腕時計上級者を目指す、ビギナーと中級者のブログ

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「現代の錬金術師」ショパールが産み出す「アルパインイーグルの魅力」

こんにちはGoroです。何度か書いている「アルパイン・イーグル」ですが、見れば見るほど魅せられるタイムピースになります。2019年に発表されたばかりのこのモデルの魅力は端的に言えば質感です。しかし筆者は何よりショパールというブランド自体が金属を知り尽くしているのが大きいと思っています。どんな事なのでしょう?

ステンレスの魅力を最大限に引き出す、ルーセント・スティールA223

アルパイン・イーグルのダイアル。鷲(ワシ)の瞳からインスピレーションを受けている

実機を見ていつも思う事は、ルーセント・スティールA223の質感です。質感は手に触れた感触もそうですが、何より見た目の良さも見逃せません。実はGoroは学生時代に「金属工学」を専攻してきました。

講義では教授達が「鉄は最強の金属」と繰り返していました。それは決してポジショントークでは無くそれが紛れもない事実だからです。鉄(Fe)は「硬さと強さ」を備えています。

通常世の中にある物質は硬さを持っているとその分だけ脆くなる性質を持っている事が特徴です。ガラスやセラミックがその代表で、一方向だけの力には耐えられても捻りが加わると割れてしまいます。

アルパインイーグルのエッジにも注目してください

ルーセント・スティールA223はオーストリアの鉄鋼会社フェストアルピーネ社がショパールと共同開発したオリジナルのステンレスです。(詳しくはこちらの過去記事を参照してください。)

硬さを強化して輝きを増す事で、ステンレスをワンランク上に引き上げる術は現代の「錬金術」だと筆者は考えます。実機を見れば一目瞭然です。

忘れてはいけない優れたムーブメント、スポーツウォッチの哲学を忘れない点も好感!

アルパインイーグル XLクロノグラフ

外見ばかりに目を囚われてはいけません。実はショパールは彼らの自社製ムーブメントも必見です。写真のXLクロノグラフ、実は「フライバック」になります。筆者はこのフライバックが欲しくてたまりません。

もし可能ならばもう少し「価格が安ければ・・・」と思うのですが実機を手にした瞬間にそんな想いはぶっ飛びました。この質感でこの価格は納得できる!

またこのクロノグラフの防水性にも驚きです。10気圧という事はプールで泳ぐ程度であれば十分に使用できます。これまでGoroが見てきたクロノグラフの大半は3気圧程度でした。

3気圧ではどうしてもプールに持っていくのは心配ですね。そしてレザーストラップと違い、ブレスレットは水の心配が無くスポーツウォッチの基本と言っても良いでしょう。

今回、新作でラバーストラップモデルをリリースしています。彼らは、このアルパインイーグルをスポーツウォッチとして認識しており、その哲学が揺るがない時計造りにも好感が持てます。

皆さんもぜひ、アルパインイーグルを検討してください。

名門の中に宿る斬新さ!ショパール アルパイン・イーグル!

往年の名モデルを新モデルとして!

ショパール大丸心斎橋ブティックで撮影、サンプル品

ショパールの「アルパイン・イーグル」は1980年から約10年間発売された「サンモリッツ」というモデルを再解釈したモデルとして、2019年に新作として発表されたラグジュアリースポーツモデルです。

折しもアルパイン・イーグルが発表された2019年は世界的に腕時計のラグジュアリースポーツモデルの全盛期、時計愛好家たちのハートをまさに「鷲(わし)」掴みに大ヒットしました。だた、このモデルは決して流行りだけに乗った訳ではありません。

往年の人気モデルの開発者(現社長)の息子がアーカイブから見つけ出し、社長へ復活を直訴。家族間で4年近い歳月をかけて議論して、作り上げた魂のこもった力作です。名作をトリビュートしつつ斬新なモデルを作りたかったショパール創業家の意気込みが感じられます。

新ステンレスを鉄鋼会社と共同開発

https://pixabay.com/photos/acetylene-aluminium-aluminum-blow-1239322/

最大の特徴はアルパイン・イーグルに使用されている鋼材、「ルーセント・スティールA223」というオーストラリアの鉄鋼会社と共同開発した、独自のステンレス鋼です。この鋼材は従来のステンレス鋼より不純物を少なくして硬度を高め輝きを増しています。

ご存知無い方もいるかもしれませんが、ステンレスの主成分は鉄(Fe)です。その鉄にニッケルとクロムを添加して作られた合金になります。一般的にクロムを含有する事で鉄の表面に薄い酸化被膜を形成します。

このことで鉄が空気中の酸素と結合しないためにさびにくくなるのです。

またステンレスはJIS(日本工業規格)やISO(国際規格)といったような規格に基づき製造されます。これは添加するクロムやニッケルによって機械的性質(硬いや軟らかい、酸に強い弱い)が変化するため、一定の規格を設けて製造することで品質を担保します。

日本ステンレス協会HP参照

そのため成分割合も工場のラインで大量生産するのが通常です。それゆえルーセントスティールのようにこれまでに無い成分比率だとゼロから工場ラインを設定する必要があります。これはコスト面を考えると決して好ましいものではありません。

ファミリー企業だからできる英断!

https://www.chopard.com/ja-jp/watch-universe/alpine-eagle-universe/alpine-eagle-rebirth-of-an-icon.html

腕時計で最も多く採用されているステンレスは316Lステンレス鋼で、素材の良さはもちろんですが、これまで腕時計業界以外の業種で使用されてきた実績と安心感が多くのブランドで採用されてきた理由です。

腕時計の場合肌に直接触れるものだけにルーセント・スティールA223の導入にあたっては他業種の実績が無い事で、採用までのプロセスにはかなりの困難を極めた事が想定されます。実際ショパールも3年近い年月をこの材料の導入に費やしたそうです。

製造ノウハウから人体への影響のデーターを最初から収集することはメーカーとしてはできれば避けたい事でしょう。また「入手ルートが限られているリスク」もブランドとしては無視できません。

万が一入手先でトラブルがあった場合、その製品は即座に製造中止へ追い込まれます。

一般的な会社だと、「リスクが高い」として無難な材料の採用に落ち着くのが常です。家族経営であるショパールだからこそ「代えがたい素材」としてルーセント・スティールA223の採用を英断できたと筆者は考えています。

美しいだけでは無い、心地よい装着感

2019年アルパインイーグルが発表された年、WEBで初めてこのモデルを見た時はただ漠然と「デザインが優れている」といった印象だけが残りました。その後品薄状態が続き、2022年5月にやっと実機を見ることができたのです。

まず目が奪われるのは印象的なブルー・ダイアル(文字盤)です。筆者も同じく、写真から伺う事のできる青はあたかも「氷河の奥底にうっすらと見える独創的な深い青色」になります。

そして鷲(ワシ)の虹彩(瞳の模様)をイメージした、文字盤の放射状の筋はゆったりとした渦を描いています。この筋目は電解メッキした文字盤に手作業で筋彫りした模様です。そのため文字盤が個体毎に僅かに異なります。

これまでに見たことの無い輝く白銀色のケース本体が印象的でした。また装着すると通常のステンレス鋼よりも明らかに軽く、手首に馴染むフィット感は忘れられません。

そのフィット感の源はケースの薄さが要因と推測します。10㎜を切る脅威の9.7㎜はGoroが所有する機械式時計のどの製品より薄いものです。重量を調べたところ150gなので、そんなに軽いわけではありません。

これも個人的な意見ですが、薄さによりフィット感が増し、それによって重さが時計全体に分散されたために軽く感じたのではと思います。

長い目で経営を考えられる

ショパールの「こだわりのモノづくり」は直近10年だけで考えると、経済的には非効率に映ります。しかし、創業者一族だからこそできる、こだわりのモノづくりは決して非効率では片付けられません。

アルパイン・イーグルは間違いなくショパールの未来を担うアイコンモデルとしてこれからも後世へ伝えられていくと思います。100年単位のモノづくりは長い目で見れば後世から評価されるマスターピースとなるはずです。

スポーティーな要素も満載のアルパイン・イーグル、この時計を相棒にしてください。

こちらの記事も読んでください。http://176.34.18.90/wearing-watch/to-buy-over1myen-watches-not-fool/

アクアテラはデイトナより優れている?(深掘り編)

こんにちはGoroです。先月からブログの更新が滞り、申し訳ありません。Forza‐Styleでの執筆により多忙になっていますが、何とかペース配分ができるように体制を整えています。そこで当ブログの新企画としてこれまでGoroが提供してきた記事の深掘り記事を書いていきます。初回はこちらの記事からです。

Goroは腕時計が磁気に弱い事を知っていた、最後の世代!

