腕時計上級者を目指す、ビギナーと中級者のブログ

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ダイアルを彩るデイトカレンダー、ノンデイトが良い!とは言わせない!

こんにちは、Goroです。あるYouTubeで、「腕時計はデイトよりノンデイト!」という趣旨の動画を見ました。「デイトカレンダー腕時計」が好きな筆者としては内心穏やかでは無く、デイトカレンダーの利便性に目を背ける事はできません。デイトカレンダー信奉者、Goroの目線でデイトカレンダーの魅力をたっぷりと紹介します。

デイトカレンダー腕時計は実用的で、美しい

Blancpain Bathyscaphe

デイト付き腕時計の良さは日付確認がスマートにできる利便性です。それ以外に日付や曜日が変わる事で、ダイアル(文字盤)に生じる微妙な変化も美しいと感じています。しかし、前述したように愛好家の間では近年ノンデイト派が増加中です。

増加している理由として、「日々の時刻調整が面倒」という声を多く聞きます。デイトカレンダーの時刻調整の場合、どうしてもAM・PMまでの操作が不可欠です。ノンデイトだと半分の労力で済むという意見にも納得がいきます。

しかし筆者は時刻調整の手間こそ好きなひと時になります。愛用している写真の私物腕時計の週に何度かある操作で、日付が変わる瞬間の「カチッ」という音がした時こそ至福の瞬間です。

ダイアルの微妙な変化以外では、写真トップのバチスカーフのカレンダー窓、ブランドロゴとの絶妙なレイアウトにいつも感服させられます。このレイアウトも緻密に計算されたデザインの筈です。

このようにエレガントなプロダクトはカレンダーそのものが、腕時計をワンランク上に引き上げる重要なファクターとなっています。

指針表示から窓表示のデイトジャストへ

現行腕時計のカレンダーは「窓表示」と、「指針表示」が一般的です。かつては指針表示しか無く、1945年にロレックスが初めてデイトジャストで窓表示を採用して以降、それが主流となりました。

デイトジャスト以前はカレンダーを腕時計に登載する事への関心は少なく、一部の高級機種に採用される位でした。当時のデイトジャストはヒットしない、と考えて発表したのかも知れません。

しかし、当時の関係者の思惑を凌ぐ空前の大ヒットとなり、それ以降カレンダーへの関心も高まります。

この機構はダイアルの下にデイト・ディスクを取り付けてダイアルに窓穴を空けます。そうすることで不要な情報をダイアル下に隠せる事も、関係者からは好意的に映ったようです。

というのも、指針表示機能だとダイアル上に「全ての情報」を表示しなければいけません。デイト・カレンダーだと1〜31までの数字、目盛りを印字すると、全体のレイアウトが煩雑化します。

それに対して窓表示方式では不必要な情報が隠れて、結果ダイアル全体がスッキリし、見栄えも良くなる事も特徴です。

実際ロレックスはデイトジャストのヒット後にダイアルの空きを生かすべく、デイデイトを1956年に発表します。フルスペル表示で曜日が読みやすく、窓は12時の位置にバランス良くレイアウトされて、同社の更なる高評価へとつながります。

オリス・ポインターデイト

ただ、指針表示のカレンダー機能が完全に無くなった訳ではありません。写真のオリスのビッグクラウン・ポインターデイトは指針表示の代表としても有名です。同社は指針表示が高級機に限定された事で、他社との差別化に成功しています。

デイトカレンダーはアイコン

https://www.instagram.com/p/CigtHhKPakx/?utm_source=ig_web_copy_link

スポーツモデルやラグスポではデイトカレンダーが無く、ノンデイトの方がデザイン的にスッキリするという声が多いのも事実です。ただ仮に、カレンダーが無ければやはりデザイン的に寂しい気がします。

往年のラグスポでありアイコンである、ヴァシュロン・コンスタンタンの222は「ヒストリーク222」として2022年に復活、細部は現代風に再解釈しつつデイトカレンダーは当時のままに採用しています。この歴史的事実こそ、カレンダー小窓が、ダイアルのデザインを損ねない根拠です。

名機のデザインは常に計算されている

あらためて「名機」たちのデイトカレンダーが採用されたダイアルを見ると溜息が出ます。それぞれを眺めると、美しさの秘密は計算されたデザイン(設計)から成る造形美だと実感できます。

ここ数年ノンデイトの方が良いという意見を多く聞き、将来的にデイトカレンダーが無くなる日が来るかも知れません。しかし現行のデイトカレンダーのモデルはどれも素晴らしいデザインのものばかりです。

ぜひ皆さんもデイトカレンダーを再評価してください。デイト・ノンデイトを書いた過去記事もぜひ読んでください。

グランドセイコー購入は今がチャンス?決して高価では無い理由は?

2022年は年始よりスイス時計ブランドの値上げが相次ぎ、腕時計正規価格は高騰中です。そんな中、国産時計はどうなのか?日本を代表する「グランドセイコー」も価格は上昇傾向にありますが、2022年2月時点で値上はされていません。ただ、将来的な販売価格アップはアリだと思います。その理由を考察します。

①順調に進むグランドセイコーのブランド化

SBGA443

時計に興味関心が無い人たちがタイトルにある「グランドセイコー(以下GS)は今が買い時」を見ても、たぶん理解できないでしょう。GSの価格帯は80万円から90万円が主力モデル、十分に高い!と一般人からは思われます。

さて腕時計ビギナーにしてみれば、時計相場は安い方が良いと考えるのが自然でしょう。上記の価格帯が主力でもGSの現行価格はお買い得だと言えます。

GSの販売価格(2022年2月時点)はスイス時計ブランドと比較すると明らかに割安です。写真下のSBGJ235はブティック限定モデルであるにもかかわらず、税込¥737,000。スイスブランドでは同程度だと90万円以上はすると思います。また限定モデルは高いのが一般的ですが、なぜか安いので僕もビックリしました。

SBGJ235

GSは、そもそもSEIKOが世界で勝負するブランドとして2017年にSEIKOから独立したブランドです。それまでは同社のフラッグシップと位置づけていたものを同年のバーゼルワールドで、世界中の時計メディアや関係者へブランドの独立を宣言しました。

独立した事を示すようにこれまで文字盤12時の位置からSEIKOの文字の代わりにGrand Seikoへ表記を統一して、ブランドロゴのアイコン化を進めます。これは2010年から進めてきた、GSの海外進出をより踏み込んだ内容にしたもので、彼らの覚悟が伺えるものです。

2017年からは国内での拠点の拡充に努め、僕の住む大阪でも2019年に心斎橋に「グランドセイコーブティック」がオープン。そしてこの2022年はそれに隣接して拡充するような形態で「セイコーブティック・大阪心斎橋」をオープンさせます。

これまでの日本企業は世界を目指す時に、安価で優れたものだけしか作らないという発想を捨てられなく、それゆえ日本企業はブランド化を達成できていませんでした。

そう、グランドセイコーの目指す頂は、これまで日本企業がなし得なかった、ブランド化なのです。

➁ブランド化がGSの株主・投資家へのコミット!

日本企業はブランド化できていない?世界で勝負できているメーカーはたくさんあると思われていますが、専門家(経済学)の見方は全く違います。(リンク先参照

リンク先専門家2人が挙げる日本企業の問題点は安価な物しか作らない事、さらに欠けている点としてグローバル化ができていない事をあげています。日本企業が実施している海外進出や輸出、これだけではグローバル化ができたとは言えません。

ラグジュアリーブランドにおけるグローバル化とは価格の統一化、どの国で購入しても同じ価格、同じ品揃えである事とされています。世界的な有名ブランド時計、ロレックスを見れば明らかでしょう。

未だGSは日本国内向けや海外向けで、商品ラインナップを分けています。次のステップとしてこれらを止めて「日本市場はグローバル市場の一部」と自社でも位置づけ、そうする事で世界中からブランドとして認知される、としています。

価格の統一化と並行して、価格を下げる事ばかりを注視するだけでは、ブランド化の達成にはつながりません。これが僕の考えるGS値上げの根拠です。

セイコーホールディングス公式HP上にあるIRニュース欄、2021年11月に発表された2022年3月期第二四半期報告書によれば、グランドセイコーとプロスペックをGB(グローバル・ブランド)と記載しています。

この報告書の内容は投資家や株主に対して「グローバルブランド化」がコミットメントで、この内容に沿った経営が取締役会の責務です。そしてブランド化における製品の値段設定も重要になってきます。

③北米市場の好調さは値上げの後押しになるかも?

