腕時計上級者を目指す、ビギナーと中級者のブログ

タグ: 腕時計購入 Page 1 of 2

「現代の錬金術師」ショパールが産み出す「アルパインイーグルの魅力」

こんにちはGoroです。何度か書いている「アルパイン・イーグル」ですが、見れば見るほど魅せられるタイムピースになります。2019年に発表されたばかりのこのモデルの魅力は端的に言えば質感です。しかし筆者は何よりショパールというブランド自体が金属を知り尽くしているのが大きいと思っています。どんな事なのでしょう?

ステンレスの魅力を最大限に引き出す、ルーセント・スティールA223

アルパイン・イーグルのダイアル。鷲(ワシ)の瞳からインスピレーションを受けている

実機を見ていつも思う事は、ルーセント・スティールA223の質感です。質感は手に触れた感触もそうですが、何より見た目の良さも見逃せません。実はGoroは学生時代に「金属工学」を専攻してきました。

講義では教授達が「鉄は最強の金属」と繰り返していました。それは決してポジショントークでは無くそれが紛れもない事実だからです。鉄(Fe)は「硬さと強さ」を備えています。

通常世の中にある物質は硬さを持っているとその分だけ脆くなる性質を持っている事が特徴です。ガラスやセラミックがその代表で、一方向だけの力には耐えられても捻りが加わると割れてしまいます。

アルパインイーグルのエッジにも注目してください

ルーセント・スティールA223はオーストリアの鉄鋼会社フェストアルピーネ社がショパールと共同開発したオリジナルのステンレスです。(詳しくはこちらの過去記事を参照してください。)

硬さを強化して輝きを増す事で、ステンレスをワンランク上に引き上げる術は現代の「錬金術」だと筆者は考えます。実機を見れば一目瞭然です。

忘れてはいけない優れたムーブメント、スポーツウォッチの哲学を忘れない点も好感!

アルパインイーグル XLクロノグラフ

外見ばかりに目を囚われてはいけません。実はショパールは彼らの自社製ムーブメントも必見です。写真のXLクロノグラフ、実は「フライバック」になります。筆者はこのフライバックが欲しくてたまりません。

もし可能ならばもう少し「価格が安ければ・・・」と思うのですが実機を手にした瞬間にそんな想いはぶっ飛びました。この質感でこの価格は納得できる!

またこのクロノグラフの防水性にも驚きです。10気圧という事はプールで泳ぐ程度であれば十分に使用できます。これまでGoroが見てきたクロノグラフの大半は3気圧程度でした。

3気圧ではどうしてもプールに持っていくのは心配ですね。そしてレザーストラップと違い、ブレスレットは水の心配が無くスポーツウォッチの基本と言っても良いでしょう。

今回、新作でラバーストラップモデルをリリースしています。彼らは、このアルパインイーグルをスポーツウォッチとして認識しており、その哲学が揺るがない時計造りにも好感が持てます。

皆さんもぜひ、アルパインイーグルを検討してください。

グランドセイコー購入は今がチャンス?決して高価では無い理由は?

2022年は年始よりスイス時計ブランドの値上げが相次ぎ、腕時計正規価格は高騰中です。そんな中、国産時計はどうなのか?日本を代表する「グランドセイコー」も価格は上昇傾向にありますが、2022年2月時点で値上はされていません。ただ、将来的な販売価格アップはアリだと思います。その理由を考察します。

①順調に進むグランドセイコーのブランド化

SBGA443

時計に興味関心が無い人たちがタイトルにある「グランドセイコー(以下GS)は今が買い時」を見ても、たぶん理解できないでしょう。GSの価格帯は80万円から90万円が主力モデル、十分に高い!と一般人からは思われます。

さて腕時計ビギナーにしてみれば、時計相場は安い方が良いと考えるのが自然でしょう。上記の価格帯が主力でもGSの現行価格はお買い得だと言えます。

GSの販売価格(2022年2月時点)はスイス時計ブランドと比較すると明らかに割安です。写真下のSBGJ235はブティック限定モデルであるにもかかわらず、税込¥737,000。スイスブランドでは同程度だと90万円以上はすると思います。また限定モデルは高いのが一般的ですが、なぜか安いので僕もビックリしました。

SBGJ235

GSは、そもそもSEIKOが世界で勝負するブランドとして2017年にSEIKOから独立したブランドです。それまでは同社のフラッグシップと位置づけていたものを同年のバーゼルワールドで、世界中の時計メディアや関係者へブランドの独立を宣言しました。

独立した事を示すようにこれまで文字盤12時の位置からSEIKOの文字の代わりにGrand Seikoへ表記を統一して、ブランドロゴのアイコン化を進めます。これは2010年から進めてきた、GSの海外進出をより踏み込んだ内容にしたもので、彼らの覚悟が伺えるものです。

2017年からは国内での拠点の拡充に努め、僕の住む大阪でも2019年に心斎橋に「グランドセイコーブティック」がオープン。そしてこの2022年はそれに隣接して拡充するような形態で「セイコーブティック・大阪心斎橋」をオープンさせます。

これまでの日本企業は世界を目指す時に、安価で優れたものだけしか作らないという発想を捨てられなく、それゆえ日本企業はブランド化を達成できていませんでした。

そう、グランドセイコーの目指す頂は、これまで日本企業がなし得なかった、ブランド化なのです。

➁ブランド化がGSの株主・投資家へのコミット!

日本企業はブランド化できていない?世界で勝負できているメーカーはたくさんあると思われていますが、専門家(経済学)の見方は全く違います。(リンク先参照

リンク先専門家2人が挙げる日本企業の問題点は安価な物しか作らない事、さらに欠けている点としてグローバル化ができていない事をあげています。日本企業が実施している海外進出や輸出、これだけではグローバル化ができたとは言えません。

ラグジュアリーブランドにおけるグローバル化とは価格の統一化、どの国で購入しても同じ価格、同じ品揃えである事とされています。世界的な有名ブランド時計、ロレックスを見れば明らかでしょう。

未だGSは日本国内向けや海外向けで、商品ラインナップを分けています。次のステップとしてこれらを止めて「日本市場はグローバル市場の一部」と自社でも位置づけ、そうする事で世界中からブランドとして認知される、としています。

価格の統一化と並行して、価格を下げる事ばかりを注視するだけでは、ブランド化の達成にはつながりません。これが僕の考えるGS値上げの根拠です。

セイコーホールディングス公式HP上にあるIRニュース欄、2021年11月に発表された2022年3月期第二四半期報告書によれば、グランドセイコーとプロスペックをGB(グローバル・ブランド)と記載しています。

この報告書の内容は投資家や株主に対して「グローバルブランド化」がコミットメントで、この内容に沿った経営が取締役会の責務です。そしてブランド化における製品の値段設定も重要になってきます。

③北米市場の好調さは値上げの後押しになるかも?