初回に取り上げるのがこの記事です。オメガの記事で、アクセスは大して伸びないと予想をしていたのですが、意外に高くてびっくりしました。悪名高きヤフコメを読んだところ、意外に皆さん磁気帯びを甘くみているコメントが多数見られたのでこれを取り上げました。

まず、息子の時計の扱いは皆さんが考えている以上に粗いです。時計を床の上に放置しておくのは勿論、記事中にもありますがMacBook Proの近くというか、ほとんど載せていると言っても過言ではありません。

さて、磁気帯びは機械式時計が大半だった1970年代は割合よく見られました。一番最初に体験した磁気帯びは叔父のシチズン機械式時計電気シェーバーによって磁気帯びした事でした。精度が狂い、最終的に時計が修理したかどうかはわかりません。

当時の家電は薄型モデルは皆無、今のような薄型家電であれば物理的に置くことができませんが、厚みのある家電が大半だった時代はTVの上に物を置く文化がありました。そこに時計を置いておく人の割合も多かったと記憶しています。

僕の世代が機械式時計の磁気帯びを体感している最後の世代かも知れませんね。

磁気帯びは理解しているようで意外に忘れる?

今回の記事で理解したことは意外に磁気帯びは軽く感じられている点です。一方でこれだけタブレットやラップトップPCが普及している時代ゆえ磁気帯びは仕方無いと、認識している人たちがいる事も理解できました。

やむを得ない!」と認識している人たちは、磁気帯びを理解して上手に付き合っている人達です。問題は「磁気帯びを甘く見ている人」もかなりの数居る事です。つまり磁気帯びが時計に与える影響すら理解していない人たちを指します。

記事中で記載しましたが、現代社会は磁石だらけです。そして時計内部のムーブメントに鉄などを使用するのは機械式時計黎明期から続く伝統と、鉄(Fe)に代わる優れた材料が見つからないことが大きな理由です。

記事中で紹介したオメガが非磁性体を使うというコロンブスの卵的な発想で製造したマスタークロノメーター認定の時計ですら一部の時計師からは「シリコンを使う意義がわからない」という意見を聞きます。

これは間違いなく鉄が持つ機械的強度(硬くかつ粘りもある)やコスト、加工のしやすさを信頼しているからだと思います。

シリコンゼンマイが、壊れやすいのは事実です。そして、未だ多くのブランドがムーブメント内部に磁性体を一部使用しているのは鉄より優れた材料はないという結論に至っていると考えられます。

とはいえ、腕時計は手首に装着するものであり腕時計が一般化した20世紀以降、時計をつけてPCのキーボードを叩くシーンを予想していた人はまず居なかったでしょう。

現代社会は磁石だらけ

https://www.pexels.com/ja-jp/photo/7027759/

Goroが最近最も懸念するのはIH調理器具です。何となく皆さんIH調理器具を電熱器と勘違いしている人も多いでしょう。しかしIH調理器具の実態は単なる磁石の塊です。

IH調理器具は日本時計協会が調べた「身の回りの磁気を発生させる機器と時計への影響」の中で最も磁気帯びしやすい機器と暗に示されています。しかも手首に時計を装着している事を考えれば、時計が磁気帯びしやすい最も危険な家電です。

磁気帯び防止で最も効果があるのは磁気の発生源から時計を離す事です。磁気の強さは距離に2乗に反比例します。調理中に腕時計を外し忘れると良いことはありません。また磁気から5㎝の距離でも影響があるとされています。

磁気抜きは簡単そうで簡単では無い!

それと磁気抜きは簡単にできるという錯覚も事態を深刻化させています。確かに最近は磁気抜きを自宅でもできそうな機器が販売されているため、「なったらなったで考えよう」的な声もよく聞きます。

しかし、磁気抜きは知識や経験のある人以外は専門業者に任せた方が安心です。クロノス日本版の記事中にも「使い方を誤ると逆に帯磁する」との記述があります。Goroが調べたところ、磁気抜きの原理を記述している脱磁装置メーカーの記事を見つけました。

脱磁の原理は外部から反転する磁界を徐々に小さくしながらゼロに近づけていくことで脱磁します。(日本電磁測器株式会社の製品説明ページより)

逆の磁界をかける事で、「使い方を誤ると逆に帯磁する」というコトバの意味も理解できます。専門家に任せる以外の磁気抜きはかなりのリスクを背負っていることだけは理解してほしいです。

磁気の発生源には機械式時計を5㎝より近づけない!

Goroが提案する磁気帯び防止はとにかく磁気の発生源を理解し、それに近づけない事です。距離さえ保てば磁気帯びは防げます。日本時計協会のHPに書いてある5㎝以上離す事を心がける事が重要です。

では具体的にはどこが危険なのか?音が出る電気製品とモーター類が磁気の発生源となります。今後もしわかれば、EVの車内で磁気帯び危険地帯を調べて、記事にしてみたいです。

関連記事も読んでください。

グランドセイコー購入は今がチャンス?決して高価では無い理由は?

2022年は年始よりスイス時計ブランドの値上げが相次ぎ、腕時計正規価格は高騰中です。そんな中、国産時計はどうなのか?日本を代表する「グランドセイコー」も価格は上昇傾向にありますが、2022年2月時点で値上はされていません。ただ、将来的な販売価格アップはアリだと思います。その理由を考察します。

①順調に進むグランドセイコーのブランド化

SBGA443

時計に興味関心が無い人たちがタイトルにある「グランドセイコー(以下GS)は今が買い時」を見ても、たぶん理解できないでしょう。GSの価格帯は80万円から90万円が主力モデル、十分に高い!と一般人からは思われます。

さて腕時計ビギナーにしてみれば、時計相場は安い方が良いと考えるのが自然でしょう。上記の価格帯が主力でもGSの現行価格はお買い得だと言えます。

GSの販売価格(2022年2月時点)はスイス時計ブランドと比較すると明らかに割安です。写真下のSBGJ235はブティック限定モデルであるにもかかわらず、税込¥737,000。スイスブランドでは同程度だと90万円以上はすると思います。また限定モデルは高いのが一般的ですが、なぜか安いので僕もビックリしました。

SBGJ235

GSは、そもそもSEIKOが世界で勝負するブランドとして2017年にSEIKOから独立したブランドです。それまでは同社のフラッグシップと位置づけていたものを同年のバーゼルワールドで、世界中の時計メディアや関係者へブランドの独立を宣言しました。

独立した事を示すようにこれまで文字盤12時の位置からSEIKOの文字の代わりにGrand Seikoへ表記を統一して、ブランドロゴのアイコン化を進めます。これは2010年から進めてきた、GSの海外進出をより踏み込んだ内容にしたもので、彼らの覚悟が伺えるものです。

2017年からは国内での拠点の拡充に努め、僕の住む大阪でも2019年に心斎橋に「グランドセイコーブティック」がオープン。そしてこの2022年はそれに隣接して拡充するような形態で「セイコーブティック・大阪心斎橋」をオープンさせます。

これまでの日本企業は世界を目指す時に、安価で優れたものだけしか作らないという発想を捨てられなく、それゆえ日本企業はブランド化を達成できていませんでした。

そう、グランドセイコーの目指す頂は、これまで日本企業がなし得なかった、ブランド化なのです。

➁ブランド化がGSの株主・投資家へのコミット!