現状のグランドセイコーは世界市場では前述の2022年3月期第二四半期報告書にも北米市場が伸長していると表記されています。そしてGSにとってのドル箱、北米市場はスイス時計にとってもドル箱です。

2021年FH(スイス時計協会)の発表ではアメリカ向けの輸出量が、首位の座を奪回したと報道されました。そのアメリカ向け輸出量の増大において、かつて無い変化が見られると時計ジャーナリストの渋谷ヤスヒト氏がWEBChronos日本版へ記事を寄稿しています。

内容はアメリカ人の時計嗜好がこれまでの低価格帯から高価格帯へシフトしていると、まとめています。

スイス時計のアメリカ向け輸出高では首位に返り咲き、それを裏付けるように輸出する製品も、年々プライスアップしています。まさにホットな市場アメリカでGSは注目を浴びています。

アメリカ市場でGSが受け入れられた理由は彼らの嗜好に対するスイス・ブランドへの拘りが少なかった事ともうひとつ、将来性を見込んで新規上場銘柄のGSを購入しているのかもしれません。

株式で新規上場銘柄を購入するのはズバリお買い得感、アメリカの時計愛好家が入手困難になる前にGSを購入しようと考えるのは自然な流れです。

④外観デザインさえ嗜好に合えば、より一層際立つムーブメント

https://www.grand-seiko.com/jp-ja/about/movement/mechanical/9s86

かくいう筆者Goroもそう感じている一人です。特に通称「白樺モデル」が発表されて以降欲しくなり、安いとも感じています。かつてGSはデザイン面で難(個人的な感想)があり、欲しくなることは無いと周囲にも表明していました。

前述した白樺モデル二十四節気モデルを見て以降、僕のGSの否定的なトーンは日に日に下がってゆきます。

この白樺ダイヤル(GSはダイアルでは無くダイヤルと表記)は7回にも及ぶ型打ち作業と表面仕上げは4つの工程を経た後、手作業の仕上げ作業へ引き渡されます。この筋目加工は僕が知る限りスイス時計で見たことが無い、希少なダイアルです。

さらに言えばムーブメントは非の打ち所がないと思っています。部品数も200近い数に36,000振動を誇るムーブメントはスイスブランドを凌駕している匠の品です。

欲しいと思った時に購入しないと後悔する!

さて上記①から④までの理由によってGSが近い将来値上げするため、今が旬と考えています。となると、みんなの関心事は、どのタイミングで値上げになるかでしょう。しかし値上げを気にしてばかりではいけません。

時計の購入に関しては欲しいと思った時に購入しないと「値上げ」さらには「人気上昇」、「入手困難」となり結局購入できない経験を僕はこれまで経験しました。もしGSが欲しい時計であるなら今すぐ購入すべきです。

それともうひとつ、このGSが高い時計と感じている人は無理に購入する必要はありません。時計は趣味の世界の物です。そして本当にこの時計の良さを探求すれば、今の販売価格がお買い得かすぐにわかると思います。

腕時計ビギナーにしてみれば、欲しい時計はいつかは手に入ると思いがちです。しかし最近は情報の伝達が速く、良い時計の情報は即座に知れ渡り奪い合いになります。

特にGSは生産量も少なく、生産工程を見ていると即座に増産できるとは考えられません。今グランドセイコーが欲しいと思い購入を検討している人は早めに希望のグランドセイコーを検討してください。

ブランパン・フィフティファゾムス・バチスカーフ、1ヶ月体験記

ブランパン・バチスカーフ5100 1140 O52Aはフィフティファゾムスの製品の中でもケース径が38㎜というミニマルなサイズ感ですが、ダイバーズウォッチとしての醍醐味が損なわれない時計造りも特徴です。各ブランドのダウンサイジングもあって、ここ数年注目されています。ひと月程体験したこのモデルのレビューを紹介します。

モダン・ダイバーズウォッチの祖!

1735年創業のブランパンがフィフティファゾムスを発表したのは1953年。このモデルが生まれたきっかけは2人のフランス海軍士官がさまざまな時計ブランドへ足を運び、彼らのミッションに耐えうる防水時計を探したからとされます。

https://www.blancpain.com/en/brand/our-vision/history

当時彼らの要求を満たす防水時計は皆無、そこで既知の潜水用具会社を通じてブランパンCEOジャン-ジャック・フィスターと出会った事から、新製品(フィフティファゾムス)を開発するに事へ至ります。

有名なロレックス社のサブマリーナーが発表された1954年の前年にフィフティファゾムスはフランス海軍特殊部隊用の潜水時計として発表されたのです。これが世界初のモダン・ダイバーズウォッチと言われる由縁になります。

フィフティファゾムスが発表された3年後の1956年に一回り小さいモデルとしてバチスカーフはリリースされ、当初からベゼルが金属製(おそらくアルミ製)で針もバータイプでした。

高級機の雰囲気を持つスポーツウォッチ

バチスカーフを一言で言えば、高級機の雰囲気を持つダイバーウォッチです。ちょっと乱暴な言い方をすると、「筋肉バカでは無い」スポーツウォッチとも言えます。

300M防水のダイバーズウォッチでも、厚みが約1.1㎜(10.8㎜)と極薄、なおかつ100時間のロングパワーリザーブを備えていることが特徴です。38㎜のケース径で重量も約70g前後と軽く、従来のダイバーズウォッチとは全く異なります。

高級機らしい気品さを感じる点はやはり文字盤の仕上げの良さとムーブメントに起因します。文字盤はブルーのサンレイ仕上げ、海をイメージさせる深い青は光の加減で青または黒に変化し、さながら深い海の海面のようです。

そこへ太陽光が注ぐと放射状に筋線が伸びて、文字盤にこれまでとは違う雰囲気の輝きを見せてくれます。サファイア風防はドーム型で光の乱反射も少なく、太陽光の下でも時間がハッキリと読み取れます。

文字盤と同系色のストラップは、デザイン性に優れてシティーユースでも違和感なく使える装いです。従来のダイバーズウォッチはモノトーン色モデルが多いのが特徴でした。

近年は各社陸上で使う事が常識化し、ブランパンでも従来のカラーの他に、ホワイトやグリーン・ダイヤルのモデルまで出ています。これらはフォーマルなドレスシーンや仲間内のパーティーでも問題無く使えるでしょう。

シティーユースとスポーツどちらでも使える

バチスカーフはフィフティファゾムスの弟モデル的な印象を持っている人もいるかもしれません。

現行品はフィフティファゾムスペンシル針リーフ針アラビア数字、バチスカーフはローソク針バーインデックスで統一、フィフティファゾムスはサファイアクリスタル製ベゼルに対して、バチスカーフはセラミックベゼルというように明確な区分がされています。

専門誌は前者をヘリテージ、後者であるバチスカーフはより初代モデルをスポーティーに解釈したとされています。僕もそれには同感で、弟モデルより、シティーユースに特化したダイバーズウォッチという印象です。

現に真っ先に感じたことが「軽いダイバーズ!」という事でした。これまで使った事のあるダイバーズウォッチや試着した物と比較すると明らかに軽量で、異次元のダイバーズです。

軽量ゆえ長時間装着しても腕の疲労感は殆ど感じません。もしかすると、プロユースのダイバーウォッチは浮力のある水中使用を想定しているため、ある程度重量感ある製品に特化しているのかもしれません。

しかし現代のダイバーズウォッチの主戦場は陸上(おか)です。そう考えると軽量かつスタイリッシュでカジュアルな装いのダイバーズの方が使い勝手が良いと思います。その上でダイバーズウォッチが持つ特性を活かした時計造りをするべきでしょう。

ダイバーズウォッチはその特性からもスポーティーなシーンこそ最適です。例えば軽いダイバーズウォッチだとランニングにも使えます。元々水に強いので汗も問題無く、あまり知られていませんが振動にも強い構造です。

また逆回転ベゼルは簡易ストップウォッチとしても使えるので、幅広いスポーツ・シーンへ応用できます。スポーツ後はそのままシャワーを浴びる事もでき、ロッカーでの盗難の不安も全くありません。

ダイバーズウォッチとは思えない薄型ムーブメント

キャリバー1150ムーブメントは、フレデリック・ピゲ社のキャリバー1150をベースにした信頼性の高いムーブメントです。デザイン(設計)は開発時のままにゼンマイにシリコンを採用して耐磁性をアップしています。

このムーブメントの最大の特徴は3.25㎜の薄さでも100時間のパワーリザーブを持つ事です。実際同社のドレスウォッチ、ヴィレルにも登載できるほどの薄い仕上げになります。

使っていて感じる事はローターの巻き上げの良さと「カチカチ」という音が殆どないことです。ムーブメントは平面に置き少し傾けるだけで、ローターがクルリと回転しゼンマイを巻き上げます。この軽やかさは衝撃的でした。

「カチカチ」音が少ないのはおそらく部品同士のエネルギー効率が良いからなのでしょう。つまり部品を磨き上げて摩擦を軽減し、熟練の職人が神業的な組み立てを施していると推測できます。

210個の部品数もダイバーズウォッチ・ムーブメントとしては異色です。近年のスポーツウォッチは耐久性向上のため、殆どのメーカーで部品数は100個前後迄に抑えています。それにも関わらず倍近い部品数を使用することはひとえに精度の探求と考えられます。

実際このバチスカーフは手元に来て以来一度も「時刻合わせ」をしていません。クロノメーター認定の私物ティソ・バラードですら、1週間に一度は時刻合わせをしていました。数秒のズレが許せない人以外は一ヶ月に一度程度の時刻合わせで十分だと僕は思います。

ムーブメントの基本設計はしっかりしており、長い年月をかけて熟成したワインのような仕上がりです。ノウハウも蓄積され信頼性が、極めて高いことは間違いありません。

意外に知られていませんが、バチスカーフにはハック機能(秒針停止機能)がありません。秒単位でしっかりと時刻合わせしたい人には不向きな時計ですが、前述したように高精度なので、ハック機能は必要ないかもしれませんね。

バチスカーフのライバルとなるモデルとの違いは?

