腕時計上級者を目指す、ビギナーと中級者のブログ

タグ: パテックフィリップ

100万円超えの腕時計を購入することは、バカでは無い!

こんにちは、Goroです。僕ら「時計好き」は、世間の感覚と比べ明らかなズレがあると日々感じます。そのギャップは「100万円超えの腕時計を普通」と感じる点です。これは高額な時計を常に見聞きしている事が要因でしょう。でも実は時計を突き詰めていくと100万円超えの腕時計に行き着きます。さてその理由はなぜでしょう。

100万円超えの腕時計、富裕層ばかりが買うものではない

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まず、世間一般で言われる、時計愛好家は富裕層もしくはそれに準ずる人たち、という意見から検証しましょう。

野村総研が2020年に実施したアンケートでは1億円以上の「純金融資産保有額者」を日本では「富裕層」と位置づけているそうです。おおまかですが、全人口の約2%と同シンクタンクは算出しています。

しかし、その全国民の2%にあたる富裕層全員が、腕時計に興味あるわけではありません。僕の予想ですが、その富裕層の中でも数%の人たちしか興味が無いと考えます。

そもそも腕時計を客観的に見た場合、富裕層とはいえ100万円以上の費用をかける事はナンセンスです。巷にはスマホ、街中に時計表示は溢れており、時間を知るためだけに100万円以上の費用支出は実用的とは決して言えません。

富裕層の多くが高級車などの高額商品を購入するのは実は節税対策です。皆が皆、車に興味がある訳ではありません。特に高額商品の中でも高級時計の費用計上は会計上困難で、「富裕層だから高級時計を買う」という理由は成立しないでしょう。

100万円超えの腕時計購入者は基本時計愛好家

私物の書籍

ではどんな人たちが100万円超えの腕時計を購入するのでしょう。答えは極めて簡単、腕時計に興味を持つ「愛好家」たちです。一般の人には理解されませんが、時計愛好家が100万円超えの腕時計購入に行きつくのは自然な流れです。

繰り返しになりますが、数学で言うところの高級腕時計購入者は富裕層の必要条件であって、十分条件ではありません。つまり、高級腕時計購入者が必ず富裕層では無いのです。中間層の人も居れば、それ以下も居る。借金して購入する人も大勢いるでしょう。

情報が豊富かつ入手しやすい社会になった

ラップトップでパテックフィリップのコレクションも簡単に調べられる

では時計好きあるいは愛好家たちはどのようにして100万円越えの腕時計に到達するのでしょう。いちばんの要因は時計を直に見て触れるか、情報を手に入れるかだと思います。一般的に考えると情報の入手が購入へと結びつく一番の要因です。

最近はインターネットの普及、中でもSNSが彼らの購入に大きな影響を及ぼしています。

紙媒体(雑誌・ブックレット)のみの時代は、時計の画像は「公式画像」しかありませんでした。それに対してSNSでは所有者しか見る事ができなかったアングルの画像が、瞬く間に世界中へ文字通り、共有(シェア)できます。

また公式画像というのは意外に実機とは異なる物が多いのです。そのため店舗で見てがっかりする事例もよく聞きました(逆もあり)。ただ、生産数が少ないブランドは仮に店舗まで足を運んでも見られないことが多いのです。

パテック・フィリップオーデマ・ピゲヴァシュロン・コンスタンタンブランパンブレゲと言った年間数万本しか生産しないプレステージ・ブランドが100万円越えのモデルを多く生産しているメーカーです。

これらブランドの人気モデルは、スイスから日本へ輸出する本数も少なく、かつてはブランドの顧客以外は見られなくメディアでも紹介されないこと多かったです。

しかしSNSを屈指すればそんな希少モデルの情報誰もがスマホ一つで、効率よく得ることができるようになりました。SNSは時計情報の裾野を大きく広げ、名門ブランドの認知度アップにも多いに貢献しました。

パテック・フィリップ広告展開の変化、潜在顧客の掘り起こし

https://www.patek.com/en/home

一方メーカーの広告への取り組みにも変化が見られてきました。前述したようにプレステージブランドは生産本数が少ないことから、これまで古くからの顧客を何代にも渡り継承する営業スタイルを信条としていたのです。

時計も高額で、対象を貴族や権力者と言った今で言う「セレブリティたち向け」と考え、末裔まで半永久的に販売していました。そのため積極的に外部へ情報発信する必要も無く、「馴染み客」のみへ情報を知らせていれば良い、時代が長く続いていました。