日本企業はブランド化できていない?世界で勝負できているメーカーはたくさんあると思われていますが、専門家(経済学)の見方は全く違います。(リンク先参照

リンク先専門家2人が挙げる日本企業の問題点は安価な物しか作らない事、さらに欠けている点としてグローバル化ができていない事をあげています。日本企業が実施している海外進出や輸出、これだけではグローバル化ができたとは言えません。

ラグジュアリーブランドにおけるグローバル化とは価格の統一化、どの国で購入しても同じ価格、同じ品揃えである事とされています。世界的な有名ブランド時計、ロレックスを見れば明らかでしょう。

未だGSは日本国内向けや海外向けで、商品ラインナップを分けています。次のステップとしてこれらを止めて「日本市場はグローバル市場の一部」と自社でも位置づけ、そうする事で世界中からブランドとして認知される、としています。

価格の統一化と並行して、価格を下げる事ばかりを注視するだけでは、ブランド化の達成にはつながりません。これが僕の考えるGS値上げの根拠です。

セイコーホールディングス公式HP上にあるIRニュース欄、2021年11月に発表された2022年3月期第二四半期報告書によれば、グランドセイコーとプロスペックをGB(グローバル・ブランド)と記載しています。

この報告書の内容は投資家や株主に対して「グローバルブランド化」がコミットメントで、この内容に沿った経営が取締役会の責務です。そしてブランド化における製品の値段設定も重要になってきます。

③北米市場の好調さは値上げの後押しになるかも?

現状のグランドセイコーは世界市場では前述の2022年3月期第二四半期報告書にも北米市場が伸長していると表記されています。そしてGSにとってのドル箱、北米市場はスイス時計にとってもドル箱です。

2021年FH(スイス時計協会)の発表ではアメリカ向けの輸出量が、首位の座を奪回したと報道されました。そのアメリカ向け輸出量の増大において、かつて無い変化が見られると時計ジャーナリストの渋谷ヤスヒト氏がWEBChronos日本版へ記事を寄稿しています。

内容はアメリカ人の時計嗜好がこれまでの低価格帯から高価格帯へシフトしていると、まとめています。

スイス時計のアメリカ向け輸出高では首位に返り咲き、それを裏付けるように輸出する製品も、年々プライスアップしています。まさにホットな市場アメリカでGSは注目を浴びています。

アメリカ市場でGSが受け入れられた理由は彼らの嗜好に対するスイス・ブランドへの拘りが少なかった事ともうひとつ、将来性を見込んで新規上場銘柄のGSを購入しているのかもしれません。

株式で新規上場銘柄を購入するのはズバリお買い得感、アメリカの時計愛好家が入手困難になる前にGSを購入しようと考えるのは自然な流れです。

④外観デザインさえ嗜好に合えば、より一層際立つムーブメント

https://www.grand-seiko.com/jp-ja/about/movement/mechanical/9s86

かくいう筆者Goroもそう感じている一人です。特に通称「白樺モデル」が発表されて以降欲しくなり、安いとも感じています。かつてGSはデザイン面で難(個人的な感想)があり、欲しくなることは無いと周囲にも表明していました。

前述した白樺モデル二十四節気モデルを見て以降、僕のGSの否定的なトーンは日に日に下がってゆきます。

この白樺ダイヤル(GSはダイアルでは無くダイヤルと表記)は7回にも及ぶ型打ち作業と表面仕上げは4つの工程を経た後、手作業の仕上げ作業へ引き渡されます。この筋目加工は僕が知る限りスイス時計で見たことが無い、希少なダイアルです。

さらに言えばムーブメントは非の打ち所がないと思っています。部品数も200近い数に36,000振動を誇るムーブメントはスイスブランドを凌駕している匠の品です。

欲しいと思った時に購入しないと後悔する!

さて上記①から④までの理由によってGSが近い将来値上げするため、今が旬と考えています。となると、みんなの関心事は、どのタイミングで値上げになるかでしょう。しかし値上げを気にしてばかりではいけません。

時計の購入に関しては欲しいと思った時に購入しないと「値上げ」さらには「人気上昇」、「入手困難」となり結局購入できない経験を僕はこれまで経験しました。もしGSが欲しい時計であるなら今すぐ購入すべきです。

それともうひとつ、このGSが高い時計と感じている人は無理に購入する必要はありません。時計は趣味の世界の物です。そして本当にこの時計の良さを探求すれば、今の販売価格がお買い得かすぐにわかると思います。

腕時計ビギナーにしてみれば、欲しい時計はいつかは手に入ると思いがちです。しかし最近は情報の伝達が速く、良い時計の情報は即座に知れ渡り奪い合いになります。

特にGSは生産量も少なく、生産工程を見ていると即座に増産できるとは考えられません。今グランドセイコーが欲しいと思い購入を検討している人は早めに希望のグランドセイコーを検討してください。

ティソ・アウトレットから感じる、ティソの好調さ

こんにちはGoroです。僕の年始はここ数年、アウトレットモールでのショッピングが定番になっています。2022年年始(1/2)も例年通り「りんくうアウトレット」へ出かけショッピングしてきました。そして例年通りティソ・ショップを訪問しています。そこで感じたティソの好調さとその理由を僕目線で解説します。

昨年販売していた福袋が、今年は無し!

https://www.pexels.com/ja-jp/photo/5869619/

ご存じかもしれませんが、Goroはティソの大ファンです。ティソを好きになったきっかけは、りんくうアウトレットモールでティソ・ショップを訪問してからになります。同社製品の質感の良さと優れたデザインは、今でも脳裏に残り僕の時計購入の基準となっています。

さて、2022年りんくうアウトレットショップで驚いた事は福袋が無かった事です。前年は機械式時計2つを99,000円で販売する福袋があり、その時はバラードを購入しました。2021年は発売前に先行予約受付のメールがショップから届いていました。

しかし、今年2022年は「先行予約メール」も無く、実際店舗へ行くと「ハッピーバッグ販売はありません」との貼紙が貼っていました。

店内を見渡すと個人的な感想ですが、明らかに昨年より在庫が少ない状態。ただ、念のために記しますが、あくまでもアウトレットは、「正規店での売れ残りや旧モデル」が販売商品の中心です。

現行品の売行きが好調なら、アウトレットに流れる商品は減ります。この品揃えを見る限りティソの正規店では順調に現行モデルが売れたと推測できます。

ティソのアウトレットをこれまで愛用してきた僕にすれば少々残念ですが、現行品の評価が高まってきた事は素直に嬉しいです。

ティソが好調なのは数字にも表れています。彼らの2019年の売上高11億CHF、スイスのエントリーブランドは軒並み崩壊状態の中、順調に売上を伸ばしているブランドのひとつです。(クロノス日本版91号より)

出すモデルが次々ヒット、過小評価された日本で知名度アップ

日本市場でのティソの立ち位置は価格帯的にSEIKOと重なり、彼らの牙城を崩せない状態が長く続いていました。それでもティソは常日頃店頭で、デザインの優位性を訴えています。そして、ここ数年の時計造りにも反映されている気がします。

ティソはSeastar1000以降の新製品が好調で、ジェントルマンもそれに続きヒットさせます。ちょっと前まで、知る人ぞ知るブランドだったティソの知名度はこの2製品によって明らかに上昇しました。

これら2つのセールスが好調だった理由はデザインが良く、純粋に見た目がカッコ良かった事が最大の要因です。価格云々も当然然り、パワーリザーブも80時間とスペックも優秀ですが、外観のスタイリッシュさが受けたと感じています。

2つだけに留まらず2021年はPRX、Seastar2000、PRXメカニカル、さらに12月にはTタッチも好評で今は正に「飛ぶ鳥を落とす勢い」なのです。

2021年1月には日本での直営店舗環境もアップします。東京の人はご存知でしょうが、銀座のハイエックセンターにティソの銀座店がオープン、しかもこのりんくうアウトレットの前店長さんが銀座店店長として、就任しました。

優秀なティソのスタッフさん

店舗設備環境と併せスウォッチグループジャパンは優れた人材の宝庫の印象も受けます。ティソの直営店全てにスウォッチグループ社員さんたちが、販売の前線に立ち、最高のもてなしを提供してくれます。

https://www.tissotwatches.com/ja-jp/magazine-news-54.html/

そんな日本をティソCEOシルヴァン・ドラ氏はWatch Time誌のインタビュー中、「成長の見込めるマーケット」と評しています。さらに彼は日本におけるティソが、過小評価されていると位置づけています。