現状のグランドセイコーは世界市場では前述の2022年3月期第二四半期報告書にも北米市場が伸長していると表記されています。そしてGSにとってのドル箱、北米市場はスイス時計にとってもドル箱です。

2021年FH(スイス時計協会)の発表ではアメリカ向けの輸出量が、首位の座を奪回したと報道されました。そのアメリカ向け輸出量の増大において、かつて無い変化が見られると時計ジャーナリストの渋谷ヤスヒト氏がWEBChronos日本版へ記事を寄稿しています。

内容はアメリカ人の時計嗜好がこれまでの低価格帯から高価格帯へシフトしていると、まとめています。

スイス時計のアメリカ向け輸出高では首位に返り咲き、それを裏付けるように輸出する製品も、年々プライスアップしています。まさにホットな市場アメリカでGSは注目を浴びています。

アメリカ市場でGSが受け入れられた理由は彼らの嗜好に対するスイス・ブランドへの拘りが少なかった事ともうひとつ、将来性を見込んで新規上場銘柄のGSを購入しているのかもしれません。

株式で新規上場銘柄を購入するのはズバリお買い得感、アメリカの時計愛好家が入手困難になる前にGSを購入しようと考えるのは自然な流れです。

④外観デザインさえ嗜好に合えば、より一層際立つムーブメント

https://www.grand-seiko.com/jp-ja/about/movement/mechanical/9s86

かくいう筆者Goroもそう感じている一人です。特に通称「白樺モデル」が発表されて以降欲しくなり、安いとも感じています。かつてGSはデザイン面で難(個人的な感想)があり、欲しくなることは無いと周囲にも表明していました。

前述した白樺モデル二十四節気モデルを見て以降、僕のGSの否定的なトーンは日に日に下がってゆきます。

この白樺ダイヤル(GSはダイアルでは無くダイヤルと表記)は7回にも及ぶ型打ち作業と表面仕上げは4つの工程を経た後、手作業の仕上げ作業へ引き渡されます。この筋目加工は僕が知る限りスイス時計で見たことが無い、希少なダイアルです。

さらに言えばムーブメントは非の打ち所がないと思っています。部品数も200近い数に36,000振動を誇るムーブメントはスイスブランドを凌駕している匠の品です。

欲しいと思った時に購入しないと後悔する!

さて上記①から④までの理由によってGSが近い将来値上げするため、今が旬と考えています。となると、みんなの関心事は、どのタイミングで値上げになるかでしょう。しかし値上げを気にしてばかりではいけません。

時計の購入に関しては欲しいと思った時に購入しないと「値上げ」さらには「人気上昇」、「入手困難」となり結局購入できない経験を僕はこれまで経験しました。もしGSが欲しい時計であるなら今すぐ購入すべきです。

それともうひとつ、このGSが高い時計と感じている人は無理に購入する必要はありません。時計は趣味の世界の物です。そして本当にこの時計の良さを探求すれば、今の販売価格がお買い得かすぐにわかると思います。

腕時計ビギナーにしてみれば、欲しい時計はいつかは手に入ると思いがちです。しかし最近は情報の伝達が速く、良い時計の情報は即座に知れ渡り奪い合いになります。

特にGSは生産量も少なく、生産工程を見ていると即座に増産できるとは考えられません。今グランドセイコーが欲しいと思い購入を検討している人は早めに希望のグランドセイコーを検討してください。

ブランパン・フィフティファゾムス・バチスカーフ、1ヶ月体験記

ブランパン・バチスカーフ5100 1140 O52Aはフィフティファゾムスの製品の中でもケース径が38㎜というミニマルなサイズ感ですが、ダイバーズウォッチとしての醍醐味が損なわれない時計造りも特徴です。各ブランドのダウンサイジングもあって、ここ数年注目されています。ひと月程体験したこのモデルのレビューを紹介します。

モダン・ダイバーズウォッチの祖!

1735年創業のブランパンがフィフティファゾムスを発表したのは1953年。このモデルが生まれたきっかけは2人のフランス海軍士官がさまざまな時計ブランドへ足を運び、彼らのミッションに耐えうる防水時計を探したからとされます。

https://www.blancpain.com/en/brand/our-vision/history

当時彼らの要求を満たす防水時計は皆無、そこで既知の潜水用具会社を通じてブランパンCEOジャン-ジャック・フィスターと出会った事から、新製品(フィフティファゾムス)を開発するに事へ至ります。

有名なロレックス社のサブマリーナーが発表された1954年の前年にフィフティファゾムスはフランス海軍特殊部隊用の潜水時計として発表されたのです。これが世界初のモダン・ダイバーズウォッチと言われる由縁になります。

フィフティファゾムスが発表された3年後の1956年に一回り小さいモデルとしてバチスカーフはリリースされ、当初からベゼルが金属製(おそらくアルミ製)で針もバータイプでした。

高級機の雰囲気を持つスポーツウォッチ

バチスカーフを一言で言えば、高級機の雰囲気を持つダイバーウォッチです。ちょっと乱暴な言い方をすると、「筋肉バカでは無い」スポーツウォッチとも言えます。

300M防水のダイバーズウォッチでも、厚みが約1.1㎜(10.8㎜)と極薄、なおかつ100時間のロングパワーリザーブを備えていることが特徴です。38㎜のケース径で重量も約70g前後と軽く、従来のダイバーズウォッチとは全く異なります。

高級機らしい気品さを感じる点はやはり文字盤の仕上げの良さとムーブメントに起因します。文字盤はブルーのサンレイ仕上げ、海をイメージさせる深い青は光の加減で青または黒に変化し、さながら深い海の海面のようです。

そこへ太陽光が注ぐと放射状に筋線が伸びて、文字盤にこれまでとは違う雰囲気の輝きを見せてくれます。サファイア風防はドーム型で光の乱反射も少なく、太陽光の下でも時間がハッキリと読み取れます。

文字盤と同系色のストラップは、デザイン性に優れてシティーユースでも違和感なく使える装いです。従来のダイバーズウォッチはモノトーン色モデルが多いのが特徴でした。

近年は各社陸上で使う事が常識化し、ブランパンでも従来のカラーの他に、ホワイトやグリーン・ダイヤルのモデルまで出ています。これらはフォーマルなドレスシーンや仲間内のパーティーでも問題無く使えるでしょう。