実際1990年以前まで、日本国内で同社の広告を見る機会は殆どありませんでした。下の写真は珍しい1977年の広告(日本代理店)です。

1977年当時のパテック広告・筆者私物書籍より

しかし顧客ターゲットをよりワイドにシフトする、いわゆる潜在的顧客の掘り起こしを始めたのです。

例を挙げるとパテック・フィリップは1996年から「ジェネレーションズシリーズ」として広告展開を改革します。時計本体を前面に押し出さないブランドイメージを印象付ける内容が特徴です。リンク先と写真を比較してください。

これは代理店変更による産物でした。この変更はパテック・フィリップの危機感の表れだったのでしょう。長年のパートナーを変更する事自体、名門ブランドではあまり見られない決断、しかし今となっては「英断」でした。

この広告展開の変化によって、パテック・フィリップの認知度もより広く知れ渡るようになりました。優れた製品である同社のモデルは潜在顧客の掘り起こしに成功、さらに多くの時計愛好家を生み出します。売上も広告効果でアップしたそうです。

工作機械の発展、ベーシックレンジブランドの品質向上

さらに2000年に入ってからの時計工作機械の性能アップも時計愛好家たちを100万円超えの腕時計へとよりシフトさせます。

これまで時計愛好家が求める価格帯は圧倒的にミドルレンジ(100万円~50万円ほど)でした。「手の届く高級時計」と言われ、メーカーにとってもこの価格帯は「金脈」でした。

それ以下のベーシックレンジ・ブランドは大量量産に特化して、価格を下げていました。

ミドルレンジ・ブランドは量産できる工程は工作機械に委ね、手作業しかできない工程を熟練職人が仕上げるのが一般的でした。これにより、高級感のある製品を一定数量以上生産することで、販売価格帯を抑えていました。

しかし、最新の工作機械は手作業でしか表現できなかったミクロン単位の仕上げ調整が可能となり、ベーシックレンジブランドの仕上げ技術はミドルレンジ(場合によってはそれ以上)を凌ぐほど大きく向上したのです。

つまりベーシックレンジの製品はミドルレンジと同等、もしくはそれ以上の製品を提供できるようになり、ユーザーもその事に気付いてきました。結果敢えて高い価格の時計よりも価格も安く高品質なベーシック・ブランドへ流れるようになったのです。

ユーザーの目利き力アップも要因

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前述した情報量のアップ、さらに工作機械の性能向上による仕上げレベルの向上によって、ユーザーの「時計の目利き力」は年を追う毎にアップしています。こうなるとベーシックレンジ経験者は次の時計をミドルレンジスルーしてプレステージへ流れるはずです。

ベーシックレンジで、ミドルレンジの質感を体験しているわけですからね。敢えて、ミドルレンジに費用投下するより、その費用をプレステージ用としてプラスする方が、費用効果もあり現実的です。

リテイラーネットワークの変化も追い風に

https://www.blancpain.com/ja/points-sale/furanhan-futeitsukubanjiumetabendian

そして腕時計販売、最前線のリテイラー網の変化も見逃せません。現在主流のブティックはブランドの直営店化が進み、ユーザーの声がダイレクトに本国スイスまで届く事が特長です。

そして過去記事にあるブティック化こそが、ブランドが求めていたマーケティング・データーを集め解析できるデバイスになっていると僕は思っています。老舗名門リテイラー経由の場合、個人単位では無く、どうしてもファミリー単位でのマーケティングになるはずです。

直営になり最新の手法でピンポイントかつ個人の嗜好を汲み取ってもらうことは、愛好家が求めている物と合致するマーケティング手法そのものだと僕は思います。

まとめ

情報が溢れる21世紀の腕時計愛好家は遅かれ早かれ、100万円超えの腕時計へ到達する時代になっています。この腕時計の2極化はザ・アワーグラス・ジャパン社長、桃井さんも雑誌でそう答えているので、間違いないでしょう。

時計愛好家の皆さん、あなたが今購入しようとしている「100万円越えの腕時計」は自然の成り行きなのです。世間の冷たい目に負ける事無く、自信をもって購入してください。

ダイバーズから始める方が、ラグスポを10倍楽しめる!