CEOの目線の先は日本を含むアジア市場、就任して僅か半年少々で積極的な投資を展開しています。前述した銀座店のオープンも資金投入の一環なのでしょう。インタビューで、CEOは触れていませんが、人材育成へも強化している印象があります。

実際僕が知っている範囲でもブレを経てからティソの店舗へ行く人事ローテーションが行われています。価格帯こそ違えど時計を売る事は同じ。ただ複数のブランドを経験する事は商品知識も向上しますし、何より多くの時計に接する機会が増えます。

ティソのスタッフさんは時計をつけることで「豊かさを感じて欲しい」という想いを皆さんで感じさせてくれるのです。また外国人スタッフの多さも好感が持てます。

異国の地で未知の言語である日本語をマスターする向学心の高さに僕はいつも敬服します。

ティソの人気と好調さは目が離せない

さて、品揃えが少ない中でも掘り出し物がありました。珍しく妻が選んだモデルが写真の腕時計になります。(T101.207.16.111.00

僕の妻も腕時計ビギナーで、機械式時計は初めてです。彼女曰く「時計は自分の所有物にならないと愛着が湧かない」と言っていました。腕時計は所有する事で興味を増す事が妻で証明されました。

今回のティソ・アウトレットの品薄は、ブランドの勢いと現行品の好調さを感じた気がします。ティソは侮れません。価格が安いから、良くないと思うのは大いなる勘違いです。

僕の記事で何度書いていますが、近年の50万円以下ブランドの時計製造能力は目を見張るものがあります。つまり価格だけで時計の良し悪しを測ると、本当に良いモノがみえなくなります。

個人的な感想ですが、ティソを知ると100万円以下のミドルレンジ・ブランドを買う気がしなくなります。今回アウトレットで購入した時計は、3万円という破格の値段。ますますその想いが強くなりました。

皆さんもティソ・ブティックへ足を運んでみてください。

初めて購入する腕時計はどのように選ぶ?選ぶ3つの基準を考察する

時計ライターという仕事柄、若い人たちから、「最初の腕時計選びはどのように選ぶのか?」という質問を受ける事があります。簡単なようで難しい質問、経験を積んだから正しく選べるか、といえばそうではありません。ただ、最低限抑えて欲しいポイントを3つばかり紹介します。ぜひ参考にしてください。

まず「機械式」か「クォーツ」かを決める

まず腕時計は大きく分けて「機械式時計」と「クォーツ時計」に分かれます。このはそれぞれに長所と短所があります。

機械式時計はゼンマイの駆動力(ほどける力)で歯車が針を動かします。一般的に高級時計といえば機械式時計の事です。長所としては定期的なメンテナンス・修理さえ施せば、半永久的に動き、将来資産価値が出るモデルもあります。

ただネジを長期間巻かないでいると止まるのが難点です。精度もクォーツ時計より劣り、日差で10秒近いズレが生じます。磁性体金属を使用しているため、磁気と衝撃にも弱く、パソコンの操作時やスポーツでは、それらの影響を受けないような配慮が必要です。

一方の「クォーツ時計」はステップモーターを電力で動かす時計になります。長所としては精度が高い(月差10秒)事と、価格の安さです。また磁気の影響を受ける事が少なく、機械式時計ほど電化製品の磁気に関して神経質になる必要はありません。

短所としては電子回路を使用しているため、動かなくなった場合回路は交換となり修理は不可能です。また電池切れに際し、一部モデルを除き予告無く止まる事があります。またほとんどのモデルで、機械式時計のような資産価値は期待できません。

腕時計の第一歩としてはこのような「機械式時計」、「クォーツ時計」どちらかを選ぶ事になります。どちらがベストかその人のライフスタイル・嗜好によって決めるのが一般的です。

ただ、腕時計選びに正解はありません。自身のライフスタイルを見つめて時計にお金をかけたく無ければ、数千円から1万円程度のクォーツ腕時計を選ぶのも良いでしょう。また本格的に費用をかけて、機械式時計を購入するのも腕時計をよく知るきっかけになります。

https://www.pexels.com/ja-jp/photo/3184603/

いずれにしても現代社会では腕時計は無くても生活はでき、困る事はまず無いでしょう。しかし不要と考える人がただ「ビジネスマナー」だけの理由で購入するのには、賛同できません。それならば初志貫徹して腕時計不要の生活をして欲しいです。

やはり腕時計を購入するには「クォーツ時計」であれ、「機械式時計」であれ目的を持ち購入するべきだと僕は考えます。目的を持ち購入すると腕時計ライフもより充実したものになり、楽しむことができます。

腕時計を使うシーンを決めると目的が絞られる!

https://www.pexels.com/ja-jp/photo/1223649/

繰り返しますがはじめて腕時計購入を検討している人は、その目的を決めるべきです。ただ、何となく購入するのは、できれば避けましょう。もし、その目的がイメージできない人は使うシーンを思い浮かべてください。

その腕時計をどんなシーンで使うか具体的に決めると、購入する時計の目的が見えてきます。例えば仕事用として、スーツに合う時計を使うならシンプルな三針時計が最適です。時間が即座にわかり、ビジネスのドレスコードにもマッチします。

休日メインでサーフィン用として使いたい人はダイバーズウォッチ、正確な時間測定をしたい人はクロノグラフなど、使うシーンを決めるだけで、腕時計は具体的に絞り込まれてきます。

あと意外に忘れがちなものが、手持ちの衣服との相性です。衣服の相性が全てマッチする万能時計はありません。腕時計購入時には、店舗での試着時に手持ちの衣服との相性を必ずチェックすると良いでしょう。

その時姿見を利用し「鏡に映し出した姿」を見ると、より理想の時計がイメージできてきます。さらに言えば優秀なスタッフさんが居るお店ほど、衣服との相性のアドバイスもしてくれて、鏡もサッと出てくる(ブティックは例外無く出てくる)ものです。

腕時計ビギナーの方が思い浮かべる腕時計の種類は、先ほどの三針時計か、クロノグラフ位だと僕は思います。しかし、最もベーシックな三針時計ひとつに注目しても、ドレスウォッチ、パイロットウォッチ、ダイバーズウォッチなど実に多彩です。

https://www.vacheron-constantin.com/jp/ウォッチ-パトリモニー/オーウ-ァーシース-.html#tab=0

仕事が終っても使えるフォーマルかつスポーティーな時計であれば、ラグジュアリースポーツモデルと言ったように欲しいモデルの焦点が合ってきます。

このように使うシーンを細かく想定、さらに自身が所有する衣服とのコーディネートを考えると相応しい時計は自ずと絞られます。さまざまなシーンを詳細に想定して、可能であれば時計に合わせたい衣服でショップへ行くのがおすすめです。

初めに予算ありきはビギナーにありがちな間違い!

https://www.pexels.com/ja-jp/photo/4386421/

さて、最終的に候補となる腕時計をどれかに絞り決定する、最大の要因はお金でしょう。しかし腕時計ビギナーがよく犯す過ちがお金・予算だけを注視し過ぎる事です。

初めに予算ありきの買物は、堅実な手法ですが、事腕時計の購入では、そうは言えません。特に腕時計ビギナーはもともと既知のモデル・ブランドが少なく予算だけで切り捨てると実は欲しかった製品を見逃すからです。

こんな事言うと「際限なく高価な時計が欲しくなるのでは?」と心配する人もいるかもしれません。しかし身近で時計に詳しいアドバイザーでも居ない限り、ビギナーが最初から高価な名門ブランドモデルにたどり着く可能性はまず無いと思います。

また意外と思われるでしょうが、お金は何とかなります。もし逆立ちしても払えない金額だったらすんなり諦めるしかありませんが、無理すれば払えるような金額なら、僕は絶対買うべきだと考えます。

僕も過去にロレックスREF14270 エクスプローラーを予算数万円オーバーで、諦めた経験があります。この時も僕の予算との差額は8万円程度だと記憶しています。当時このエクスプローラーはドラマで使用された事で、大ブームとなりました。

何となく「ベタ過ぎる」、そして「予算オーバー」もあって、結果当時正規価格31万円のAir-Kingを36回無金利ローンで購入しました。しかし、今思えば、月払では僅か2千円程度のアップだったのでそれどほど大きな差ではありません。