シティーユースとスポーツどちらでも使える

バチスカーフはフィフティファゾムスの弟モデル的な印象を持っている人もいるかもしれません。

現行品はフィフティファゾムスペンシル針リーフ針アラビア数字、バチスカーフはローソク針バーインデックスで統一、フィフティファゾムスはサファイアクリスタル製ベゼルに対して、バチスカーフはセラミックベゼルというように明確な区分がされています。

専門誌は前者をヘリテージ、後者であるバチスカーフはより初代モデルをスポーティーに解釈したとされています。僕もそれには同感で、弟モデルより、シティーユースに特化したダイバーズウォッチという印象です。

現に真っ先に感じたことが「軽いダイバーズ!」という事でした。これまで使った事のあるダイバーズウォッチや試着した物と比較すると明らかに軽量で、異次元のダイバーズです。

軽量ゆえ長時間装着しても腕の疲労感は殆ど感じません。もしかすると、プロユースのダイバーウォッチは浮力のある水中使用を想定しているため、ある程度重量感ある製品に特化しているのかもしれません。

しかし現代のダイバーズウォッチの主戦場は陸上(おか)です。そう考えると軽量かつスタイリッシュでカジュアルな装いのダイバーズの方が使い勝手が良いと思います。その上でダイバーズウォッチが持つ特性を活かした時計造りをするべきでしょう。

ダイバーズウォッチはその特性からもスポーティーなシーンこそ最適です。例えば軽いダイバーズウォッチだとランニングにも使えます。元々水に強いので汗も問題無く、あまり知られていませんが振動にも強い構造です。

また逆回転ベゼルは簡易ストップウォッチとしても使えるので、幅広いスポーツ・シーンへ応用できます。スポーツ後はそのままシャワーを浴びる事もでき、ロッカーでの盗難の不安も全くありません。

ダイバーズウォッチとは思えない薄型ムーブメント

キャリバー1150ムーブメントは、フレデリック・ピゲ社のキャリバー1150をベースにした信頼性の高いムーブメントです。デザイン(設計)は開発時のままにゼンマイにシリコンを採用して耐磁性をアップしています。

このムーブメントの最大の特徴は3.25㎜の薄さでも100時間のパワーリザーブを持つ事です。実際同社のドレスウォッチ、ヴィレルにも登載できるほどの薄い仕上げになります。

使っていて感じる事はローターの巻き上げの良さと「カチカチ」という音が殆どないことです。ムーブメントは平面に置き少し傾けるだけで、ローターがクルリと回転しゼンマイを巻き上げます。この軽やかさは衝撃的でした。

「カチカチ」音が少ないのはおそらく部品同士のエネルギー効率が良いからなのでしょう。つまり部品を磨き上げて摩擦を軽減し、熟練の職人が神業的な組み立てを施していると推測できます。

210個の部品数もダイバーズウォッチ・ムーブメントとしては異色です。近年のスポーツウォッチは耐久性向上のため、殆どのメーカーで部品数は100個前後迄に抑えています。それにも関わらず倍近い部品数を使用することはひとえに精度の探求と考えられます。

実際このバチスカーフは手元に来て以来一度も「時刻合わせ」をしていません。クロノメーター認定の私物ティソ・バラードですら、1週間に一度は時刻合わせをしていました。数秒のズレが許せない人以外は一ヶ月に一度程度の時刻合わせで十分だと僕は思います。

ムーブメントの基本設計はしっかりしており、長い年月をかけて熟成したワインのような仕上がりです。ノウハウも蓄積され信頼性が、極めて高いことは間違いありません。

意外に知られていませんが、バチスカーフにはハック機能(秒針停止機能)がありません。秒単位でしっかりと時刻合わせしたい人には不向きな時計ですが、前述したように高精度なので、ハック機能は必要ないかもしれませんね。

バチスカーフのライバルとなるモデルとの違いは?

価格的には2022年2月時点で、ロレックス社サブマリーナーがノン・デイトモデルで99万(税込)デイト付で111万円なので、このバチスカーフ(全機種デイト付)の販売価格103万円と大きな差はありません。

両者の最も大きな違いはパワーリザーブの差です。バチスカーフはこの5100-1140が100時間となっておりサブマリーナーと、30時間以上の差があります。

もう一つ挙げるとするなら、ケース厚みの差です。

一般的に機械式時計は薄い時計ほど高級と言われます。設計の観点で見ても厚みとパワーリザーブの長さは比例するものです。サブマリーナより薄く(約2㎜以上の差)パワーリザーブは30時間長いと、相反する事実。

バチスカーフはそれだけ優れた設計(デザイン)のもと、造られた時計であることを(薄くてパワリザが長い事)時計のスペックが証明していると僕は考えています。

あくまでも個人的意見ですが、サブマリーナーより僕はバチスカーフの方が好みです。軽くてダイバーズウォッチの基本性能を兼ね備えたバチスカーフを腕時計ビギナーの人たちもぜひ体験してください。

初めて購入する腕時計はどのように選ぶ?選ぶ3つの基準を考察する

時計ライターという仕事柄、若い人たちから、「最初の腕時計選びはどのように選ぶのか?」という質問を受ける事があります。簡単なようで難しい質問、経験を積んだから正しく選べるか、といえばそうではありません。ただ、最低限抑えて欲しいポイントを3つばかり紹介します。ぜひ参考にしてください。

まず「機械式」か「クォーツ」かを決める

まず腕時計は大きく分けて「機械式時計」と「クォーツ時計」に分かれます。このはそれぞれに長所と短所があります。

機械式時計はゼンマイの駆動力(ほどける力)で歯車が針を動かします。一般的に高級時計といえば機械式時計の事です。長所としては定期的なメンテナンス・修理さえ施せば、半永久的に動き、将来資産価値が出るモデルもあります。

ただネジを長期間巻かないでいると止まるのが難点です。精度もクォーツ時計より劣り、日差で10秒近いズレが生じます。磁性体金属を使用しているため、磁気と衝撃にも弱く、パソコンの操作時やスポーツでは、それらの影響を受けないような配慮が必要です。

一方の「クォーツ時計」はステップモーターを電力で動かす時計になります。長所としては精度が高い(月差10秒)事と、価格の安さです。また磁気の影響を受ける事が少なく、機械式時計ほど電化製品の磁気に関して神経質になる必要はありません。

短所としては電子回路を使用しているため、動かなくなった場合回路は交換となり修理は不可能です。また電池切れに際し、一部モデルを除き予告無く止まる事があります。またほとんどのモデルで、機械式時計のような資産価値は期待できません。

腕時計の第一歩としてはこのような「機械式時計」、「クォーツ時計」どちらかを選ぶ事になります。どちらがベストかその人のライフスタイル・嗜好によって決めるのが一般的です。