価格的には2022年2月時点で、ロレックス社サブマリーナーがノン・デイトモデルで99万(税込)デイト付で111万円なので、このバチスカーフ(全機種デイト付)の販売価格103万円と大きな差はありません。

両者の最も大きな違いはパワーリザーブの差です。バチスカーフはこの5100-1140が100時間となっておりサブマリーナーと、30時間以上の差があります。

もう一つ挙げるとするなら、ケース厚みの差です。

一般的に機械式時計は薄い時計ほど高級と言われます。設計の観点で見ても厚みとパワーリザーブの長さは比例するものです。サブマリーナより薄く(約2㎜以上の差)パワーリザーブは30時間長いと、相反する事実。

バチスカーフはそれだけ優れた設計(デザイン)のもと、造られた時計であることを(薄くてパワリザが長い事)時計のスペックが証明していると僕は考えています。

あくまでも個人的意見ですが、サブマリーナーより僕はバチスカーフの方が好みです。軽くてダイバーズウォッチの基本性能を兼ね備えたバチスカーフを腕時計ビギナーの人たちもぜひ体験してください。

ティソ・アウトレットから感じる、ティソの好調さ

こんにちはGoroです。僕の年始はここ数年、アウトレットモールでのショッピングが定番になっています。2022年年始(1/2)も例年通り「りんくうアウトレット」へ出かけショッピングしてきました。そして例年通りティソ・ショップを訪問しています。そこで感じたティソの好調さとその理由を僕目線で解説します。

昨年販売していた福袋が、今年は無し!

https://www.pexels.com/ja-jp/photo/5869619/

ご存じかもしれませんが、Goroはティソの大ファンです。ティソを好きになったきっかけは、りんくうアウトレットモールでティソ・ショップを訪問してからになります。同社製品の質感の良さと優れたデザインは、今でも脳裏に残り僕の時計購入の基準となっています。

さて、2022年りんくうアウトレットショップで驚いた事は福袋が無かった事です。前年は機械式時計2つを99,000円で販売する福袋があり、その時はバラードを購入しました。2021年は発売前に先行予約受付のメールがショップから届いていました。

しかし、今年2022年は「先行予約メール」も無く、実際店舗へ行くと「ハッピーバッグ販売はありません」との貼紙が貼っていました。

店内を見渡すと個人的な感想ですが、明らかに昨年より在庫が少ない状態。ただ、念のために記しますが、あくまでもアウトレットは、「正規店での売れ残りや旧モデル」が販売商品の中心です。

現行品の売行きが好調なら、アウトレットに流れる商品は減ります。この品揃えを見る限りティソの正規店では順調に現行モデルが売れたと推測できます。

ティソのアウトレットをこれまで愛用してきた僕にすれば少々残念ですが、現行品の評価が高まってきた事は素直に嬉しいです。

ティソが好調なのは数字にも表れています。彼らの2019年の売上高11億CHF、スイスのエントリーブランドは軒並み崩壊状態の中、順調に売上を伸ばしているブランドのひとつです。(クロノス日本版91号より)

出すモデルが次々ヒット、過小評価された日本で知名度アップ

日本市場でのティソの立ち位置は価格帯的にSEIKOと重なり、彼らの牙城を崩せない状態が長く続いていました。それでもティソは常日頃店頭で、デザインの優位性を訴えています。そして、ここ数年の時計造りにも反映されている気がします。

ティソはSeastar1000以降の新製品が好調で、ジェントルマンもそれに続きヒットさせます。ちょっと前まで、知る人ぞ知るブランドだったティソの知名度はこの2製品によって明らかに上昇しました。

これら2つのセールスが好調だった理由はデザインが良く、純粋に見た目がカッコ良かった事が最大の要因です。価格云々も当然然り、パワーリザーブも80時間とスペックも優秀ですが、外観のスタイリッシュさが受けたと感じています。

2つだけに留まらず2021年はPRX、Seastar2000、PRXメカニカル、さらに12月にはTタッチも好評で今は正に「飛ぶ鳥を落とす勢い」なのです。

2021年1月には日本での直営店舗環境もアップします。東京の人はご存知でしょうが、銀座のハイエックセンターにティソの銀座店がオープン、しかもこのりんくうアウトレットの前店長さんが銀座店店長として、就任しました。

優秀なティソのスタッフさん

店舗設備環境と併せスウォッチグループジャパンは優れた人材の宝庫の印象も受けます。ティソの直営店全てにスウォッチグループ社員さんたちが、販売の前線に立ち、最高のもてなしを提供してくれます。

https://www.tissotwatches.com/ja-jp/magazine-news-54.html/

そんな日本をティソCEOシルヴァン・ドラ氏はWatch Time誌のインタビュー中、「成長の見込めるマーケット」と評しています。さらに彼は日本におけるティソが、過小評価されていると位置づけています。

CEOの目線の先は日本を含むアジア市場、就任して僅か半年少々で積極的な投資を展開しています。前述した銀座店のオープンも資金投入の一環なのでしょう。インタビューで、CEOは触れていませんが、人材育成へも強化している印象があります。

実際僕が知っている範囲でもブレを経てからティソの店舗へ行く人事ローテーションが行われています。価格帯こそ違えど時計を売る事は同じ。ただ複数のブランドを経験する事は商品知識も向上しますし、何より多くの時計に接する機会が増えます。

ティソのスタッフさんは時計をつけることで「豊かさを感じて欲しい」という想いを皆さんで感じさせてくれるのです。また外国人スタッフの多さも好感が持てます。

異国の地で未知の言語である日本語をマスターする向学心の高さに僕はいつも敬服します。

ティソの人気と好調さは目が離せない

さて、品揃えが少ない中でも掘り出し物がありました。珍しく妻が選んだモデルが写真の腕時計になります。(T101.207.16.111.00

僕の妻も腕時計ビギナーで、機械式時計は初めてです。彼女曰く「時計は自分の所有物にならないと愛着が湧かない」と言っていました。腕時計は所有する事で興味を増す事が妻で証明されました。

今回のティソ・アウトレットの品薄は、ブランドの勢いと現行品の好調さを感じた気がします。ティソは侮れません。価格が安いから、良くないと思うのは大いなる勘違いです。

僕の記事で何度書いていますが、近年の50万円以下ブランドの時計製造能力は目を見張るものがあります。つまり価格だけで時計の良し悪しを測ると、本当に良いモノがみえなくなります。

個人的な感想ですが、ティソを知ると100万円以下のミドルレンジ・ブランドを買う気がしなくなります。今回アウトレットで購入した時計は、3万円という破格の値段。ますますその想いが強くなりました。

皆さんもティソ・ブティックへ足を運んでみてください。

初めて購入する腕時計はどのように選ぶ?選ぶ3つの基準を考察する

時計ライターという仕事柄、若い人たちから、「最初の腕時計選びはどのように選ぶのか?」という質問を受ける事があります。簡単なようで難しい質問、経験を積んだから正しく選べるか、といえばそうではありません。ただ、最低限抑えて欲しいポイントを3つばかり紹介します。ぜひ参考にしてください。

まず「機械式」か「クォーツ」かを決める

まず腕時計は大きく分けて「機械式時計」と「クォーツ時計」に分かれます。このはそれぞれに長所と短所があります。

機械式時計はゼンマイの駆動力(ほどける力)で歯車が針を動かします。一般的に高級時計といえば機械式時計の事です。長所としては定期的なメンテナンス・修理さえ施せば、半永久的に動き、将来資産価値が出るモデルもあります。

ただネジを長期間巻かないでいると止まるのが難点です。精度もクォーツ時計より劣り、日差で10秒近いズレが生じます。磁性体金属を使用しているため、磁気と衝撃にも弱く、パソコンの操作時やスポーツでは、それらの影響を受けないような配慮が必要です。

一方の「クォーツ時計」はステップモーターを電力で動かす時計になります。長所としては精度が高い(月差10秒)事と、価格の安さです。また磁気の影響を受ける事が少なく、機械式時計ほど電化製品の磁気に関して神経質になる必要はありません。

短所としては電子回路を使用しているため、動かなくなった場合回路は交換となり修理は不可能です。また電池切れに際し、一部モデルを除き予告無く止まる事があります。またほとんどのモデルで、機械式時計のような資産価値は期待できません。

腕時計の第一歩としてはこのような「機械式時計」、「クォーツ時計」どちらかを選ぶ事になります。どちらがベストかその人のライフスタイル・嗜好によって決めるのが一般的です。

ただ、腕時計選びに正解はありません。自身のライフスタイルを見つめて時計にお金をかけたく無ければ、数千円から1万円程度のクォーツ腕時計を選ぶのも良いでしょう。また本格的に費用をかけて、機械式時計を購入するのも腕時計をよく知るきっかけになります。

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いずれにしても現代社会では腕時計は無くても生活はでき、困る事はまず無いでしょう。しかし不要と考える人がただ「ビジネスマナー」だけの理由で購入するのには、賛同できません。それならば初志貫徹して腕時計不要の生活をして欲しいです。

やはり腕時計を購入するには「クォーツ時計」であれ、「機械式時計」であれ目的を持ち購入するべきだと僕は考えます。目的を持ち購入すると腕時計ライフもより充実したものになり、楽しむことができます。

腕時計を使うシーンを決めると目的が絞られる!