つまり無理すれば買えた時計でした。当時は予算ばかりに目がいき、肝心な時計の本質に目が全くいきわたりませんでした。このような僕と同意見(お金は何とかなる)の人は案外時計愛好家の中では多いと思います。

候補の時計がお金以外の要因(スペックやデザイン)で迷っているとしたら、その時計は諦めるべきです。しかしお金だけが購入の障害であれば無理してでも買うべきと僕は考えます。

腕時計ビギナーの予算オーバーは大抵の場合、10万円位でしょう。現金一括は現代ではありえません。乱暴な言い方ですが、ローンにしろクレジットカード払いにしても引き落とし日までにオーバーした数千円のお金を何とかすれば良いだけです。

ブランドの壁を越えるとより良い時計に出会えるかも

さてここでもうひとつ、ビギナーが必ずぶつかるのはブランドの壁です。どうしてもビギナーはブランドありきとなりがちですが、固執しすぎるのはよくありません。ブランドの壁を取り払い、固定概念無く選ぶ方が良い時計を選べるはずです。

ビギナーに限りませんが、腕時計の種類・数は実に多く初めからブランドありきにすると、それ以外見向きもしなくなります。ブランドの壁を越えて多くの時計を直に触れたら意外な発見をする事があります。

まずはネットである程度候補となる腕時計をピックアップし、お店で時計を直に触れて試着し購入することがおすすめです。ぜひ最高の「初めて腕時計」を見つけてください。

100万円超えの腕時計を購入することは、バカでは無い!

こんにちは、Goroです。僕ら「時計好き」は、世間の感覚と比べ明らかなズレがあると日々感じます。そのギャップは「100万円超えの腕時計を普通」と感じる点です。これは高額な時計を常に見聞きしている事が要因でしょう。でも実は時計を突き詰めていくと100万円超えの腕時計に行き着きます。さてその理由はなぜでしょう。

100万円超えの腕時計、富裕層ばかりが買うものではない

https://www.pexels.com/ja-jp/photo/242246/

まず、世間一般で言われる、時計愛好家は富裕層もしくはそれに準ずる人たち、という意見から検証しましょう。

野村総研が2020年に実施したアンケートでは1億円以上の「純金融資産保有額者」を日本では「富裕層」と位置づけているそうです。おおまかですが、全人口の約2%と同シンクタンクは算出しています。

しかし、その全国民の2%にあたる富裕層全員が、腕時計に興味あるわけではありません。僕の予想ですが、その富裕層の中でも数%の人たちしか興味が無いと考えます。

そもそも腕時計を客観的に見た場合、富裕層とはいえ100万円以上の費用をかける事はナンセンスです。巷にはスマホ、街中に時計表示は溢れており、時間を知るためだけに100万円以上の費用支出は実用的とは決して言えません。

富裕層の多くが高級車などの高額商品を購入するのは実は節税対策です。皆が皆、車に興味がある訳ではありません。特に高額商品の中でも高級時計の費用計上は会計上困難で、「富裕層だから高級時計を買う」という理由は成立しないでしょう。

100万円超えの腕時計購入者は基本時計愛好家

私物の書籍

ではどんな人たちが100万円超えの腕時計を購入するのでしょう。答えは極めて簡単、腕時計に興味を持つ「愛好家」たちです。一般の人には理解されませんが、時計愛好家が100万円超えの腕時計購入に行きつくのは自然な流れです。

繰り返しになりますが、数学で言うところの高級腕時計購入者は富裕層の必要条件であって、十分条件ではありません。つまり、高級腕時計購入者が必ず富裕層では無いのです。中間層の人も居れば、それ以下も居る。借金して購入する人も大勢いるでしょう。

情報が豊富かつ入手しやすい社会になった

ラップトップでパテックフィリップのコレクションも簡単に調べられる

では時計好きあるいは愛好家たちはどのようにして100万円越えの腕時計に到達するのでしょう。いちばんの要因は時計を直に見て触れるか、情報を手に入れるかだと思います。一般的に考えると情報の入手が購入へと結びつく一番の要因です。

最近はインターネットの普及、中でもSNSが彼らの購入に大きな影響を及ぼしています。

紙媒体(雑誌・ブックレット)のみの時代は、時計の画像は「公式画像」しかありませんでした。それに対してSNSでは所有者しか見る事ができなかったアングルの画像が、瞬く間に世界中へ文字通り、共有(シェア)できます。

また公式画像というのは意外に実機とは異なる物が多いのです。そのため店舗で見てがっかりする事例もよく聞きました(逆もあり)。ただ、生産数が少ないブランドは仮に店舗まで足を運んでも見られないことが多いのです。

パテック・フィリップオーデマ・ピゲヴァシュロン・コンスタンタンブランパンブレゲと言った年間数万本しか生産しないプレステージ・ブランドが100万円越えのモデルを多く生産しているメーカーです。

これらブランドの人気モデルは、スイスから日本へ輸出する本数も少なく、かつてはブランドの顧客以外は見られなくメディアでも紹介されないこと多かったです。

しかしSNSを屈指すればそんな希少モデルの情報誰もがスマホ一つで、効率よく得ることができるようになりました。SNSは時計情報の裾野を大きく広げ、名門ブランドの認知度アップにも多いに貢献しました。

パテック・フィリップ広告展開の変化、潜在顧客の掘り起こし

https://www.patek.com/en/home

一方メーカーの広告への取り組みにも変化が見られてきました。前述したようにプレステージブランドは生産本数が少ないことから、これまで古くからの顧客を何代にも渡り継承する営業スタイルを信条としていたのです。

時計も高額で、対象を貴族や権力者と言った今で言う「セレブリティたち向け」と考え、末裔まで半永久的に販売していました。そのため積極的に外部へ情報発信する必要も無く、「馴染み客」のみへ情報を知らせていれば良い、時代が長く続いていました。

実際1990年以前まで、日本国内で同社の広告を見る機会は殆どありませんでした。下の写真は珍しい1977年の広告(日本代理店)です。

1977年当時のパテック広告・筆者私物書籍より

しかし顧客ターゲットをよりワイドにシフトする、いわゆる潜在的顧客の掘り起こしを始めたのです。

例を挙げるとパテック・フィリップは1996年から「ジェネレーションズシリーズ」として広告展開を改革します。時計本体を前面に押し出さないブランドイメージを印象付ける内容が特徴です。リンク先と写真を比較してください。

これは代理店変更による産物でした。この変更はパテック・フィリップの危機感の表れだったのでしょう。長年のパートナーを変更する事自体、名門ブランドではあまり見られない決断、しかし今となっては「英断」でした。

この広告展開の変化によって、パテック・フィリップの認知度もより広く知れ渡るようになりました。優れた製品である同社のモデルは潜在顧客の掘り起こしに成功、さらに多くの時計愛好家を生み出します。売上も広告効果でアップしたそうです。

工作機械の発展、ベーシックレンジブランドの品質向上

さらに2000年に入ってからの時計工作機械の性能アップも時計愛好家たちを100万円超えの腕時計へとよりシフトさせます。

これまで時計愛好家が求める価格帯は圧倒的にミドルレンジ(100万円~50万円ほど)でした。「手の届く高級時計」と言われ、メーカーにとってもこの価格帯は「金脈」でした。

それ以下のベーシックレンジ・ブランドは大量量産に特化して、価格を下げていました。

ミドルレンジ・ブランドは量産できる工程は工作機械に委ね、手作業しかできない工程を熟練職人が仕上げるのが一般的でした。これにより、高級感のある製品を一定数量以上生産することで、販売価格帯を抑えていました。

しかし、最新の工作機械は手作業でしか表現できなかったミクロン単位の仕上げ調整が可能となり、ベーシックレンジブランドの仕上げ技術はミドルレンジ(場合によってはそれ以上)を凌ぐほど大きく向上したのです。

つまりベーシックレンジの製品はミドルレンジと同等、もしくはそれ以上の製品を提供できるようになり、ユーザーもその事に気付いてきました。結果敢えて高い価格の時計よりも価格も安く高品質なベーシック・ブランドへ流れるようになったのです。