ただ、腕時計選びに正解はありません。自身のライフスタイルを見つめて時計にお金をかけたく無ければ、数千円から1万円程度のクォーツ腕時計を選ぶのも良いでしょう。また本格的に費用をかけて、機械式時計を購入するのも腕時計をよく知るきっかけになります。

https://www.pexels.com/ja-jp/photo/3184603/

いずれにしても現代社会では腕時計は無くても生活はでき、困る事はまず無いでしょう。しかし不要と考える人がただ「ビジネスマナー」だけの理由で購入するのには、賛同できません。それならば初志貫徹して腕時計不要の生活をして欲しいです。

やはり腕時計を購入するには「クォーツ時計」であれ、「機械式時計」であれ目的を持ち購入するべきだと僕は考えます。目的を持ち購入すると腕時計ライフもより充実したものになり、楽しむことができます。

腕時計を使うシーンを決めると目的が絞られる!

https://www.pexels.com/ja-jp/photo/1223649/

繰り返しますがはじめて腕時計購入を検討している人は、その目的を決めるべきです。ただ、何となく購入するのは、できれば避けましょう。もし、その目的がイメージできない人は使うシーンを思い浮かべてください。

その腕時計をどんなシーンで使うか具体的に決めると、購入する時計の目的が見えてきます。例えば仕事用として、スーツに合う時計を使うならシンプルな三針時計が最適です。時間が即座にわかり、ビジネスのドレスコードにもマッチします。

休日メインでサーフィン用として使いたい人はダイバーズウォッチ、正確な時間測定をしたい人はクロノグラフなど、使うシーンを決めるだけで、腕時計は具体的に絞り込まれてきます。

あと意外に忘れがちなものが、手持ちの衣服との相性です。衣服の相性が全てマッチする万能時計はありません。腕時計購入時には、店舗での試着時に手持ちの衣服との相性を必ずチェックすると良いでしょう。

その時姿見を利用し「鏡に映し出した姿」を見ると、より理想の時計がイメージできてきます。さらに言えば優秀なスタッフさんが居るお店ほど、衣服との相性のアドバイスもしてくれて、鏡もサッと出てくる(ブティックは例外無く出てくる)ものです。

腕時計ビギナーの方が思い浮かべる腕時計の種類は、先ほどの三針時計か、クロノグラフ位だと僕は思います。しかし、最もベーシックな三針時計ひとつに注目しても、ドレスウォッチ、パイロットウォッチ、ダイバーズウォッチなど実に多彩です。

https://www.vacheron-constantin.com/jp/ウォッチ-パトリモニー/オーウ-ァーシース-.html#tab=0

仕事が終っても使えるフォーマルかつスポーティーな時計であれば、ラグジュアリースポーツモデルと言ったように欲しいモデルの焦点が合ってきます。

このように使うシーンを細かく想定、さらに自身が所有する衣服とのコーディネートを考えると相応しい時計は自ずと絞られます。さまざまなシーンを詳細に想定して、可能であれば時計に合わせたい衣服でショップへ行くのがおすすめです。

初めに予算ありきはビギナーにありがちな間違い!

https://www.pexels.com/ja-jp/photo/4386421/

さて、最終的に候補となる腕時計をどれかに絞り決定する、最大の要因はお金でしょう。しかし腕時計ビギナーがよく犯す過ちがお金・予算だけを注視し過ぎる事です。

初めに予算ありきの買物は、堅実な手法ですが、事腕時計の購入では、そうは言えません。特に腕時計ビギナーはもともと既知のモデル・ブランドが少なく予算だけで切り捨てると実は欲しかった製品を見逃すからです。

こんな事言うと「際限なく高価な時計が欲しくなるのでは?」と心配する人もいるかもしれません。しかし身近で時計に詳しいアドバイザーでも居ない限り、ビギナーが最初から高価な名門ブランドモデルにたどり着く可能性はまず無いと思います。

また意外と思われるでしょうが、お金は何とかなります。もし逆立ちしても払えない金額だったらすんなり諦めるしかありませんが、無理すれば払えるような金額なら、僕は絶対買うべきだと考えます。

僕も過去にロレックスREF14270 エクスプローラーを予算数万円オーバーで、諦めた経験があります。この時も僕の予算との差額は8万円程度だと記憶しています。当時このエクスプローラーはドラマで使用された事で、大ブームとなりました。

何となく「ベタ過ぎる」、そして「予算オーバー」もあって、結果当時正規価格31万円のAir-Kingを36回無金利ローンで購入しました。しかし、今思えば、月払では僅か2千円程度のアップだったのでそれどほど大きな差ではありません。

つまり無理すれば買えた時計でした。当時は予算ばかりに目がいき、肝心な時計の本質に目が全くいきわたりませんでした。このような僕と同意見(お金は何とかなる)の人は案外時計愛好家の中では多いと思います。

候補の時計がお金以外の要因(スペックやデザイン)で迷っているとしたら、その時計は諦めるべきです。しかしお金だけが購入の障害であれば無理してでも買うべきと僕は考えます。

腕時計ビギナーの予算オーバーは大抵の場合、10万円位でしょう。現金一括は現代ではありえません。乱暴な言い方ですが、ローンにしろクレジットカード払いにしても引き落とし日までにオーバーした数千円のお金を何とかすれば良いだけです。

ブランドの壁を越えるとより良い時計に出会えるかも

さてここでもうひとつ、ビギナーが必ずぶつかるのはブランドの壁です。どうしてもビギナーはブランドありきとなりがちですが、固執しすぎるのはよくありません。ブランドの壁を取り払い、固定概念無く選ぶ方が良い時計を選べるはずです。

ビギナーに限りませんが、腕時計の種類・数は実に多く初めからブランドありきにすると、それ以外見向きもしなくなります。ブランドの壁を越えて多くの時計を直に触れたら意外な発見をする事があります。

まずはネットである程度候補となる腕時計をピックアップし、お店で時計を直に触れて試着し購入することがおすすめです。ぜひ最高の「初めて腕時計」を見つけてください。

100万円超えの腕時計を購入することは、バカでは無い!