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繰り返しますがはじめて腕時計購入を検討している人は、その目的を決めるべきです。ただ、何となく購入するのは、できれば避けましょう。もし、その目的がイメージできない人は使うシーンを思い浮かべてください。

その腕時計をどんなシーンで使うか具体的に決めると、購入する時計の目的が見えてきます。例えば仕事用として、スーツに合う時計を使うならシンプルな三針時計が最適です。時間が即座にわかり、ビジネスのドレスコードにもマッチします。

休日メインでサーフィン用として使いたい人はダイバーズウォッチ、正確な時間測定をしたい人はクロノグラフなど、使うシーンを決めるだけで、腕時計は具体的に絞り込まれてきます。

あと意外に忘れがちなものが、手持ちの衣服との相性です。衣服の相性が全てマッチする万能時計はありません。腕時計購入時には、店舗での試着時に手持ちの衣服との相性を必ずチェックすると良いでしょう。

その時姿見を利用し「鏡に映し出した姿」を見ると、より理想の時計がイメージできてきます。さらに言えば優秀なスタッフさんが居るお店ほど、衣服との相性のアドバイスもしてくれて、鏡もサッと出てくる(ブティックは例外無く出てくる)ものです。

腕時計ビギナーの方が思い浮かべる腕時計の種類は、先ほどの三針時計か、クロノグラフ位だと僕は思います。しかし、最もベーシックな三針時計ひとつに注目しても、ドレスウォッチ、パイロットウォッチ、ダイバーズウォッチなど実に多彩です。

https://www.vacheron-constantin.com/jp/ウォッチ-パトリモニー/オーウ-ァーシース-.html#tab=0

仕事が終っても使えるフォーマルかつスポーティーな時計であれば、ラグジュアリースポーツモデルと言ったように欲しいモデルの焦点が合ってきます。

このように使うシーンを細かく想定、さらに自身が所有する衣服とのコーディネートを考えると相応しい時計は自ずと絞られます。さまざまなシーンを詳細に想定して、可能であれば時計に合わせたい衣服でショップへ行くのがおすすめです。

初めに予算ありきはビギナーにありがちな間違い!

https://www.pexels.com/ja-jp/photo/4386421/

さて、最終的に候補となる腕時計をどれかに絞り決定する、最大の要因はお金でしょう。しかし腕時計ビギナーがよく犯す過ちがお金・予算だけを注視し過ぎる事です。

初めに予算ありきの買物は、堅実な手法ですが、事腕時計の購入では、そうは言えません。特に腕時計ビギナーはもともと既知のモデル・ブランドが少なく予算だけで切り捨てると実は欲しかった製品を見逃すからです。

こんな事言うと「際限なく高価な時計が欲しくなるのでは?」と心配する人もいるかもしれません。しかし身近で時計に詳しいアドバイザーでも居ない限り、ビギナーが最初から高価な名門ブランドモデルにたどり着く可能性はまず無いと思います。

また意外と思われるでしょうが、お金は何とかなります。もし逆立ちしても払えない金額だったらすんなり諦めるしかありませんが、無理すれば払えるような金額なら、僕は絶対買うべきだと考えます。

僕も過去にロレックスREF14270 エクスプローラーを予算数万円オーバーで、諦めた経験があります。この時も僕の予算との差額は8万円程度だと記憶しています。当時このエクスプローラーはドラマで使用された事で、大ブームとなりました。

何となく「ベタ過ぎる」、そして「予算オーバー」もあって、結果当時正規価格31万円のAir-Kingを36回無金利ローンで購入しました。しかし、今思えば、月払では僅か2千円程度のアップだったのでそれどほど大きな差ではありません。

つまり無理すれば買えた時計でした。当時は予算ばかりに目がいき、肝心な時計の本質に目が全くいきわたりませんでした。このような僕と同意見(お金は何とかなる)の人は案外時計愛好家の中では多いと思います。

候補の時計がお金以外の要因(スペックやデザイン)で迷っているとしたら、その時計は諦めるべきです。しかしお金だけが購入の障害であれば無理してでも買うべきと僕は考えます。

腕時計ビギナーの予算オーバーは大抵の場合、10万円位でしょう。現金一括は現代ではありえません。乱暴な言い方ですが、ローンにしろクレジットカード払いにしても引き落とし日までにオーバーした数千円のお金を何とかすれば良いだけです。

ブランドの壁を越えるとより良い時計に出会えるかも

さてここでもうひとつ、ビギナーが必ずぶつかるのはブランドの壁です。どうしてもビギナーはブランドありきとなりがちですが、固執しすぎるのはよくありません。ブランドの壁を取り払い、固定概念無く選ぶ方が良い時計を選べるはずです。

ビギナーに限りませんが、腕時計の種類・数は実に多く初めからブランドありきにすると、それ以外見向きもしなくなります。ブランドの壁を越えて多くの時計を直に触れたら意外な発見をする事があります。

まずはネットである程度候補となる腕時計をピックアップし、お店で時計を直に触れて試着し購入することがおすすめです。ぜひ最高の「初めて腕時計」を見つけてください。

老舗百貨店の60回無金利ローンから考える、高級腕時計の国内事情

先日僕は阪急百貨店の6階で衝撃を受けました。「60回無金利」というポップがほぼ全てのブランドの売場で掲示されていたのです。これは驚きと同時に日本がいかに不景気の波に飲まれているか再実感した瞬間でした。しかし腕時計って売上が伸びているのでは?どういう事か、詳しく紹介します。

高級腕時計売上、対前年増のカラクリ

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日頃からTV新聞を見ている人にすれば、高級腕時計ってコロナ禍でも「伸びている分野」と誤解している人も多いでしょう。確かに今年春ごろに発表されたTVニュース、対前年比では伸びています。

しかし冷静に考えれば比較する前年の春(2020年3~5月)はまさにコロナ禍、百貨店はやっと緊急事態宣言から営業を細々と再開した付近でした。つまりどん底状態の頃の数字が基準になっています。

そんな状態の百貨店の売上を基準に「アップした」と言う事自体おかしな話です。これはあたかも会議の席上で中間職の面々が経営幹部へゴマカシ数値を報告する姿と重なります。

ちょうど時期的に大手マスコミ(テレビ・新聞)が「ロレックス高騰」などと煽っていた時期と重なるので、ワイドショー受けの良い高級時計=けしからん的報道のひとつだと僕は考えます。

要は「作り上げられた対前年増」だと僕は考えています。最前線にいる(時計売場)店員さんからしてみれば、「増えた減った」の話をすること自体ナンセンスと言われそうです。

趣味こそ、こんな時代を勝ち抜く術?

