者)たちは、ダイバーズウォッチの基本性能を決して、「陸上仕様」にはしていません。テクノロジーの進化に伴い、スペックは上昇しています。

 

ブランド モデル名 防水性
ロレックス サブマリーナー 300M
オメガ シーマスター300M 300M
タグホイヤー アクアレーサープロフェッショナル300 300M
パネライ サブマーシブル 300M

上の表は筆者の個人的な意見で抽出した代表的なダイバーズウォッチです。ただ、近年はラグジュアリースポーツウォッチブームの影響で200M〜100M程度に抑えたモデルも散見されます。これらモデルは「スポーツ」「ラグジュアリー」という冠名がついている事が多く、「ダイバーズウォッチ(もしくはダイバーズ)」という文言は各社HPの記述では使われていません。

オメガシーマスター アクアテラ、これはシーマスターの系譜を引くラグジュアリーな要素を持つモデル。防水は150M

とはいえ、これらのモデルはダイバーズウォッチ同様、防水性の高い構造であるネジ込み式リュウズを採用しています。また、リュウズの形状も回しやすい物を選んでください。リュウズの形状はブランドによって違いがあります。回しやすいリュウズは溝がしっかりしていて滑りづらいものが良いとGoroは考えます。しかし、回しやすい扱いやすいは個人差(嗜好)があるのが特徴です。可能であればブティック等で触らせてもらい(実際に回す時は店員さんの許可を得てから!)確かめて見てください。

 

ダイバーズウォッチはケース厚み、ベルト交換の可否も確認

 

ブランパン バチスカーフ5100A薄型ダイバーズウォッチでありながら、パワーリザーブは100時間!

 

一般的に「ダイバーズウォッチ」と名付けているモデルは300M防水以上のモデルが多く、ケースの厚みも13㎜以上の製品がほとんどです。防水性がアップするほどケース厚は増します。例えば、オメガ シーマスタープラネットオーシャン6000Mはケース厚が18㎜にもなり、日常使いの腕時計としては少し厚過ぎて使いづらいものです。一方上の写真のプランパン フィフティファゾムス・バチスカーフ5100Aは300M防水でありながら、厚みは僅か10.8㎜しかありません。

 

またこの数年、工具無しでベルトやストラップを交換できるシステム(インターチェンジャブル:一部ブランドの呼び名)を採用したモデルも増加中です。これは特に若い世代で人気で、1本の時計をベルトの交換だけで2本分の楽しみかたができます。

もし、候補となるダイバーズウォッチが金額的に同じならば是非インターチェンジャブルを選んで欲しいですね。

チタンは高騰!ダイバーズウォッチの値段を左右するのは実は素材?

上のFIFTY FATHOMS TECH GOMBESSAはケースにチタンを採用。価格は387万2千円(2023年7月時点)

さて気になるダイバーズウォッチの販売価格ですが、ここ数年は防水性の向上やマテリアル自体の世界的な値上がり傾向のため上昇中です。筆者が特に近年気になるのはチタンの価格上昇に伴う、チタンモデルの上昇になります。前述したようにプロフェッショナル仕様のダイバーズウォッチは300M防水が最低ラインとなっている事もあり各ブランドは防水性を今まで以上に高めている事がトレンドです。

 

前述したオメガのプラネットオーシャンは6000Mはケース厚が18㎜、重量も254ℊと重く発表当初は時計メディアからも様々な声が上がっていました。しかしこれだけのモンスターウォッチにも関わらず軽量のチタンを素材として採用していません。ダイバーズウォッチの上位モデルであるこのプラネットオーシャンにチタンを採用しなかったのは予想以上に価格が高騰したため、チタンの採用を見送った個人的な意見です)と考えています。

 

チタンの最大の供給先は航空機、軍需産業で、紛争が起きると高騰するのが一般的です。チタンの最大の難点は価格の乱高下が激しく販売価格が安定しない事になります。

 

ダイバーズウォッチの色・デザインも注目

ダイバーズウォッチといえば筆者のような50代ファンにすれば、色はモノトーンが基本でした。殆どのモデルが黒文字盤(ダイアル)で、インデックスは白が標準です。現代もダイバーズウォッチは黒ダイアルが多いですが、それ以外のカラーも着実に増えています。

黎明期のモダンダイバーズウォッチは特殊部隊用として作られ、フィフティファゾムスのクライアントであった、フランス海軍の将校からブランパンへ「黒文字盤」というリクエストがあった事もあり、そのまま伝統として引き継がれた可能性もあります。

https://www.omegawatches.jp/watch-omega-seamaster-aqua-terra-shades-co-axial-master-chronometer-38-mm-22010382012001 最新のアクアテラ。色はオメガによるとサフラン150M防水

最近は女性が使えそうなキレイなカラーのダイバーズウォッチのモデルを続々と投入している事が特徴です。水をイメージした「ターコイズ」や「グリーン」、「サーモンピンク」といった鮮やかなダイアルのダイバーズウォッチまで発売されています。

そして色だけに止まらず、外観も多角形のモデルも増えていて旧来的なダイバーズウォッチを凌ぐ勢いです。ファッショナブルになったダイバーズウォッチがある事も忘れずにチェックしておきましょう。

上部へスクロール