こんにちは、Goroです。僕ら「時計好き」は、世間の感覚と比べ明らかなズレがあると日々感じます。そのギャップは「100万円超えの腕時計を普通」と感じる点です。これは高額な時計を常に見聞きしている事が要因でしょう。でも実は時計を突き詰めていくと100万円超えの腕時計に行き着きます。さてその理由はなぜでしょう。

100万円超えの腕時計、富裕層ばかりが買うものではない

https://www.pexels.com/ja-jp/photo/242246/

まず、世間一般で言われる、時計愛好家は富裕層もしくはそれに準ずる人たち、という意見から検証しましょう。

野村総研が2020年に実施したアンケートでは1億円以上の「純金融資産保有額者」を日本では「富裕層」と位置づけているそうです。おおまかですが、全人口の約2%と同シンクタンクは算出しています。

しかし、その全国民の2%にあたる富裕層全員が、腕時計に興味あるわけではありません。僕の予想ですが、その富裕層の中でも数%の人たちしか興味が無いと考えます。

そもそも腕時計を客観的に見た場合、富裕層とはいえ100万円以上の費用をかける事はナンセンスです。巷にはスマホ、街中に時計表示は溢れており、時間を知るためだけに100万円以上の費用支出は実用的とは決して言えません。

富裕層の多くが高級車などの高額商品を購入するのは実は節税対策です。皆が皆、車に興味がある訳ではありません。特に高額商品の中でも高級時計の費用計上は会計上困難で、「富裕層だから高級時計を買う」という理由は成立しないでしょう。

100万円超えの腕時計購入者は基本時計愛好家

私物の書籍

ではどんな人たちが100万円超えの腕時計を購入するのでしょう。答えは極めて簡単、腕時計に興味を持つ「愛好家」たちです。一般の人には理解されませんが、時計愛好家が100万円超えの腕時計購入に行きつくのは自然な流れです。

繰り返しになりますが、数学で言うところの高級腕時計購入者は富裕層の必要条件であって、十分条件ではありません。つまり、高級腕時計購入者が必ず富裕層では無いのです。中間層の人も居れば、それ以下も居る。借金して購入する人も大勢いるでしょう。

情報が豊富かつ入手しやすい社会になった

ラップトップでパテックフィリップのコレクションも簡単に調べられる

では時計好きあるいは愛好家たちはどのようにして100万円越えの腕時計に到達するのでしょう。いちばんの要因は時計を直に見て触れるか、情報を手に入れるかだと思います。一般的に考えると情報の入手が購入へと結びつく一番の要因です。

最近はインターネットの普及、中でもSNSが彼らの購入に大きな影響を及ぼしています。

紙媒体(雑誌・ブックレット)のみの時代は、時計の画像は「公式画像」しかありませんでした。それに対してSNSでは所有者しか見る事ができなかったアングルの画像が、瞬く間に世界中へ文字通り、共有(シェア)できます。

また公式画像というのは意外に実機とは異なる物が多いのです。そのため店舗で見てがっかりする事例もよく聞きました(逆もあり)。ただ、生産数が少ないブランドは仮に店舗まで足を運んでも見られないことが多いのです。

パテック・フィリップオーデマ・ピゲヴァシュロン・コンスタンタンブランパンブレゲと言った年間数万本しか生産しないプレステージ・ブランドが100万円越えのモデルを多く生産しているメーカーです。

これらブランドの人気モデルは、スイスから日本へ輸出する本数も少なく、かつてはブランドの顧客以外は見られなくメディアでも紹介されないこと多かったです。

しかしSNSを屈指すればそんな希少モデルの情報誰もがスマホ一つで、効率よく得ることができるようになりました。SNSは時計情報の裾野を大きく広げ、名門ブランドの認知度アップにも多いに貢献しました。

パテック・フィリップ広告展開の変化、潜在顧客の掘り起こし

https://www.patek.com/en/home

一方メーカーの広告への取り組みにも変化が見られてきました。前述したようにプレステージブランドは生産本数が少ないことから、これまで古くからの顧客を何代にも渡り継承する営業スタイルを信条としていたのです。

時計も高額で、対象を貴族や権力者と言った今で言う「セレブリティたち向け」と考え、末裔まで半永久的に販売していました。そのため積極的に外部へ情報発信する必要も無く、「馴染み客」のみへ情報を知らせていれば良い、時代が長く続いていました。

実際1990年以前まで、日本国内で同社の広告を見る機会は殆どありませんでした。下の写真は珍しい1977年の広告(日本代理店)です。

1977年当時のパテック広告・筆者私物書籍より

しかし顧客ターゲットをよりワイドにシフトする、いわゆる潜在的顧客の掘り起こしを始めたのです。

例を挙げるとパテック・フィリップは1996年から「ジェネレーションズシリーズ」として広告展開を改革します。時計本体を前面に押し出さないブランドイメージを印象付ける内容が特徴です。リンク先と写真を比較してください。

これは代理店変更による産物でした。この変更はパテック・フィリップの危機感の表れだったのでしょう。長年のパートナーを変更する事自体、名門ブランドではあまり見られない決断、しかし今となっては「英断」でした。

この広告展開の変化によって、パテック・フィリップの認知度もより広く知れ渡るようになりました。優れた製品である同社のモデルは潜在顧客の掘り起こしに成功、さらに多くの時計愛好家を生み出します。売上も広告効果でアップしたそうです。

工作機械の発展、ベーシックレンジブランドの品質向上

さらに2000年に入ってからの時計工作機械の性能アップも時計愛好家たちを100万円超えの腕時計へとよりシフトさせます。

これまで時計愛好家が求める価格帯は圧倒的にミドルレンジ(100万円~50万円ほど)でした。「手の届く高級時計」と言われ、メーカーにとってもこの価格帯は「金脈」でした。

それ以下のベーシックレンジ・ブランドは大量量産に特化して、価格を下げていました。

ミドルレンジ・ブランドは量産できる工程は工作機械に委ね、手作業しかできない工程を熟練職人が仕上げるのが一般的でした。これにより、高級感のある製品を一定数量以上生産することで、販売価格帯を抑えていました。

しかし、最新の工作機械は手作業でしか表現できなかったミクロン単位の仕上げ調整が可能となり、ベーシックレンジブランドの仕上げ技術はミドルレンジ(場合によってはそれ以上)を凌ぐほど大きく向上したのです。

つまりベーシックレンジの製品はミドルレンジと同等、もしくはそれ以上の製品を提供できるようになり、ユーザーもその事に気付いてきました。結果敢えて高い価格の時計よりも価格も安く高品質なベーシック・ブランドへ流れるようになったのです。

ユーザーの目利き力アップも要因

https://www.pexels.com/ja-jp/photo/10356533/

前述した情報量のアップ、さらに工作機械の性能向上による仕上げレベルの向上によって、ユーザーの「時計の目利き力」は年を追う毎にアップしています。こうなるとベーシックレンジ経験者は次の時計をミドルレンジスルーしてプレステージへ流れるはずです。

ベーシックレンジで、ミドルレンジの質感を体験しているわけですからね。敢えて、ミドルレンジに費用投下するより、その費用をプレステージ用としてプラスする方が、費用効果もあり現実的です。