もう一つ同調できない意見をあげるとすれば、コレクターに対する世間の見方です。日本ではコレクターや愛好家を奇異の目で見る人たちが数多く存在します。

例えばアニメや漫画コレクターはオタク、絵画や骨董品収集家は成金、というような具合です。

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確かに趣味に情熱を注ぐ事は興味が無い人たちにとっては理解できない事でしょう。だからといって否定するものでは無いと僕は考えます。むしろ趣味やくだらない事から新たな産業イノベーションが発生するのです。

それゆえ僕は趣味こそ、この時代最も大事にしなければならない事柄だと思います。多様性こそが重要なのです。昭和の時代は趣味など持たず仕事に専念する人ほど素晴らしいと、周囲からは賞賛されていました。

そんなのは過去の遺物。平均寿命が短い時代ならいざ知らず、定年退職後の人生が全く無趣味であることほど、つまらない物はありません。高齢化社会こそ個人の趣味を充実させる必要があると考えています。

意外に売れていなかった2021年

https://www.hankyu-dept.co.jp/honten/information/watch/01/00931036/?catCode=101002&subCode=102022

さて時計以外の話が長くなりましたが、タイトルの老舗百貨店の60回無金利ローンは阪急百貨店 うめだ本店の話です。そもそも阪急百貨店の時計売場で分割無金利ローンはこれまで僕が知る限り、24回が最長でした。

それが60回無金利!これはそれだけコロナ禍で時計が売れていなかった証です。時計好きの人は知っていますが、マスコミが報道するほど腕時計は売れていません。だって売るモノが無い状態が続いていましたから。

最悪だった前年同月比から上がるのは当たり前。スイスではパンデミックでは国境を超える移動が禁止になりフランス・ドイツからの職人や社員が入国不可で、生産ができくなっていました。

そんな状態から2021年4月にウォッチ&ワンダージュネーブで、各ブランドは新作発表をできるまでに生産量が回復しました。

ただこれも国内に本格的に入荷したのはその2ヶ月後位からだったと記憶しています。が、その新作発表直後、国内では緊急事態宣言になってしまいました。

新作発表で日本国内でもいよいよ本格稼働かと思いきや(2021年4月25日)の緊急事態宣言は愛好家メーカー共に痛手だったはず。同年6月20日に宣言解除になるものの、再び7月に宣言が再発令されます。

路面店のブティックはそれなりに営業していたもの、百貨店へ入居しているブティックは当然休業でした。結局コロナ禍の緊急事態宣言で最も打撃を受けたのは何だかんだ言って百貨店でした。

そして2021年の秋から冬を迎える直前になって、やっと国内のラグジュアリーショップは通常運転状態へ戻ることができるようになったのです。

値上げしたけれど、世界的にみればまだまだ安い国内時計正規価格

件の阪急百貨店も11月になり、隣接する阪急メンズ館でブランパンやIWCのポップアップストアを期間限定で開催しました。これも開催の意図は実機に触れて、購入意欲の喚起と新規ファンの掘り起しでしょう。

内外に目を向ければ諸外国は自国の観光客受け入れに前向きです。観光立国と言ってきた日本もそろそろ「外圧に負けて」海外からの観光客を受け入れる日も近いでしょう。

そうなると以前のように国内のブティックに再びチャイナ・ツーリストが押し寄せる日も迫っています。

それもで国内の正規価格は諸外国と比べかなり低く推移していました。そのため2021年になりヴァシュロン、ジャガールクルト(リシュモン)、AP、ロレックスなどが国内定価を値上げをします。過去記事参照

ただこれは世界的な値上げの一環であることは間違いありません。

しかし値上げしたとはいえ、また諸外国と比べ低い状態は変わりません。あくまで日本の値上げ率をいくぶん大きくして、他国との差を幾分縮めただけなのです。

上のInstagramシンガポールの正規価格サブ・ノンデイトは11,890SID(¥998,760 1SGD=¥84で計算)に対して日本は¥897,600で差額で¥101,160の差。両国値上げ後でもこれほどの差があるのです。

2021年年末にかけては近年稀に見る腕時計購入のチャンス!

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何が言いたいかと言えば、この11月から1月初め頃にかけてが、腕時計購入の最大のチャンスであるという事です。まず百貨店はこれまでの損失を取り返すべく、阪急のような大々的なキャンペーンを展開してくるでしょう。

そして国内では海外ツーリストが減少しているため、在庫もそこそこある。この後2022年1月末から2月にかけての「春節」に合わせて海外からの渡航解禁になると、僕は予想しています。

もし今行われている(他府県はわかりませんが)キャンペーンに乗らないで2022年を迎えると、再び外国人たちにお買い得な日本の腕時計を買い漁られる可能性が非常に高いと僕は考えています。

スウォッチグループの値上げ前ゆえのチャンス?

そして僕が考えるもう一つの「チャンスの理由」が、スウォッチグループが未だに値上げをしていないからです。

2021年夏にブランパンブティックでスウォッチグループJの社員さんから「今年値上げしていないからお得ですよ」と言われた事を僕は忘れられません。

東京オリンピックの公式時計だったオメガはオリンピックの延期により実は値上げできなかった状況なのではなどと、僕は推測しています。

2021年11月時点では値上がりの情報は正式に出てないので、「そろそろなのでは」と気が気ではありません。ただ、2022年2月には北京冬季オリンピックが始まるので、彼らの値上げはもう少し先かも知れませんね。

まとめ

未曾有のコロナ禍が終息に向かい、百貨店と日本国内の売上は良くなくスウォッチグループも値上げ前である。この事が2021年年末にかけて腕時計購入を推奨する大きな理由です。

それ以前の経済危機2008年9月のリーマンショックでも円高により時計価格が下がり購入しやすかった時期がありました。

あの時僕はもっと時計を購入しておけばと、常々後悔していました。その経験があるからこそ、このチャンスを逃したくないと考えています。今回を逃せばまた20年間時計を購入できないかも知れません。

買える買えないは人それぞれ。しかしもし買える状況にある人は2021年の秋冬はチャンスだと思います。ぜひ時計売場へ足を運んでください。

機械式時計の故障防止ハウツー!こうすれば時計は壊れない!

こんにちはGoroです。腕時計に興味はあるけど、機械式時計は故障が多いのでは?と感じていませんか。機械式時計は繊細な製品で、正しく使わないと故障する可能性は高くなります。また日常に故障の要因は存在します。ただ防止対策は難しくありません。今日はどうすれば腕時計の故障を防止できるか、詳しく紹介します。

機械式時計、これだけは注意したいポイント3つ

先日見ていたHodinkee Japanのインスタライブで、「腕時計のトラブルあるある」という特集を見て今回の記事を思いつきました。その中で、多くの人がこれまでさまざまなトラブルに遭遇しています。

クォーツ時計と違い、機械式時計は電池切れが無く修理して使えば半永久的に使えることが最大の魅力です。しかし精密ゆえ壊れやすい事も事実、どうすればトラブルを防止でき長持ちさせることができるのでしょう。

基本的な事は「大事に扱う」。しかし腕時計は実用品、そして日常生活には「時計の大敵」がたくさん存在します。紹介していた数々のトラブルの中から、これだけは特に注意したい事例を僕目線で3つ紹介します。

磁気帯びの大半はスピーカー近くから、電磁調理器がある台所も危険地帯?

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現代生活で磁気帯びを完全に回避する手法は見つからないと僕は思います。1966年生まれの僕が幼少時は「テレビ、ステレオの近くに置くな」位でした。TVやステレオ(オーディオ)は数少ない、磁気帯び要因でした。

しかし、スマホとパソコンの登場によって磁気帯びの要因は各段に増加しています。ただ、よくよく見れば発生源は絞られます。注意する箇所はスピーカー部分だけです。

スピーカーは電気信号を振動に返還させ音に返還させる仕組みになっています。この電気信号を受ける部品「ボイスコイル」に磁石が組み込まれています。

どんなに小型スピーカーでも磁石を使用している事には変わりはありません。磁気の発生源を理解して、時計を近づけないことが「磁気帯び」防止のいちばんの解決策です。

他にも身近ではどんなところに磁気が多いのか、環境省が2017年にまとめた冊子があるので参考にしてください。日本時計協会がまとめた「身の回りの磁気を発生させる機器と時計への影響」のリンクページも参考にしてください。

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冊子からいくつか抜粋しますと、家電製品はもちろんですが、最近は特に電磁調理器の普及によって、キッチン周りが時計にとっての「危険エリア」だと僕は考えます。でも過敏になる必要はありません。

シリコン部品の普及で機械式時計の耐磁性は各段に向上していますが、まだ全ての時計が耐磁機能を持っている訳ではありません。磁気を発生させている機器に「近づけ過ぎない」、「直置き」しない事が重要です。

日付調整は故障の原因となる意外な盲点

機械式時計の日付調整も時計を故障させる大きな要因のひとつです。このリューズを操作して日付を送る日付調整に「禁止時間帯」があるのをご存知でしょうか。

https://www.tissotwatches.com/ja-jp/t1084081605700.html

ブランドによって多少範囲は異なりますが、僕の所有しているTISSOTだと22時から翌2時までが禁止時間帯となります。ここでいう禁止時間は現在時刻では無く、あくまで「時計」が示している時間帯です。

7:30過ぎから紹介しています。

この禁止時間帯に操作すると内部の歯車などに重大な故障(破損や曲げ)が起こります。ではなぜこの時間帯にリューズを使った日付送りが禁止なのかといえば、この禁止時間帯にリューズとは別の「コマ送り歯車」が嚙み合っているからです。

機械式時計の日付は円形のディスクが24時間毎にコマ送りされ、小窓から現在の日付を表示しています。夜の12時に日付が変わるのは禁止時間帯に徐々に嚙み合ったコマ送り歯車がコマ送りを完了、その後今度は逆に徐々にディスクからコマ送り歯車が離れていきます。

要約すると禁止時間帯はコマ送り歯車が嚙み合った状態で、そこにリューズで日付調整を行うと、無理な力が加わり、ディスクや歯車が破損して故障となるのです。

カレンダーやムーンフェイスがある時計は付属しているマニュアルを必ず読んで、正しい操作を行ってください。メーカーのHPからもダウンロードできます。

落下、衝撃、水濡れが最も多い故障要因!