ユーザーの目利き力アップも要因

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前述した情報量のアップ、さらに工作機械の性能向上による仕上げレベルの向上によって、ユーザーの「時計の目利き力」は年を追う毎にアップしています。こうなるとベーシックレンジ経験者は次の時計をミドルレンジスルーしてプレステージへ流れるはずです。

ベーシックレンジで、ミドルレンジの質感を体験しているわけですからね。敢えて、ミドルレンジに費用投下するより、その費用をプレステージ用としてプラスする方が、費用効果もあり現実的です。

リテイラーネットワークの変化も追い風に

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そして腕時計販売、最前線のリテイラー網の変化も見逃せません。現在主流のブティックはブランドの直営店化が進み、ユーザーの声がダイレクトに本国スイスまで届く事が特長です。

そして過去記事にあるブティック化こそが、ブランドが求めていたマーケティング・データーを集め解析できるデバイスになっていると僕は思っています。老舗名門リテイラー経由の場合、個人単位では無く、どうしてもファミリー単位でのマーケティングになるはずです。

直営になり最新の手法でピンポイントかつ個人の嗜好を汲み取ってもらうことは、愛好家が求めている物と合致するマーケティング手法そのものだと僕は思います。

まとめ

情報が溢れる21世紀の腕時計愛好家は遅かれ早かれ、100万円超えの腕時計へ到達する時代になっています。この腕時計の2極化はザ・アワーグラス・ジャパン社長、桃井さんも雑誌でそう答えているので、間違いないでしょう。

時計愛好家の皆さん、あなたが今購入しようとしている「100万円越えの腕時計」は自然の成り行きなのです。世間の冷たい目に負ける事無く、自信をもって購入してください。

機械式時計の故障防止ハウツー!こうすれば時計は壊れない!

こんにちはGoroです。腕時計に興味はあるけど、機械式時計は故障が多いのでは?と感じていませんか。機械式時計は繊細な製品で、正しく使わないと故障する可能性は高くなります。また日常に故障の要因は存在します。ただ防止対策は難しくありません。今日はどうすれば腕時計の故障を防止できるか、詳しく紹介します。

機械式時計、これだけは注意したいポイント3つ

先日見ていたHodinkee Japanのインスタライブで、「腕時計のトラブルあるある」という特集を見て今回の記事を思いつきました。その中で、多くの人がこれまでさまざまなトラブルに遭遇しています。

クォーツ時計と違い、機械式時計は電池切れが無く修理して使えば半永久的に使えることが最大の魅力です。しかし精密ゆえ壊れやすい事も事実、どうすればトラブルを防止でき長持ちさせることができるのでしょう。

基本的な事は「大事に扱う」。しかし腕時計は実用品、そして日常生活には「時計の大敵」がたくさん存在します。紹介していた数々のトラブルの中から、これだけは特に注意したい事例を僕目線で3つ紹介します。

磁気帯びの大半はスピーカー近くから、電磁調理器がある台所も危険地帯?

https://www.pexels.com/ja-jp/photo/157534/

現代生活で磁気帯びを完全に回避する手法は見つからないと僕は思います。1966年生まれの僕が幼少時は「テレビ、ステレオの近くに置くな」位でした。TVやステレオ(オーディオ)は数少ない、磁気帯び要因でした。

しかし、スマホとパソコンの登場によって磁気帯びの要因は各段に増加しています。ただ、よくよく見れば発生源は絞られます。注意する箇所はスピーカー部分だけです。

スピーカーは電気信号を振動に返還させ音に返還させる仕組みになっています。この電気信号を受ける部品「ボイスコイル」に磁石が組み込まれています。

どんなに小型スピーカーでも磁石を使用している事には変わりはありません。磁気の発生源を理解して、時計を近づけないことが「磁気帯び」防止のいちばんの解決策です。

他にも身近ではどんなところに磁気が多いのか、環境省が2017年にまとめた冊子があるので参考にしてください。日本時計協会がまとめた「身の回りの磁気を発生させる機器と時計への影響」のリンクページも参考にしてください。

https://www.pexels.com/ja-jp/photo/4682110/

冊子からいくつか抜粋しますと、家電製品はもちろんですが、最近は特に電磁調理器の普及によって、キッチン周りが時計にとっての「危険エリア」だと僕は考えます。でも過敏になる必要はありません。

シリコン部品の普及で機械式時計の耐磁性は各段に向上していますが、まだ全ての時計が耐磁機能を持っている訳ではありません。磁気を発生させている機器に「近づけ過ぎない」、「直置き」しない事が重要です。

日付調整は故障の原因となる意外な盲点

機械式時計の日付調整も時計を故障させる大きな要因のひとつです。このリューズを操作して日付を送る日付調整に「禁止時間帯」があるのをご存知でしょうか。

https://www.tissotwatches.com/ja-jp/t1084081605700.html

ブランドによって多少範囲は異なりますが、僕の所有しているTISSOTだと22時から翌2時までが禁止時間帯となります。ここでいう禁止時間は現在時刻では無く、あくまで「時計」が示している時間帯です。

7:30過ぎから紹介しています。

この禁止時間帯に操作すると内部の歯車などに重大な故障(破損や曲げ)が起こります。ではなぜこの時間帯にリューズを使った日付送りが禁止なのかといえば、この禁止時間帯にリューズとは別の「コマ送り歯車」が嚙み合っているからです。

機械式時計の日付は円形のディスクが24時間毎にコマ送りされ、小窓から現在の日付を表示しています。夜の12時に日付が変わるのは禁止時間帯に徐々に嚙み合ったコマ送り歯車がコマ送りを完了、その後今度は逆に徐々にディスクからコマ送り歯車が離れていきます。

要約すると禁止時間帯はコマ送り歯車が嚙み合った状態で、そこにリューズで日付調整を行うと、無理な力が加わり、ディスクや歯車が破損して故障となるのです。

カレンダーやムーンフェイスがある時計は付属しているマニュアルを必ず読んで、正しい操作を行ってください。メーカーのHPからもダウンロードできます。

落下、衝撃、水濡れが最も多い故障要因!

https://www.pexels.com/ja-jp/photo/50677/

機械式時計の耐衝撃性は年々アップしています。しかし落下による衝撃は故障要因の一つです。もちろん落下させないように注意すれば防げますが、僕が体験した落下はブレスレットの予期せぬ開放による落下です。

最近のブレスレットは誤開放を防ぐためのプッシュボタンが付いているため、かつてより件数は減りました。しかし、昔の片側開きのタイプはそれが無い為、予期せぬ開放で落下させる可能性は高いと言えるでしょう。

また誤開放以外にも時計を装着する時は、手を滑らし落下させる可能性が高いもの。万が一に備えトレイの上、テーブルの上での装着を心がけましょう。

https://www.pexels.com/ja-jp/photo/128880/

落下による衝撃では主に時間が遅れたり進んだりといった症状がでるので、衝撃を与えた時は秒針が動いていても進み遅れを必ずチェックしてください。

水濡れは自身の時計の防水機能を確認しておくことはもちろんの事、定期的なオーバーホールで実施するだけでも防止できます。防水機能の数値だけを頼りにするのも危険です。5気圧防水(50m)の時計だからといってダイビングに使用すると高い確率で故障します。

5気圧防水というのはあくまでも水流の無い実験室レベルの話です。ダイビングや水泳ではダイバーズウォッチを使う様に心がけましょう。

また案外多いのがネジ込みリュウズの閉め忘れ、ヒューマンエラーにも注意したいですね。

まとめ

最近の機械式時計は30年前と比較すると耐久性が各段に向上しており、簡単に故障することはありません。そうはいっても、4㎝四方の金属ケースの中に100個から場合によっては200個以上の部品が入っています。

多くの部品が複雑に絡み合ってゼンマイの動力で動くため、ズレによって動かなくなったり、ケースが破損だとムーブメント内部まで、影響が出ます。だからこそ正しい知識を身につけて操作したいです。

大切に扱うだけでもかなりの確率で故障は防げます。それプラス、身近にある故障要素、誤操作、磁気、落下に特段の注意を払い、腕時計ライフを楽しんでください。

手に入れる「苦労」があるから、腕時計購入は面白い!