腕時計に興味を持ち始めた人が、「ラグスポ」にも興味を持つことは現代社会では自然な流れです。しかし、ビギナーがいきなりラグスポを目指すより、まずダイバーズウォッチから始めた方が、今後の腕時計ライフを10倍楽しめると思います。その理由をGoroが解説します。

ラグスポとは?

https://www.patek.com/en/collection/nautilus

ラグスポは正確には「ラグジュアリー・スポーツ」の略で、ラグジュアリー装いを持つ、スポーティーな(スポーツウォッチでは決して無い)腕時計です。

ラグスポの起源は共に1970年代に名門老舗ブランド、オーデマ・ピゲとパテック・フィリップからそれぞれ発表された「ロイヤルオーク」と「ノーチラス」からと言われます。このアイコニックなマスターピースは偶然にも鬼才、ジェラルド・ジェンタのデザインでした。

明確な定義や工業規格はありませんが、「ステンレス製もしくはチタン製」のケースとブレスレットを持ち、ラグとケースが一体化していればより良く、外観がスポーティーであることが「ラグスポの基準」と言えます。

老舗名門2社から1970年代に発表された「ラグスポ」は当初「異端児扱い」されてきました。本格的に各社がラグスポへ参戦し始めたのは、21世紀に入ってからです。人気が加速度したのはジュエリー(一部兼業)ブランドのショパールブルガリ、そしてシャネルが参入してからになります。その後、専業ブランドと合わせ、ラグスポの群雄割拠時代へ突入します。

ラグスポより実用性が高いダイバースウォッチ!

https://www.rolex.com/ja/watches/submariner.html

生産される数以上に需要(人気)が高く、年を追うごとに腕時計ビギナーがラグスポを購入するハードルは上がっている印象があります。そのため僕はダイバーズウォッチこそ、ビギナーにとって現在「最も狙い目の時計」と考えます。

理由はダイバーズウォッチはラグスポより耐久性が高く、より実用的です。潜水作業を前提に設計しているため、傷がつきにくい素材を多く使用しています。例を挙げると海底で時計を多少擦っても耐えられる「セラミックベゼル」の使用はもはや業界標準です。

生産される数以上に需要(人気)が高く、年を追うごとに腕時計ビギナーがラグスポを購入するハードルは上がっている印象があります。そのため僕はダイバーズウォッチこそ、ビギナーにとって現在「最も狙い目の時計」と考えます。

操作への配慮も基本設計に加味しており、例えばウェットスーツの上からでも無理なく装着できる「エクステンション」やブレスレットの「セーフティ・ロック機能」がほとんどのモデルで標準化されています。

それと何と言っても水を気にしないで、普段使いできる事がダイバーズウォッチの最大の魅力です。日常で水を使わないシーンはまずあり得ません。時計を外さないで水を使える事は見た目にもスマートかつストレスフリーです。

服装もカジュアルからフォーマル迄、幅広く対応できミッドタウンでもダイバースウォッチリュックスーツ姿で通勤することへの抵抗感は間違いなく減っています。

ラグスポが人気となった背景は?

とは言え、1970年代は異端児扱いされていたラグスポが、なぜこれほどまで世界の時計界で一大トレンドとなったのか?気になるところです。ネット上での意見は様々ですが、専門誌「WEBクロノス」の記事が詳しく解説してくれています。

https://www.pexels.com/ja-jp/photo/45055/

僕の考えでは服装の「ノーネクタイ化」が大きな理由です。もともと海外ではスーツを日常的に着用するのは「金融マン」に限定されていました。それ以外の職種で、ネクタイを締めるのは取締役幹部社員と言われる人達でした。

しかし、数少ないスーツ族も近年は「ノーネクタイ化」がかつてより進行しています。スーツ族が多い日本でも「クールビズ」がスタンダード化しています。

つまり世界中の多くの人達は冠婚葬祭を除き、スーツを日常的に着用しません。そのためカチッとしたドレスウォッチより、ラグスポのように適度なスポーティーさを持った時計の方が使い勝手が良いのです。特に高温多湿なアジア圏ではスポーティーウォッチの方が明らかに使い勝手が増します。

さらに高級時計の巨大市場である中国人の嗜好とマッチしたと前述の「WEBクロノス」は書いています。市場も熟成して彼らはスポーツウォッチに目を向け始めた。高温多湿な気候と適度な高級感のあるラグスポはうってつけの時計だったのです。

https://www.pexels.com/ja-jp/photo/1842332/

個人的にラグスポ人気が高いと感じる国・地域はシンガポールドバイだと思います。これらの国々も年中高温です。その国々の愛好家たちは元々時計偏差値(遍歴)が高く、彼らは色々な時計を試した後にラグスポへ辿り着いたのでしょう。

洗練されたデザインゆえに難しいコーディネート

https://www.pexels.com/ja-jp/photo/6765061/

次にダイバーズウォッチから始める理由として、ラグスポは決して手軽に使えるデザインではありません。

これだけ多くの(特にジュエリー)ブランドが参入すれば、ラグスポのデザインはより一層洗練されたモデルがこれからも増えてくるでしょう。ただ、その優れたデザインは腕時計ビギナーにとっては逆に障害になると思います。