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機械式時計の耐衝撃性は年々アップしています。しかし落下による衝撃は故障要因の一つです。もちろん落下させないように注意すれば防げますが、僕が体験した落下はブレスレットの予期せぬ開放による落下です。

最近のブレスレットは誤開放を防ぐためのプッシュボタンが付いているため、かつてより件数は減りました。しかし、昔の片側開きのタイプはそれが無い為、予期せぬ開放で落下させる可能性は高いと言えるでしょう。

また誤開放以外にも時計を装着する時は、手を滑らし落下させる可能性が高いもの。万が一に備えトレイの上、テーブルの上での装着を心がけましょう。

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落下による衝撃では主に時間が遅れたり進んだりといった症状がでるので、衝撃を与えた時は秒針が動いていても進み遅れを必ずチェックしてください。

水濡れは自身の時計の防水機能を確認しておくことはもちろんの事、定期的なオーバーホールで実施するだけでも防止できます。防水機能の数値だけを頼りにするのも危険です。5気圧防水(50m)の時計だからといってダイビングに使用すると高い確率で故障します。

5気圧防水というのはあくまでも水流の無い実験室レベルの話です。ダイビングや水泳ではダイバーズウォッチを使う様に心がけましょう。

また案外多いのがネジ込みリュウズの閉め忘れ、ヒューマンエラーにも注意したいですね。

まとめ

最近の機械式時計は30年前と比較すると耐久性が各段に向上しており、簡単に故障することはありません。そうはいっても、4㎝四方の金属ケースの中に100個から場合によっては200個以上の部品が入っています。

多くの部品が複雑に絡み合ってゼンマイの動力で動くため、ズレによって動かなくなったり、ケースが破損だとムーブメント内部まで、影響が出ます。だからこそ正しい知識を身につけて操作したいです。

大切に扱うだけでもかなりの確率で故障は防げます。それプラス、身近にある故障要素、誤操作、磁気、落下に特段の注意を払い、腕時計ライフを楽しんでください。

手に入れる「苦労」があるから、腕時計購入は面白い!

こんにちは、Goroです。腕時計の購入では、多くの苦労・障害と遭遇します。ただ、ビギナーの方はお金の問題だけで、腕時計の趣味を躊躇していませんか?腕時計購入にはそれ以外にも多くの苦労・障害にぶつかります。僕はそれらを乗り越えるからこそ、面白いと考えています。なぜなのでしょう?詳しく紹介します。

お金の悩みは工夫次第で解決できる

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ビギナーの多くは腕時計収集の障害=「お金」と考えている人が多いでしょう。確かに一理あるが、それほど大きな障害と、僕は考えていません。

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こんな風に書くと高給取りに思われるかもしれませんが、意外にお金の悩みは何とかなるのです。というのも腕時計収集は収入に合わせたレベルの楽しみ方ができます。

僕のインスタ内でも多くの方が、さまざまな価格帯の時計を楽しんでいます。近年はスイス時計ブランドでさえ、10~20万円代の価格帯で高い品質のモデルを多く販売しています。そのような低価格帯と言われるブランドでも決して侮ることはできません。

いわゆる雲上ブランドと呼ばれるブランドのコレクションはなぜ高いのか?それは生産本数が少なく、尚且つ手作業の工程が多いからです。これが工作機械によって大量生産すれば必然的に販売価格は下がります。

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2010年以降、リーズナブル価格帯の時計をメインとするブランドは今や工作機械の向上で、かつては100万円以上の価値に相当する質の高い時計を僅か20万円以下で、販売できるようになっています。

つまり価格による腕時計の差はかつてほど少なくなっているのです

もう一つ日本では折からのデフレの影響で、ショッピングローンが充実しています。僕が初めて高級時計を購入した20年以上前(1990年代)はせいぜい「36回無金利」。

しかし、最近はデパートでも普通に無金利ローンが用意され、並行店では「60回無金利ローン」が年がら年中、実施されています。正規店でも大々的にアピールこそしていませんが、いくつかの「裏ワザ」を用意しているようです。

https://www.blancpain.com/ja/points-sale/furanhan-futeitsukubanjiumetabendian

僕が8月にブランパンブティックへ寄った際、SGJ(スウォッチグループ・ジャパン)の社員さんは僕に百貨店の「株主優待券」が適用される事を指南してくれました。百貨店の株主優待券はフリマアプリでも500円位で販売しており、それがあれば10%割引が適用されます。

ただこれらは店舗に行かないと知ることはできません。広く知れ渡っていることもあれば、そうでない物もある。これら情報は店員さんとの情報交換や信頼関係によって知ることができます。

購入する強い意志があり、あと一押しで決断する!店員さんへ「並ならぬ熱意」をアピールするのも、カードを切らせる重要なファクターでしょう。

実績を積むことは重要

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しかし、時計愛好家の悩みはやはり、希望するモデルが確実に入手できるかに凝縮されます。仮にお金が用意できても、希望ブランドのブティックへアポ無しで訪問しても、購入できる保証は全くありません。

腕時計ビギナーの大半は「お金が全て!」と勘違いして解決を試みますが、それは大きな間違いです。

どんなにお金持ちでも、人気モデルや希少モデルはブティックの「購入実績が多い人」へ優先的に割り当てます

これは日本国内だけに留まらず、時計業界のグローバルスタンダードと考えてよいでしょう。インスタグラムを通じて知り合った海外の愛好家は口を揃えて人気モデル入手の秘訣は「購入実績」とコメントしています。

もちろん、人気モデルの店舗ごとの入荷率はメーカーに左右されますが、それをどう売るかはブティックの判断次第です。つまりブティックとの関係を良くすることが人気モデル入手の近道と言えます。→僕の過去記事参照

僕がよく視聴していた、UKのYouTubeでオーデマ・ピゲのロイヤルオーク、ダブルバランスホイールオープンワークを探し、世界中のAPブティックへ電話して最終的に手に入れる動画を視聴しました。

この愛好家は所有している腕時計コレクション数は多いですが、APの実績が無く世界中のAPハウスへ電話して、入手を模索してました。その後、ある国のAPハウスの店員がロンドンのAPハウスへ行けと指南します。

おそらくコレクターの熱意を感じ取ったのでしょう。「ロンドンAPハウスに同僚が居るから、連絡を入れておく。そこへまず通え」と電話で告げます。

かのコレクターはその後、WEBから来店予約を入れて、何度か通い2年近い年数をかけてダブルバランスホイールオープンワークを見事に購入しています。愛好家は高収入者、でも結局実績が無いと簡単に人気モデルは購入できないのです。

コレクターが世界中のAPハウスで断られた際の台詞は決まって、「有力顧客でも数年待ちと言われていまして、何年先になるか分かりません

つまり予約できている顧客は確実に存在します。顧客=実績のある人なのです。

日本ではロレックスの販売店をしらみ潰しに周る(ロレックス・マラソン)事が入手の近道と思われています。ただロレックスは、他ブランドのようなブティック(直営店)形態ではありません。

3つの代理店が日本ロレックスから商品を仕入れ運営している小売店は予約が無く、「早い者勝ち」の構図ができているのです。レキシアはブティックとなっていますが、ロレックスの直営ではありません。

それゆえ、ブティックでの実績を積み上げることの重要性はロレックス以外で、必要と考えてください。

末長い実績とDX時代はWEBのログも重要?

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購入実績が多い」=結局「お金」じゃないか!そういう声も聞こえてきそうですが、確かに購入実績が多い人は累積すると、お金をたくさん使っています。

しかし、ブティックからすると、購入額もそうですが、末長い実績がある人の方を重視するはずです。理由として、スイスブランドは名門ほど何世代に渡る顧客をより重視しています。

チューリッヒの老舗時計宝飾店でも馴染み客(何世代に渡って購入している顧客)に対して店舗で販売した時計を高価格で買い取るサービスを伝統的に行っています。

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なにより、機械式時計は修理OHを怠らなければ半永久的に使えるもの。名門と言われ歴史あるブランドほど、顧客管理名簿をしっかり管理しています。

ということはDX化が進む現代、「ブティック来店記録」があっても不思議ではありません。今はWEBからでもアポイントメントが予約できますからね。

メールやチャットでの「お問い合わせ」、WEBでの「来店アポイントメント」は、サーバーにログが残ります。人気商品の購入でログが反映されるかは不明ですが、購入を切望する人は実施すべきでしょう。

それらが実績として蓄積させる可能性は極めて高いと僕は思います。やれる事は全て行うことは大切です。

まとめ

近年のスイス時計ブランドはブティックによる直営化で、かつてのような並行輸入業者で安く購入できる機会は減少しています。そのため人気モデル、希少モデルはブティックで購入する事が一般的です。

しかし、無計画な来店では「無駄足」に終る可能性もあり、WEBアポイントメントを利用して、できるだけ「実績」を残しつつの効率的な訪問を心がけてください。

これら「実績」を残すことが時計購入においては益々重要になると思います。「ここまでして?」と思われるかも知れません。でもこの苦労があるからこそ、希望モデルを手に入れた喜びは大きいのです。

ぜひ実績を残し、ブティックで希望モデルを購入してください。

ヴァシュロンコンスタンタンの値上げから見る、世界経済は?