こんにちは、Goroです。腕時計の購入では、多くの苦労・障害と遭遇します。ただ、ビギナーの方はお金の問題だけで、腕時計の趣味を躊躇していませんか?腕時計購入にはそれ以外にも多くの苦労・障害にぶつかります。僕はそれらを乗り越えるからこそ、面白いと考えています。なぜなのでしょう?詳しく紹介します。

お金の悩みは工夫次第で解決できる

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ビギナーの多くは腕時計収集の障害=「お金」と考えている人が多いでしょう。確かに一理あるが、それほど大きな障害と、僕は考えていません。

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こんな風に書くと高給取りに思われるかもしれませんが、意外にお金の悩みは何とかなるのです。というのも腕時計収集は収入に合わせたレベルの楽しみ方ができます。

僕のインスタ内でも多くの方が、さまざまな価格帯の時計を楽しんでいます。近年はスイス時計ブランドでさえ、10~20万円代の価格帯で高い品質のモデルを多く販売しています。そのような低価格帯と言われるブランドでも決して侮ることはできません。

いわゆる雲上ブランドと呼ばれるブランドのコレクションはなぜ高いのか?それは生産本数が少なく、尚且つ手作業の工程が多いからです。これが工作機械によって大量生産すれば必然的に販売価格は下がります。

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2010年以降、リーズナブル価格帯の時計をメインとするブランドは今や工作機械の向上で、かつては100万円以上の価値に相当する質の高い時計を僅か20万円以下で、販売できるようになっています。

つまり価格による腕時計の差はかつてほど少なくなっているのです

もう一つ日本では折からのデフレの影響で、ショッピングローンが充実しています。僕が初めて高級時計を購入した20年以上前(1990年代)はせいぜい「36回無金利」。

しかし、最近はデパートでも普通に無金利ローンが用意され、並行店では「60回無金利ローン」が年がら年中、実施されています。正規店でも大々的にアピールこそしていませんが、いくつかの「裏ワザ」を用意しているようです。

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僕が8月にブランパンブティックへ寄った際、SGJ(スウォッチグループ・ジャパン)の社員さんは僕に百貨店の「株主優待券」が適用される事を指南してくれました。百貨店の株主優待券はフリマアプリでも500円位で販売しており、それがあれば10%割引が適用されます。

ただこれらは店舗に行かないと知ることはできません。広く知れ渡っていることもあれば、そうでない物もある。これら情報は店員さんとの情報交換や信頼関係によって知ることができます。

購入する強い意志があり、あと一押しで決断する!店員さんへ「並ならぬ熱意」をアピールするのも、カードを切らせる重要なファクターでしょう。

実績を積むことは重要

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しかし、時計愛好家の悩みはやはり、希望するモデルが確実に入手できるかに凝縮されます。仮にお金が用意できても、希望ブランドのブティックへアポ無しで訪問しても、購入できる保証は全くありません。

腕時計ビギナーの大半は「お金が全て!」と勘違いして解決を試みますが、それは大きな間違いです。

どんなにお金持ちでも、人気モデルや希少モデルはブティックの「購入実績が多い人」へ優先的に割り当てます

これは日本国内だけに留まらず、時計業界のグローバルスタンダードと考えてよいでしょう。インスタグラムを通じて知り合った海外の愛好家は口を揃えて人気モデル入手の秘訣は「購入実績」とコメントしています。

もちろん、人気モデルの店舗ごとの入荷率はメーカーに左右されますが、それをどう売るかはブティックの判断次第です。つまりブティックとの関係を良くすることが人気モデル入手の近道と言えます。→僕の過去記事参照

僕がよく視聴していた、UKのYouTubeでオーデマ・ピゲのロイヤルオーク、ダブルバランスホイールオープンワークを探し、世界中のAPブティックへ電話して最終的に手に入れる動画を視聴しました。

この愛好家は所有している腕時計コレクション数は多いですが、APの実績が無く世界中のAPハウスへ電話して、入手を模索してました。その後、ある国のAPハウスの店員がロンドンのAPハウスへ行けと指南します。

おそらくコレクターの熱意を感じ取ったのでしょう。「ロンドンAPハウスに同僚が居るから、連絡を入れておく。そこへまず通え」と電話で告げます。

かのコレクターはその後、WEBから来店予約を入れて、何度か通い2年近い年数をかけてダブルバランスホイールオープンワークを見事に購入しています。愛好家は高収入者、でも結局実績が無いと簡単に人気モデルは購入できないのです。

コレクターが世界中のAPハウスで断られた際の台詞は決まって、「有力顧客でも数年待ちと言われていまして、何年先になるか分かりません

つまり予約できている顧客は確実に存在します。顧客=実績のある人なのです。

日本ではロレックスの販売店をしらみ潰しに周る(ロレックス・マラソン)事が入手の近道と思われています。ただロレックスは、他ブランドのようなブティック(直営店)形態ではありません。

3つの代理店が日本ロレックスから商品を仕入れ運営している小売店は予約が無く、「早い者勝ち」の構図ができているのです。レキシアはブティックとなっていますが、ロレックスの直営ではありません。

それゆえ、ブティックでの実績を積み上げることの重要性はロレックス以外で、必要と考えてください。

末長い実績とDX時代はWEBのログも重要?

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購入実績が多い」=結局「お金」じゃないか!そういう声も聞こえてきそうですが、確かに購入実績が多い人は累積すると、お金をたくさん使っています。

しかし、ブティックからすると、購入額もそうですが、末長い実績がある人の方を重視するはずです。理由として、スイスブランドは名門ほど何世代に渡る顧客をより重視しています。

チューリッヒの老舗時計宝飾店でも馴染み客(何世代に渡って購入している顧客)に対して店舗で販売した時計を高価格で買い取るサービスを伝統的に行っています。

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なにより、機械式時計は修理OHを怠らなければ半永久的に使えるもの。名門と言われ歴史あるブランドほど、顧客管理名簿をしっかり管理しています。

ということはDX化が進む現代、「ブティック来店記録」があっても不思議ではありません。今はWEBからでもアポイントメントが予約できますからね。

メールやチャットでの「お問い合わせ」、WEBでの「来店アポイントメント」は、サーバーにログが残ります。人気商品の購入でログが反映されるかは不明ですが、購入を切望する人は実施すべきでしょう。

それらが実績として蓄積させる可能性は極めて高いと僕は思います。やれる事は全て行うことは大切です。

まとめ

近年のスイス時計ブランドはブティックによる直営化で、かつてのような並行輸入業者で安く購入できる機会は減少しています。そのため人気モデル、希少モデルはブティックで購入する事が一般的です。

しかし、無計画な来店では「無駄足」に終る可能性もあり、WEBアポイントメントを利用して、できるだけ「実績」を残しつつの効率的な訪問を心がけてください。

これら「実績」を残すことが時計購入においては益々重要になると思います。「ここまでして?」と思われるかも知れません。でもこの苦労があるからこそ、希望モデルを手に入れた喜びは大きいのです。

ぜひ実績を残し、ブティックで希望モデルを購入してください。

時計修理メンテナンス業者の口コミ、「クラフトワーカーズ」を考察する

腕時計を楽しむためには、メンテナンス(オーバーホール)を定期的に実施することが重要です。オーバーホール(以下OH)を施す事で、時計は半永久的に動き楽しめます。OHは「メーカー」、「専門業者」へ依頼するのが一般的です。今回、2つの内どちらへ依頼すれば良いかを検証します。

正規メンテナンスは割高

https://www.pexels.com/ja-jp/photo/3943745/

多くの方は時計の修理、OHでは何の疑いも無く、時計メーカーへ作業(正規メンテナンス)を依頼すると思います。実際僕も初めてのOHはロレックスのサービスセンターへ依頼しました。

購入時のマニュアルにも「修理メンテナンスは正規店へ」と記載されており、時計ビギナーからしてみれば、メーカーへ依頼するのはある意味自然な流れです。しかしそれは正しい選択なのでしょうか?