リテイラーネットワークの変化も追い風に

https://www.blancpain.com/ja/points-sale/furanhan-futeitsukubanjiumetabendian

そして腕時計販売、最前線のリテイラー網の変化も見逃せません。現在主流のブティックはブランドの直営店化が進み、ユーザーの声がダイレクトに本国スイスまで届く事が特長です。

そして過去記事にあるブティック化こそが、ブランドが求めていたマーケティング・データーを集め解析できるデバイスになっていると僕は思っています。老舗名門リテイラー経由の場合、個人単位では無く、どうしてもファミリー単位でのマーケティングになるはずです。

直営になり最新の手法でピンポイントかつ個人の嗜好を汲み取ってもらうことは、愛好家が求めている物と合致するマーケティング手法そのものだと僕は思います。

まとめ

情報が溢れる21世紀の腕時計愛好家は遅かれ早かれ、100万円超えの腕時計へ到達する時代になっています。この腕時計の2極化はザ・アワーグラス・ジャパン社長、桃井さんも雑誌でそう答えているので、間違いないでしょう。

時計愛好家の皆さん、あなたが今購入しようとしている「100万円越えの腕時計」は自然の成り行きなのです。世間の冷たい目に負ける事無く、自信をもって購入してください。

老舗百貨店の60回無金利ローンから考える、高級腕時計の国内事情

先日僕は阪急百貨店の6階で衝撃を受けました。「60回無金利」というポップがほぼ全てのブランドの売場で掲示されていたのです。これは驚きと同時に日本がいかに不景気の波に飲まれているか再実感した瞬間でした。しかし腕時計って売上が伸びているのでは?どういう事か、詳しく紹介します。

高級腕時計売上、対前年増のカラクリ

https://www.pexels.com/ja-jp/photo/3989901/

日頃からTV新聞を見ている人にすれば、高級腕時計ってコロナ禍でも「伸びている分野」と誤解している人も多いでしょう。確かに今年春ごろに発表されたTVニュース、対前年比では伸びています。

しかし冷静に考えれば比較する前年の春(2020年3~5月)はまさにコロナ禍、百貨店はやっと緊急事態宣言から営業を細々と再開した付近でした。つまりどん底状態の頃の数字が基準になっています。

そんな状態の百貨店の売上を基準に「アップした」と言う事自体おかしな話です。これはあたかも会議の席上で中間職の面々が経営幹部へゴマカシ数値を報告する姿と重なります。

ちょうど時期的に大手マスコミ(テレビ・新聞)が「ロレックス高騰」などと煽っていた時期と重なるので、ワイドショー受けの良い高級時計=けしからん的報道のひとつだと僕は考えます。

要は「作り上げられた対前年増」だと僕は考えています。最前線にいる(時計売場)店員さんからしてみれば、「増えた減った」の話をすること自体ナンセンスと言われそうです。

趣味こそ、こんな時代を勝ち抜く術?

もう一つ同調できない意見をあげるとすれば、コレクターに対する世間の見方です。日本ではコレクターや愛好家を奇異の目で見る人たちが数多く存在します。

例えばアニメや漫画コレクターはオタク、絵画や骨董品収集家は成金、というような具合です。

https://www.pexels.com/ja-jp/photo/3771091/

確かに趣味に情熱を注ぐ事は興味が無い人たちにとっては理解できない事でしょう。だからといって否定するものでは無いと僕は考えます。むしろ趣味やくだらない事から新たな産業イノベーションが発生するのです。

それゆえ僕は趣味こそ、この時代最も大事にしなければならない事柄だと思います。多様性こそが重要なのです。昭和の時代は趣味など持たず仕事に専念する人ほど素晴らしいと、周囲からは賞賛されていました。

そんなのは過去の遺物。平均寿命が短い時代ならいざ知らず、定年退職後の人生が全く無趣味であることほど、つまらない物はありません。高齢化社会こそ個人の趣味を充実させる必要があると考えています。

意外に売れていなかった2021年

https://www.hankyu-dept.co.jp/honten/information/watch/01/00931036/?catCode=101002&subCode=102022

さて時計以外の話が長くなりましたが、タイトルの老舗百貨店の60回無金利ローンは阪急百貨店 うめだ本店の話です。そもそも阪急百貨店の時計売場で分割無金利ローンはこれまで僕が知る限り、24回が最長でした。

それが60回無金利!これはそれだけコロナ禍で時計が売れていなかった証です。時計好きの人は知っていますが、マスコミが報道するほど腕時計は売れていません。だって売るモノが無い状態が続いていましたから。

最悪だった前年同月比から上がるのは当たり前。スイスではパンデミックでは国境を超える移動が禁止になりフランス・ドイツからの職人や社員が入国不可で、生産ができくなっていました。

そんな状態から2021年4月にウォッチ&ワンダージュネーブで、各ブランドは新作発表をできるまでに生産量が回復しました。

ただこれも国内に本格的に入荷したのはその2ヶ月後位からだったと記憶しています。が、その新作発表直後、国内では緊急事態宣言になってしまいました。

新作発表で日本国内でもいよいよ本格稼働かと思いきや(2021年4月25日)の緊急事態宣言は愛好家メーカー共に痛手だったはず。同年6月20日に宣言解除になるものの、再び7月に宣言が再発令されます。

路面店のブティックはそれなりに営業していたもの、百貨店へ入居しているブティックは当然休業でした。結局コロナ禍の緊急事態宣言で最も打撃を受けたのは何だかんだ言って百貨店でした。

そして2021年の秋から冬を迎える直前になって、やっと国内のラグジュアリーショップは通常運転状態へ戻ることができるようになったのです。

値上げしたけれど、世界的にみればまだまだ安い国内時計正規価格

件の阪急百貨店も11月になり、隣接する阪急メンズ館でブランパンやIWCのポップアップストアを期間限定で開催しました。これも開催の意図は実機に触れて、購入意欲の喚起と新規ファンの掘り起しでしょう。

内外に目を向ければ諸外国は自国の観光客受け入れに前向きです。観光立国と言ってきた日本もそろそろ「外圧に負けて」海外からの観光客を受け入れる日も近いでしょう。

そうなると以前のように国内のブティックに再びチャイナ・ツーリストが押し寄せる日も迫っています。

それもで国内の正規価格は諸外国と比べかなり低く推移していました。そのため2021年になりヴァシュロン、ジャガールクルト(リシュモン)、AP、ロレックスなどが国内定価を値上げをします。過去記事参照

ただこれは世界的な値上げの一環であることは間違いありません。

しかし値上げしたとはいえ、また諸外国と比べ低い状態は変わりません。あくまで日本の値上げ率をいくぶん大きくして、他国との差を幾分縮めただけなのです。

上のInstagramシンガポールの正規価格サブ・ノンデイトは11,890SID(¥998,760 1SGD=¥84で計算)に対して日本は¥897,600で差額で¥101,160の差。両国値上げ後でもこれほどの差があるのです。