こんにちはGoroです。2021年6月より3大ブランドのひとつヴァシュロンコンスタンタンが製品の値上げを発表しました。今回の値上げから見えてくるものを、ブランド、日本経済の立ち位置も含めて考察してみます。

日本の値上げ率が一番高い,それでも価格は安い!

ヴァシュロン・コンスタンタン」ファンの僕には残念なニュースが入ってきました。2021年6月より同社の製品が一斉に値上げになりました。以前から噂になっていたため、それ自体に驚きはありませんでした。

そんな矢先にシンガポールからも約3%値上げのニュースが入ってきました。結局今回の値上げは各国間にあった為替や物価による価格差を是正する値上げだとわかりました。

もともと日本国内のヴァシュロン・コンスタンタンの正規価格はシンガポールや香港、ヨーロッパと比較すると、かなり低い価格設定でした。僕の記憶ではシンガポールとは日本円換算で20万円近い開きがあったはずです。

今回のヴァシュロンの値上げは価格差の是正の他に人気モデルオーヴァーシーズの世界的人気高騰が絡んだ値上げと感じました。しかし、他の時計ブランドでも日本の正規価格が諸外国と比べ安いブランドがあります。それが、ロレックスです。

https://www.pexels.com/ja-jp/photo/2519790/

ロレックス正規価格も世界的に見たら日本は安い

さて、シンガポールはロレックス正規価格も2021年5月にアップしています。これにより更に日本との価格格差が広がります。

下の表が値上げ前の日本との価格を比較したものです。例を挙げると値上前でも、オイスターPが7,910SGD(=¥82)で計算すると¥648,620、日本正規価格¥588,500から、¥25,680の差額があります。値上げによって更にシンガポールドルとの価格差は広がります。

シンガポールと日本の正規価格差額2021年4月時点

モデル名SGD(値上前)JPY換算JPY正規差額
OP 41㎜7,910¥648,620¥621,500¥27,120
OP 36㎜7,490¥614,180¥588,500¥25,680
SMND10,880892,160¥854,700¥37,460
DYTS17,6401,446,480¥1,387,100¥59,380
OP:オイスターパーペチュアル SMND:サブマリーナ・ノンデイト DYTS:デイトナスティール

日本正規価格は2019年10月の消費税値上げ時と、2020年1月と連続して値上げを行いました。しかし、その後2021年4月に新作を発表したエクスプローラーⅠはこれまでの価格より数万円下がった値段設定をしています。

短期間に連続して値上げをしたため、2021年に再度値上げをするかどうかは不明と考えられていました。しかし皆さんご存知の通り日本でのロレックス正規価格は8/1値上げへと踏みきりました。

この値上げはある意味必然だったかも知れません。なぜならこのまま据え置けば、今後インバウンド客に日本のロレックス製品が買い漁られるからです。

値上後の日本・シンガポール正規小売価格の差額2021年8月

モデル名SGD(値上後)JPY換算日本正規価格差額
OP41㎜8,140¥667,480¥653,400¥14,800
OP 36㎜7,690¥630,580¥618,200¥12,380
SMND11,190¥917,580¥897,600¥19,980
DYTS18,140¥1,487,4801,457,500¥29,980
OP:オイスターパーペチュアル SMND:サブマリーナ・ノンデイト DYTS:デイトナスティール

シンガポール値上直後(3ヶ月)に日本も値上したことは上の表で明らかなように世界各国との価格調整が目的です。値上前は約¥27,000から¥60,000位の差額が最大¥29,000まで縮まりました。(値上前の表参照)

他の地域は調べていませんが、韓国でも値上の情報を聞いたので、アジア地域での値上げは、各国間の価格調整と結論づけても良いでしょう。

日本向け時計輸入量は世界第4位、この順位にいることは重要

https://www.pexels.com/ja-jp/photo/6801874/

最近の日本での時計価格に割高感が感じるのは何故でしょう?

今回のコロナ経済危機は円安であることがその要因です。同様な経済危機だった直近のリーマンショックの頃は、円高のため時計価格は下落した記憶があります。今回は輸出産業を保護するためなのか、為替は円安基調です。

株価は上昇でも結局デフレは止まりません。僕らの給与賃金もそのままで、時計ブランドもしばらくは日本価格の値段を据え置きましたが、今後他のブランドも追随して値上げへシフトする可能性もあります。

時計好きの立場で言えば、まず円高へシフトさせて、時計を買いやすい環境にすべきと思います。

円安状態で給与所得が増えない日本では、グローバル企業の日本販売価格が時計以外の商品でも他の先進国と比べ、明らかに低めです。

ネットフリックスやアマゾンプライムの日本向けの料金は他の先進国と比較すると低くなっています。円安ならもっと値上げをすべきでしょうか、それができない理由は、日本が指折りの時計市場だからです。

2020年FH(スイス時計協会)が発表した統計では日本向け輸出量は世界第4位、GDPもシンガポールより高い数値です。当然ブランドのマーケティング担当者たちはこの数字と日本の経済情勢も分析しています。

しかし日本はシンガポールと比べ、国土も広く人口も多いのでGDPだけで真の経済状態は分かりません。国民一人あたりで見るとその国が豊かかどうか分かります。

一人当たりの名目GDP数字で見るとシンガポールが2019年のJETROが調べた数値で63,987(US$)に対し、日本は40,847(US $)となっています。

ただ、今以上の値上げは「コアな時計ファンが離れる」とメーカーは分析しているでしょう。なぜなら日本の経済状況、特に賃金が上昇していないことはここ数年国内で問題になっています。

そのためメーカーも「他国と足並みを揃えた値上げができない」のが現状でしょう。

ただこのまま経済の低成長が長引くと、将来日本向けの輸出量が減少することを僕は危惧します。低い値段設定が続けば、メーカーは「日本は儲からない!」と位置づけられるからです。

2020年のFHの統計を見てもパンデミックの影響で日本向けの出荷は金額ベースで26%減少しています。他の国々も額を減らしていますが、唯一中国だけ対前年比20%増加しています。

他の上位の国々もスイスからの出荷量が減っているため日本はスイスからの輸入量4位をキープしていますが、今後この順位を維持できるか注目です。

円高こそ時計にとって良い環境、日本経済にもプラス

https://www.pexels.com/ja-jp/photo/eu-8094208/

かつて輸入腕時計には物品税が課税され、国内購入は高額だった時代がありました。しかし1989年に同税が廃止、さらに2000年以降時計メーカーの多くはラグジュアリーブランドのグループ傘下へ参画します。

この直営化路線は賛否両論あると思いますが、僕は概ね賛成です。製造販売を一貫して管理することで僕ら消費者の声もメーカーへダイレクトに伝わり、消費者目線の時計造りへメーカーはシフトしています。

ここ数年の時計造りは10年以上前とは比較にならないほど、消費者の声を反映しています。消費者の声は販売担当だけでは無く、当然製造現場にも即座に入るようになっているはずです。

せっかく時計ブランドが消費者の声を反映しているのに政治の世界は真逆。円安なんて斜陽産業だけが望んでいるだけでしょう。本当に実力ある産業なら為替相場に関係なく、買われるはずです。スイス時計産業がまさにそのもの。

輸出産業に有利な為替レートへ設定してもデフレが続き、国内企業の賃金が上がらないなら円高インフレの方が時計を買いやすく、業界も盛り上がるはずです。

時計が買いやすい経済こそ、日本にとっても良いと考えるのは時計好きのワガママなのでしょうか?

まとめ

時計のプライスを世界単位で見ていくと、単なる趣味の枠を越えて実はリアルに世界経済を反映しています。「時計も趣味」と言って、バカにできません。時計ビギナーの皆さんも「世界経済を知れる」と周囲に自慢して時計を楽しんで欲しいです。

時計修理メンテナンス業者の口コミ、「クラフトワーカーズ」を考察する

腕時計を楽しむためには、メンテナンス(オーバーホール)を定期的に実施することが重要です。オーバーホール(以下OH)を施す事で、時計は半永久的に動き楽しめます。OHは「メーカー」、「専門業者」へ依頼するのが一般的です。今回、2つの内どちらへ依頼すれば良いかを検証します。

正規メンテナンスは割高

https://www.pexels.com/ja-jp/photo/3943745/

多くの方は時計の修理、OHでは何の疑いも無く、時計メーカーへ作業(正規メンテナンス)を依頼すると思います。実際僕も初めてのOHはロレックスのサービスセンターへ依頼しました。

購入時のマニュアルにも「修理メンテナンスは正規店へ」と記載されており、時計ビギナーからしてみれば、メーカーへ依頼するのはある意味自然な流れです。しかしそれは正しい選択なのでしょうか?