僕は違う、と思います。

オメガ正規料金表「コンプリートメンテナンスサービス」2021年8月時点

https://www.omegawatches.jp/customer-service/interventions-and-prices/price-information

理由はその高額な作業料金です。上の票を見ていただけばわかるように正規メンテナンス料金は安くて5万円前から10万円近い料金が請求されます。ブランドによっても異なり高級ブランドほど作業料金も高額です。

ところがこれを「修理メンテナンス専門業者」へ依頼する事で半額以下の料金でOHできます。

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「正規メンテナンスの半額以下?」と聞くと胡散臭く感じるかもしれません。しかし正規メンテナンスは「メーカーが作業する」という「お墨付き」だけで、多くの人が選択していると感じます。

確信はありませんが、僕はメーカー自身もの自社のメンテナンス料金の高さを自覚していると思います。理由はここ数年のメーカー保証延長です。これまで2年が限度だったものが最近は5年が標準です。

もちろん部品の耐久性がアップしていることも要因ですが、保証期間を長くすると、OHのインターバルを長くすることができます。そのことで、高額料金のデメリットを払拭しているのでしょう。

また正規メンテナンスに出さないと「不利益を被る」という「思い込み」も良く聞き、それを信じて正規メンテナンスへ出す人も多いでしょう。

結論から言うとメンテナンス専門業者へ作業依頼して、不利益を被ることはありません。むしろ良いことの方が多いと考えます。

僕が見つけた、良心的な時計メンテナンス・サイト=クラフトワーカーズ

https://www.omegawatches.jp/customer-service/interventions-and-prices/main-steps-of-a-complete-service

メンテナンス専門業者でのOHは価格が安い事が最大のメリットです。例えば50万の時計を購入して、2年後に5万の正規メンテナンス費用が掛かれば、年利5%の利息が取られるのと同じです。

安いに越したことはありません。

正規メンテナンスのメリットは「メーカー保証」です。一般的な正規メンテナンスのOHで、作業終了後2年保証が謳われています。

そこで僕はネット上で見かける多くのメンテナンス専門業者の中から、作業完了後の保証期間が比較的長い業者にフォーカスしました。

その中のひとつ「クラフトワーカーズ」は、作業保証が1年間と長いのが特徴です。メンテナンス専門業者の保証期間は6ヶ月保証が多い中、1年保証としている事で「技術力に自信があり良心的」と僕は感じました。

クラフトワーカーズは単なるECサイトでは無く、メンテナンス専門業者のプラットフォームです。複数のメンテナンス専門業者の職人さんが個々にクラフトワーカーズへ登録、作業に集中できる、「受託・デリバリー」のシステムが揃っています。

https://www.pexels.com/ja-jp/photo/4485867/

高い集中力が必要な時計職人さんは顧客対応に追われること無く、作業に専念でき、職人さんのスキルを十二分に引き出す環境が備わっています。

https://www.pexels.com/ja-jp/photo/838413/

次に利用者目線で考える利点は「見積・依頼」が全てネットで完結でき、価格もリーズナブルな点です。

オーダーは簡単で、①WEBフォームから依頼→②時計職人を指名→③時計を着払いで送るだけです。3つのステップがWEBで全て完結でき、仕事が忙しい人も、通勤途中のスキマ時間でオーダーが完結できます。

金額も一般的な三針機械式時計で料金は¥18,000から、上のオメガ社正規メンテナンス料金、¥63,800円と比較すると3分の1以下の金額でOHができます。

クラフトワーカーズのメリットとして僕が感じることはサイト内で比較ができることです。ここでは複数の時計職人さん個々の「納期」、「金額」、「プロフィール」、「お客様の評価」を比較検討し指名できます。

クラフトワーカーズの一括比較図

画面を切り替えることなく、上↑のようなマッチング作業が可能です。これならどんなに一括見積依頼する時計職人さんの比較がスマホでもできます。

更に登録している時計職人さんは全員有資格者。大手ブランドのメンテナンス部門経験者もおり、技術力は正規メンテナンスと変わらないと、言えるでしょう。

口コミでのクラフトワーカーズの良さ!年間1万件のOH実績

ではオーダーが簡単で安いクラフトワーカーズの、良さを利用者の口コミから検証します。サイトTOP下段に修理実績の口コミが紹介されているので、いくつか紹介します。

クラフトワーカーズに任せて良かった点として、最も多い意見が「丁重な修理内容の説明」です。口コミをしてくれた方の中には過去に他業者(正規も含む)との比較検討も書き込んでくれています。

https://craftworkers.jp/voices/wakabayasi-hiroaki

僕が特に惹かれたのが上の口コミです。→リンク先

これまで正規メンテナンスしか出したことの無い依頼者で、「クラフトワーカーズ」の良さがコメントに凝縮されています。

またSNS上にも高評価の投稿が、Twitterではこんな口コミがありました。シェアしてくれることは、多くの人に「知って欲しい心理の現れ」と感じます。他にも公式HPでは他の多くの人が口コミを残してくれています。

数字での実績も必見です。年間修理実績1万件と記載されています。1か月あたりに換算すると月間約833件です。多くのファンがいる裏付けで、「時計職人を指名できる」他業者では見られないシステム、実は「知っている人は知っている」と実感しました。

メンテナンス専門業者の技術力は高い!

クラフトワーカーズも含め、知名度はまだ高くない、時計修理メンテナンス専門業者ですが、技術力に関しては全く心配ありません。前述の「クラフトワーカーズ」では時計職人さんは全員有資格者、時計ブランドでのメンテナンス部門経験者も多数居ます。

メーカーのメンテナンス部門の社員の方が優れている印象が強いと思いますが、必ずしもそうではありません。個人的な意見を言えば、メンテナンス専門業者の時計職人さんの方が腕は良いと感じます。

理由としては、多くのブランドを扱う事で職人としての経験値が上昇するからです。現実にメーカーから時計職人としてのキャリアをスタートさせた後に、スキルを積み上げた後に独立した修理工房を構える人たちが多く居ます。

クラフトワーカーズのメリット表

https://craftworkers.jp/

「クラフトワーカーズ」以外の修理メンテナンス専門業者でも、多くのメーカー勤務経験者が作業している事を考えると、メーカーのメンテナンス部門は若い技術者たちの育成機関としての機能もあるのでしょう。

時計メンテナンス業界は、メーカーか専門学校でスキルを磨きキャリアを重ね、その後進むべき道として①メーカーに残るか(移籍も含む)、②専門業者へ転職、独自の工房を構える流れになっていると考えられます。

正規メンテナンスのデメリットを検証

さて費用も高額で、納期も長い正規メンテナンス、それには理由があります。最も大きな理由が、時計業界の複雑な流通経路の存在です。一般的に時計業界ではメンテナンスに出す際、その多くは小売店(デパート)が受託窓口になります。

https://www.pexels.com/ja-jp/photo/4481259/

デパートを経由することで、そこで中間マージンが発生します。メーカーによっては日本法人のメンテナンス部門を丸ごとメンテナンス専門業者外注委託しているブランドも実はあるのです。

自社でメンテナンス部門を持っているブランドも、受託製品全てを社内で作業を完了している訳ではありません。受託状態によっては一部製品をメンテナンス専門業者へ外注しています。

当然メーカーは受託窓口には手数料、下請けのメンテナンス業者には作業費用を支払うため、これらによって料金が膨らむ構図なのです。

まとめ

機械式時計のメンテナンスで、正規メンテナンスとメンテナンス専門業者、どちらを選ぶのかはユーザーの考え方にもより、正解はありません。

ただ、OHは時計の状態にかかわらず定期的に実施するべきです。そのことで大きな故障を未然防止できます。OH費用が高額だから作業を数年先へ先送りするのは本末転倒です。

つまり費用面での悩みさえ減らせば、もっと短いスパンでOHをする人が増えると僕は考えます。それには費用が適正で、技術力が高い修理メンテナンス専門業者で定期的にOHをするのが、時計にとって最善の選択でしょう。

https://www.pexels.com/ja-jp/photo/5215013/

かかりつけのお医者さん感覚で、2回、3回と連続して同じ人へ依頼できると、クラフトワーカーズでは時計の状態を正確に把握でき安心ですね。

見積もりは無料なので、ぜひ問い合わせしてください。

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