2021年年末にかけては近年稀に見る腕時計購入のチャンス!

https://www.pexels.com/ja-jp/photo/5926463/

何が言いたいかと言えば、この11月から1月初め頃にかけてが、腕時計購入の最大のチャンスであるという事です。まず百貨店はこれまでの損失を取り返すべく、阪急のような大々的なキャンペーンを展開してくるでしょう。

そして国内では海外ツーリストが減少しているため、在庫もそこそこある。この後2022年1月末から2月にかけての「春節」に合わせて海外からの渡航解禁になると、僕は予想しています。

もし今行われている(他府県はわかりませんが)キャンペーンに乗らないで2022年を迎えると、再び外国人たちにお買い得な日本の腕時計を買い漁られる可能性が非常に高いと僕は考えています。

スウォッチグループの値上げ前ゆえのチャンス?

そして僕が考えるもう一つの「チャンスの理由」が、スウォッチグループが未だに値上げをしていないからです。

2021年夏にブランパンブティックでスウォッチグループJの社員さんから「今年値上げしていないからお得ですよ」と言われた事を僕は忘れられません。

東京オリンピックの公式時計だったオメガはオリンピックの延期により実は値上げできなかった状況なのではなどと、僕は推測しています。

2021年11月時点では値上がりの情報は正式に出てないので、「そろそろなのでは」と気が気ではありません。ただ、2022年2月には北京冬季オリンピックが始まるので、彼らの値上げはもう少し先かも知れませんね。

まとめ

未曾有のコロナ禍が終息に向かい、百貨店と日本国内の売上は良くなくスウォッチグループも値上げ前である。この事が2021年年末にかけて腕時計購入を推奨する大きな理由です。

それ以前の経済危機2008年9月のリーマンショックでも円高により時計価格が下がり購入しやすかった時期がありました。

あの時僕はもっと時計を購入しておけばと、常々後悔していました。その経験があるからこそ、このチャンスを逃したくないと考えています。今回を逃せばまた20年間時計を購入できないかも知れません。

買える買えないは人それぞれ。しかしもし買える状況にある人は2021年の秋冬はチャンスだと思います。ぜひ時計売場へ足を運んでください。

手に入れる「苦労」があるから、腕時計購入は面白い!

こんにちは、Goroです。腕時計の購入では、多くの苦労・障害と遭遇します。ただ、ビギナーの方はお金の問題だけで、腕時計の趣味を躊躇していませんか?腕時計購入にはそれ以外にも多くの苦労・障害にぶつかります。僕はそれらを乗り越えるからこそ、面白いと考えています。なぜなのでしょう?詳しく紹介します。

お金の悩みは工夫次第で解決できる

https://www.pexels.com/ja-jp/photo/1-47344/

ビギナーの多くは腕時計収集の障害=「お金」と考えている人が多いでしょう。確かに一理あるが、それほど大きな障害と、僕は考えていません。

https://www.pexels.com/ja-jp/photo/1043574/

こんな風に書くと高給取りに思われるかもしれませんが、意外にお金の悩みは何とかなるのです。というのも腕時計収集は収入に合わせたレベルの楽しみ方ができます。

僕のインスタ内でも多くの方が、さまざまな価格帯の時計を楽しんでいます。近年はスイス時計ブランドでさえ、10~20万円代の価格帯で高い品質のモデルを多く販売しています。そのような低価格帯と言われるブランドでも決して侮ることはできません。

いわゆる雲上ブランドと呼ばれるブランドのコレクションはなぜ高いのか?それは生産本数が少なく、尚且つ手作業の工程が多いからです。これが工作機械によって大量生産すれば必然的に販売価格は下がります。

https://www.pexels.com/ja-jp/photo/48799/

2010年以降、リーズナブル価格帯の時計をメインとするブランドは今や工作機械の向上で、かつては100万円以上の価値に相当する質の高い時計を僅か20万円以下で、販売できるようになっています。

つまり価格による腕時計の差はかつてほど少なくなっているのです

もう一つ日本では折からのデフレの影響で、ショッピングローンが充実しています。僕が初めて高級時計を購入した20年以上前(1990年代)はせいぜい「36回無金利」。

しかし、最近はデパートでも普通に無金利ローンが用意され、並行店では「60回無金利ローン」が年がら年中、実施されています。正規店でも大々的にアピールこそしていませんが、いくつかの「裏ワザ」を用意しているようです。

https://www.blancpain.com/ja/points-sale/furanhan-futeitsukubanjiumetabendian

僕が8月にブランパンブティックへ寄った際、SGJ(スウォッチグループ・ジャパン)の社員さんは僕に百貨店の「株主優待券」が適用される事を指南してくれました。百貨店の株主優待券はフリマアプリでも500円位で販売しており、それがあれば10%割引が適用されます。

ただこれらは店舗に行かないと知ることはできません。広く知れ渡っていることもあれば、そうでない物もある。これら情報は店員さんとの情報交換や信頼関係によって知ることができます。

購入する強い意志があり、あと一押しで決断する!店員さんへ「並ならぬ熱意」をアピールするのも、カードを切らせる重要なファクターでしょう。

実績を積むことは重要

https://www.pexels.com/ja-jp/photo/1827232/

しかし、時計愛好家の悩みはやはり、希望するモデルが確実に入手できるかに凝縮されます。仮にお金が用意できても、希望ブランドのブティックへアポ無しで訪問しても、購入できる保証は全くありません。

腕時計ビギナーの大半は「お金が全て!」と勘違いして解決を試みますが、それは大きな間違いです。

どんなにお金持ちでも、人気モデルや希少モデルはブティックの「購入実績が多い人」へ優先的に割り当てます

これは日本国内だけに留まらず、時計業界のグローバルスタンダードと考えてよいでしょう。インスタグラムを通じて知り合った海外の愛好家は口を揃えて人気モデル入手の秘訣は「購入実績」とコメントしています。

もちろん、人気モデルの店舗ごとの入荷率はメーカーに左右されますが、それをどう売るかはブティックの判断次第です。つまりブティックとの関係を良くすることが人気モデル入手の近道と言えます。→僕の過去記事参照

僕がよく視聴していた、UKのYouTubeでオーデマ・ピゲのロイヤルオーク、ダブルバランスホイールオープンワークを探し、世界中のAPブティックへ電話して最終的に手に入れる動画を視聴しました。

この愛好家は所有している腕時計コレクション数は多いですが、APの実績が無く世界中のAPハウスへ電話して、入手を模索してました。その後、ある国のAPハウスの店員がロンドンのAPハウスへ行けと指南します。