僕は違う、と思います。

オメガ正規料金表「コンプリートメンテナンスサービス」2021年8月時点

https://www.omegawatches.jp/customer-service/interventions-and-prices/price-information

理由はその高額な作業料金です。上の票を見ていただけばわかるように正規メンテナンス料金は安くて5万円前から10万円近い料金が請求されます。ブランドによっても異なり高級ブランドほど作業料金も高額です。

ところがこれを「修理メンテナンス専門業者」へ依頼する事で半額以下の料金でOHできます。

https://www.pexels.com/ja-jp/photo/8382584/

「正規メンテナンスの半額以下?」と聞くと胡散臭く感じるかもしれません。しかし正規メンテナンスは「メーカーが作業する」という「お墨付き」だけで、多くの人が選択していると感じます。

確信はありませんが、僕はメーカー自身もの自社のメンテナンス料金の高さを自覚していると思います。理由はここ数年のメーカー保証延長です。これまで2年が限度だったものが最近は5年が標準です。

もちろん部品の耐久性がアップしていることも要因ですが、保証期間を長くすると、OHのインターバルを長くすることができます。そのことで、高額料金のデメリットを払拭しているのでしょう。

また正規メンテナンスに出さないと「不利益を被る」という「思い込み」も良く聞き、それを信じて正規メンテナンスへ出す人も多いでしょう。

結論から言うとメンテナンス専門業者へ作業依頼して、不利益を被ることはありません。むしろ良いことの方が多いと考えます。

僕が見つけた、良心的な時計メンテナンス・サイト=クラフトワーカーズ

https://www.omegawatches.jp/customer-service/interventions-and-prices/main-steps-of-a-complete-service

メンテナンス専門業者でのOHは価格が安い事が最大のメリットです。例えば50万の時計を購入して、2年後に5万の正規メンテナンス費用が掛かれば、年利5%の利息が取られるのと同じです。

安いに越したことはありません。

正規メンテナンスのメリットは「メーカー保証」です。一般的な正規メンテナンスのOHで、作業終了後2年保証が謳われています。

そこで僕はネット上で見かける多くのメンテナンス専門業者の中から、作業完了後の保証期間が比較的長い業者にフォーカスしました。

その中のひとつ「クラフトワーカーズ」は、作業保証が1年間と長いのが特徴です。メンテナンス専門業者の保証期間は6ヶ月保証が多い中、1年保証としている事で「技術力に自信があり良心的」と僕は感じました。

クラフトワーカーズは単なるECサイトでは無く、メンテナンス専門業者のプラットフォームです。複数のメンテナンス専門業者の職人さんが個々にクラフトワーカーズへ登録、作業に集中できる、「受託・デリバリー」のシステムが揃っています。

https://www.pexels.com/ja-jp/photo/4485867/

高い集中力が必要な時計職人さんは顧客対応に追われること無く、作業に専念でき、職人さんのスキルを十二分に引き出す環境が備わっています。

https://www.pexels.com/ja-jp/photo/838413/

次に利用者目線で考える利点は「見積・依頼」が全てネットで完結でき、価格もリーズナブルな点です。

オーダーは簡単で、①WEBフォームから依頼→②時計職人を指名→③時計を着払いで送るだけです。3つのステップがWEBで全て完結でき、仕事が忙しい人も、通勤途中のスキマ時間でオーダーが完結できます。

金額も一般的な三針機械式時計で料金は¥18,000から、上のオメガ社正規メンテナンス料金、¥63,800円と比較すると3分の1以下の金額でOHができます。

クラフトワーカーズのメリットとして僕が感じることはサイト内で比較ができることです。ここでは複数の時計職人さん個々の「納期」、「金額」、「プロフィール」、「お客様の評価」を比較検討し指名できます。

クラフトワーカーズの一括比較図

画面を切り替えることなく、上↑のようなマッチング作業が可能です。これならどんなに一括見積依頼する時計職人さんの比較がスマホでもできます。

更に登録している時計職人さんは全員有資格者。大手ブランドのメンテナンス部門経験者もおり、技術力は正規メンテナンスと変わらないと、言えるでしょう。

口コミでのクラフトワーカーズの良さ!年間1万件のOH実績

ではオーダーが簡単で安いクラフトワーカーズの、良さを利用者の口コミから検証します。サイトTOP下段に修理実績の口コミが紹介されているので、いくつか紹介します。

クラフトワーカーズに任せて良かった点として、最も多い意見が「丁重な修理内容の説明」です。口コミをしてくれた方の中には過去に他業者(正規も含む)との比較検討も書き込んでくれています。

https://craftworkers.jp/voices/wakabayasi-hiroaki

僕が特に惹かれたのが上の口コミです。→リンク先

これまで正規メンテナンスしか出したことの無い依頼者で、「クラフトワーカーズ」の良さがコメントに凝縮されています。

またSNS上にも高評価の投稿が、Twitterではこんな口コミがありました。シェアしてくれることは、多くの人に「知って欲しい心理の現れ」と感じます。他にも公式HPでは他の多くの人が口コミを残してくれています。

数字での実績も必見です。年間修理実績1万件と記載されています。1か月あたりに換算すると月間約833件です。多くのファンがいる裏付けで、「時計職人を指名できる」他業者では見られないシステム、実は「知っている人は知っている」と実感しました。

メンテナンス専門業者の技術力は高い!

クラフトワーカーズも含め、知名度はまだ高くない、時計修理メンテナンス専門業者ですが、技術力に関しては全く心配ありません。前述の「クラフトワーカーズ」では時計職人さんは全員有資格者、時計ブランドでのメンテナンス部門経験者も多数居ます。

メーカーのメンテナンス部門の社員の方が優れている印象が強いと思いますが、必ずしもそうではありません。個人的な意見を言えば、メンテナンス専門業者の時計職人さんの方が腕は良いと感じます。

理由としては、多くのブランドを扱う事で職人としての経験値が上昇するからです。現実にメーカーから時計職人としてのキャリアをスタートさせた後に、スキルを積み上げた後に独立した修理工房を構える人たちが多く居ます。

クラフトワーカーズのメリット表

https://craftworkers.jp/

「クラフトワーカーズ」以外の修理メンテナンス専門業者でも、多くのメーカー勤務経験者が作業している事を考えると、メーカーのメンテナンス部門は若い技術者たちの育成機関としての機能もあるのでしょう。

時計メンテナンス業界は、メーカーか専門学校でスキルを磨きキャリアを重ね、その後進むべき道として①メーカーに残るか(移籍も含む)、②専門業者へ転職、独自の工房を構える流れになっていると考えられます。

正規メンテナンスのデメリットを検証

さて費用も高額で、納期も長い正規メンテナンス、それには理由があります。最も大きな理由が、時計業界の複雑な流通経路の存在です。一般的に時計業界ではメンテナンスに出す際、その多くは小売店(デパート)が受託窓口になります。

https://www.pexels.com/ja-jp/photo/4481259/

デパートを経由することで、そこで中間マージンが発生します。メーカーによっては日本法人のメンテナンス部門を丸ごとメンテナンス専門業者外注委託しているブランドも実はあるのです。

自社でメンテナンス部門を持っているブランドも、受託製品全てを社内で作業を完了している訳ではありません。受託状態によっては一部製品をメンテナンス専門業者へ外注しています。

当然メーカーは受託窓口には手数料、下請けのメンテナンス業者には作業費用を支払うため、これらによって料金が膨らむ構図なのです。

まとめ

機械式時計のメンテナンスで、正規メンテナンスとメンテナンス専門業者、どちらを選ぶのかはユーザーの考え方にもより、正解はありません。

ただ、OHは時計の状態にかかわらず定期的に実施するべきです。そのことで大きな故障を未然防止できます。OH費用が高額だから作業を数年先へ先送りするのは本末転倒です。

つまり費用面での悩みさえ減らせば、もっと短いスパンでOHをする人が増えると僕は考えます。それには費用が適正で、技術力が高い修理メンテナンス専門業者で定期的にOHをするのが、時計にとって最善の選択でしょう。

https://www.pexels.com/ja-jp/photo/5215013/

かかりつけのお医者さん感覚で、2回、3回と連続して同じ人へ依頼できると、クラフトワーカーズでは時計の状態を正確に把握でき安心ですね。

見積もりは無料なので、ぜひ問い合わせしてください。

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