最近殆どのブランドのラグスポは多角形のケース形状や装飾に拘り、カジュアルウェアとは相性は良くありません。ブランドによっては服(場合によっては人も)を限定する腕時計ゆえ、コーディネートが難しいのです。

またプレステージを好む国(中国、華僑が強いSIG、UAE)では歓迎されても、茶道の「わびさび」文化が未だに残り「華美な物を嫌う日本」ではダイバーズに留めた方が無難?というのが僕の考えです。

ダイバーズは今こそチャンス!国際規格があり安心

幸いなことにラグスポ人気で、ダイバーズウォッチはロレックスを除けば「熱が冷めた」状態が続いています。そのロレックスでも一時期よりは明らかに人気はクールダウンしたと言えるでしょう。

ダイバーズウォッチは国際工業規格で定義がハッキリしている点で好感を持てます。これは裏を返せばメーカーによる当たりはずれが少ない時計なのです。下の表を参考にしてください。

耐磁の 種類JIS保証水準          内容
非耐磁 時計1,600A/m1990年までの輸出検査で行われていた基準値。耐磁時計以外でも基本的に満たされるレベル。
第1種 耐磁時計4,800A/m磁気に5㎝まで近づけてもほとんどの場合性能を維持できるレベル。
第2種 耐磁時計16,000A/m磁気に1㎝まで近づけてもほとんどの場合性能を維持できるレベル。

日本時計協会、防水時計の欄より

そして防水機能以外では高い耐磁機能も兼ね備えています。これは潜水作業で、使う時計は耐磁機能も必要ということで定義されているのです。そのため、ダイバースを付けたままパソコン使っても精度には影響はでません。

ダイバーズウォッチの選び方は?

ダイバーズウォッチは前述したように基本スペックは国際規格があり、どのブランドを購入しても機能面での心配は要りません。ただラグスポと比較するとケースに厚みが増します。

過去記事を参考にしてください。

そのため選ぶポイントはケースの厚みを注目してください。僕はケースの厚みが時計の着け心地を大きく左右すると考えます。個人差はありますが、僕は130㎜を超えない時計をいつも選んでいます。かつてあるブランドの600m防水のダイバーズウォッチを試着した時、160㎜の厚みにはかなりの違和感を感じました

他にはブレスレットとのバランスも、選ぶ時にはチェックした方が良いですね。重量が重い腕時計もバランスが良いと重く感じません。良質な時計ブランドはこのあたりにも注意を払って時計を仕上げています。

できればこれは店頭で試着して、確かめたいですね。

まとめ

入手するハードルの高いラグスポは、もちろん良い腕時計ですが、むしろ時計遍歴を重ねてから手に入れた方がより良さが実感できます。まず、ダイバーズウォッチからスタートし、腕時計の経験や知識を向上させた後にラグスポを目指してください。


腕時計はデイト派、ノンデイト派、?それぞれの長所と短所を考察する

こんにちは、Goroです。あるYouTubeで、「腕時計はノンデイトが良い」という意見の動画を見ました。さて腕時計ビギナーの皆さんもデイトとノンデイトで悩んでいる人も居るかも知れません。今日は「デイト、ノンデイト」どちらが良いかを考察します。

デイト機能、カレンダー機能はどんなものがあるか

具体的に時計のデイト、カレンダー機構にはどんな物があるのでしょう。まずデイト、カレンダー機能では「窓表示」と、針で示す「指針式」に分かれます。

https://www.patek.com/ja/コレクション/ノーチラス/5712-1A-001

歴史的には「指針式」のデイト機能が古く、「窓表示」は1945年に有名なロレックスの「デイト・ジャスト」(夜中の12時にカレンダーが瞬時に切り替わる機構)以降スタンダードになります。

デイトジャスト以前はカレンダー機能を腕時計に登載すること自体人々に関心は少なく、一部の高級機種で指針式として、わずかに採用されていたそうです。

https://www.tokemar.com/top/rolex/mens/datejust/rolex-28-279174g-10553662-clone/

ところがこのデイトジャストの大ヒットにより、3時の位置に小窓を設けてデイト表示をさせる時計が増えていきます。

つまりこのデイトジャスト以降、デイトの便利さに人々が気付き、それ以降このデイト機能が腕時計に多く登載されるようになった訳です。

ただ、そのことで指針式のカレンダー機能が無くなった訳ではありません。現在でも複雑時計(コンプリケーション)と呼ばれる、西暦、月、日、曜日と表示数が多いパーペチュアルカレンダー(永久カレンダー)モデルにはこの指針式が採用されています。また小窓と指針ふたつを併用するモデルも存在します。

ノンデイトは目的がハッキリしている時計

https://www.tokemar.com/top/rolex/explorer/214270-ex1/214270-a-10717902-clone/

さて、最近僕のSNSアカウント周辺ではデイト不要派が多数派です。これは時計を多く所有する人(愛好家)ほど、デイト機能は不要と考えています。この理由はさまざま。まず僕のSNSアカウントでは時計愛好家や10本以上の時計保有者が多く、それゆえデイト調整が面倒ということも理由だと考えられます。

更にその理由を探究すべく、僕が愛読しているZenmaiさんの記事中に「なるほど」と思う意見を発見しました。それによれば、「デイト表示が無い時計は目的がしっかりしている時計」と結論づけていました。

つまり「潜ること」、「計測する事」という用途がハッキリした時計こそデイト機能は不要であると分析していました。

Zenmaiさんの意見以外では「時計に美観を求める人」もデイトの小窓が文字盤の美しさを崩すと主張しています。確かにドレスウォッチと呼ばれる時計は、デイト機能、極端なものでは秒針すら無いものもあります。

ただドレスウォッチは歴史を振り返ると、貴族など時間に縛られない人たちがつけていて、平民のようなタイムスケジュールが存在しない特別な人たちでした。ちょっと今の時代でありえない事ですね。王族や皇族だって現代社会ではスケジュールがありますから。これはちょっと参考にはなりませんね。

デイト付き腕時計は実用的!

それに対してデイト付腕時計は実用性を追及した腕時計、といえるでしょう。例えば僕が愛用しているTissotも基本全ての時計にデイトが付いています。同じスウォッチグループのLonginesもTissotと同価格帯か少し上の値段設定で、ほぼ全てのモデルにデイト機能が付いています。

かつてスウォッチグループは優れた耐磁性能を持つ「マスタークロノメーター」を開発する際、現場サイドへ磁力遮断のケージ(ムーブメントを覆うケース)を入れないリクエストをオメガ副社長のジャン=クロード・モナションが要請したエピソードがあります。これはケージを入れる事でデイトが見えなくなるからです。リンク記事

それだけこの耐磁機能実用性を求めた機能であり、デイトが見えなくなっては実用性が損なわれ、折角の機能も半減する可能性があります。ここにスウォッチグループの時計哲学垣間見えるストーリーだと僕は感じました。その実用性追及の哲学はグループ内のブランド(ティソやロンジンな)にも共有されています。

ともすると、雲上ブランドでは時計への実用性より、ラグジュアリーさを顧客は求め、デイト付時計は少ないと感じるかも知れません。しかし、パテック・フィリップのノーチラスやオーデマ・ピゲのロイヤルオークはしっかりデイトの小窓が存在します。

https://www.patek.com/ja/コレクション/ノーチラス/5711-1A-010

これらブランドのラグスポモデルにデイト表示があっても、それが時計のデザインを損ねているという意見は、これまで聞いたことがありません。

名門ブランドのデザインチームはデイト小窓だって計算に入れて、巧に時計全体に馴染まさせるはずです。名門ブランドもこうやってデイトを採用する意義はデイトやカレンダー機能は時計にとって決して不要な物では無く、むしろ必要不可欠な機能であることを彼らは示している。そんな気が僕はします。

ライフスタイルや好みが反映される

デイト付が良いか、ノンデイトが良いか、白黒はっきりさせることは本当に難しい議論です。

デイトかノンデイトどちらを選ぶかは個人の嗜好によって選ぶのが正しい選択だと、僕は考えます。

僕がデイト付時計を購入しているのは単純に時計にカレンダーがあった方が便利、と考えているからです。僕のライフスタイルを考える上で日付のチェックはスマホでは無く時計。長い事そんな習慣がついています・。

また、デイトだけでは無くデイ(曜日)表示もある時計があれば嬉しいとも考えていました。そこで、前の記事で紹介した、T-ONEを購入したのです。購入すると、これまでの時計には無い便利さを感じました。

僕の時計哲学、「実生活を考えて時計は買うべき」はこれらの体験からきています。

まとめ

時計のデイト、ノンデイト、結局のところは個々人の嗜好や「フェチ」の世界と言わざるを得ません。あまり難しく考えないで、この時計を買ったら「どんな日常を送れるか?」をイメージしながら買うのが僕は良いと思います。ただどんなに周囲の人が「ノンデイトが良い」と言っても僕は絶対にデイト付時計を買うと思います。理由?「ただ好きだから」、それだけです。

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