おそらくコレクターの熱意を感じ取ったのでしょう。「ロンドンAPハウスに同僚が居るから、連絡を入れておく。そこへまず通え」と電話で告げます。

かのコレクターはその後、WEBから来店予約を入れて、何度か通い2年近い年数をかけてダブルバランスホイールオープンワークを見事に購入しています。愛好家は高収入者、でも結局実績が無いと簡単に人気モデルは購入できないのです。

コレクターが世界中のAPハウスで断られた際の台詞は決まって、「有力顧客でも数年待ちと言われていまして、何年先になるか分かりません

つまり予約できている顧客は確実に存在します。顧客=実績のある人なのです。

日本ではロレックスの販売店をしらみ潰しに周る(ロレックス・マラソン)事が入手の近道と思われています。ただロレックスは、他ブランドのようなブティック(直営店)形態ではありません。

3つの代理店が日本ロレックスから商品を仕入れ運営している小売店は予約が無く、「早い者勝ち」の構図ができているのです。レキシアはブティックとなっていますが、ロレックスの直営ではありません。

それゆえ、ブティックでの実績を積み上げることの重要性はロレックス以外で、必要と考えてください。

末長い実績とDX時代はWEBのログも重要?

https://www.pexels.com/ja-jp/photo/270408/

購入実績が多い」=結局「お金」じゃないか!そういう声も聞こえてきそうですが、確かに購入実績が多い人は累積すると、お金をたくさん使っています。

しかし、ブティックからすると、購入額もそうですが、末長い実績がある人の方を重視するはずです。理由として、スイスブランドは名門ほど何世代に渡る顧客をより重視しています。

チューリッヒの老舗時計宝飾店でも馴染み客(何世代に渡って購入している顧客)に対して店舗で販売した時計を高価格で買い取るサービスを伝統的に行っています。

https://www.pexels.com/ja-jp/photo/7369495/

なにより、機械式時計は修理OHを怠らなければ半永久的に使えるもの。名門と言われ歴史あるブランドほど、顧客管理名簿をしっかり管理しています。

ということはDX化が進む現代、「ブティック来店記録」があっても不思議ではありません。今はWEBからでもアポイントメントが予約できますからね。

メールやチャットでの「お問い合わせ」、WEBでの「来店アポイントメント」は、サーバーにログが残ります。人気商品の購入でログが反映されるかは不明ですが、購入を切望する人は実施すべきでしょう。

それらが実績として蓄積させる可能性は極めて高いと僕は思います。やれる事は全て行うことは大切です。

まとめ

近年のスイス時計ブランドはブティックによる直営化で、かつてのような並行輸入業者で安く購入できる機会は減少しています。そのため人気モデル、希少モデルはブティックで購入する事が一般的です。

しかし、無計画な来店では「無駄足」に終る可能性もあり、WEBアポイントメントを利用して、できるだけ「実績」を残しつつの効率的な訪問を心がけてください。

これら「実績」を残すことが時計購入においては益々重要になると思います。「ここまでして?」と思われるかも知れません。でもこの苦労があるからこそ、希望モデルを手に入れた喜びは大きいのです。

ぜひ実績を残し、ブティックで希望モデルを購入してください。

ヴァシュロンコンスタンタンの値上げから見る、世界経済は?

こんにちはGoroです。2021年6月より3大ブランドのひとつヴァシュロンコンスタンタンが製品の値上げを発表しました。今回の値上げから見えてくるものを、ブランド、日本経済の立ち位置も含めて考察してみます。

日本の値上げ率が一番高い,それでも価格は安い!

ヴァシュロン・コンスタンタン」ファンの僕には残念なニュースが入ってきました。2021年6月より同社の製品が一斉に値上げになりました。以前から噂になっていたため、それ自体に驚きはありませんでした。

そんな矢先にシンガポールからも約3%値上げのニュースが入ってきました。結局今回の値上げは各国間にあった為替や物価による価格差を是正する値上げだとわかりました。

もともと日本国内のヴァシュロン・コンスタンタンの正規価格はシンガポールや香港、ヨーロッパと比較すると、かなり低い価格設定でした。僕の記憶ではシンガポールとは日本円換算で20万円近い開きがあったはずです。

今回のヴァシュロンの値上げは価格差の是正の他に人気モデルオーヴァーシーズの世界的人気高騰が絡んだ値上げと感じました。しかし、他の時計ブランドでも日本の正規価格が諸外国と比べ安いブランドがあります。それが、ロレックスです。

https://www.pexels.com/ja-jp/photo/2519790/

ロレックス正規価格も世界的に見たら日本は安い

さて、シンガポールはロレックス正規価格も2021年5月にアップしています。これにより更に日本との価格格差が広がります。

下の表が値上げ前の日本との価格を比較したものです。例を挙げると値上前でも、オイスターPが7,910SGD(=¥82)で計算すると¥648,620、日本正規価格¥588,500から、¥25,680の差額があります。値上げによって更にシンガポールドルとの価格差は広がります。

シンガポールと日本の正規価格差額2021年4月時点

モデル名SGD(値上前)JPY換算JPY正規差額
OP 41㎜7,910¥648,620¥621,500¥27,120
OP 36㎜7,490¥614,180¥588,500¥25,680
SMND10,880892,160¥854,700¥37,460
DYTS17,6401,446,480¥1,387,100¥59,380
OP:オイスターパーペチュアル SMND:サブマリーナ・ノンデイト DYTS:デイトナスティール

日本正規価格は2019年10月の消費税値上げ時と、2020年1月と連続して値上げを行いました。しかし、その後2021年4月に新作を発表したエクスプローラーⅠはこれまでの価格より数万円下がった値段設定をしています。

短期間に連続して値上げをしたため、2021年に再度値上げをするかどうかは不明と考えられていました。しかし皆さんご存知の通り日本でのロレックス正規価格は8/1値上げへと踏みきりました。

この値上げはある意味必然だったかも知れません。なぜならこのまま据え置けば、今後インバウンド客に日本のロレックス製品が買い漁られるからです。

値上後の日本・シンガポール正規小売価格の差額2021年8月

モデル名SGD(値上後)JPY換算日本正規価格差額
OP41㎜8,140¥667,480¥653,400¥14,800
OP 36㎜7,690¥630,580¥618,200¥12,380
SMND11,190¥917,580¥897,600¥19,980
DYTS18,140¥1,487,4801,457,500¥29,980
OP:オイスターパーペチュアル SMND:サブマリーナ・ノンデイト DYTS:デイトナスティール

シンガポール値上直後(3ヶ月)に日本も値上したことは上の表で明らかなように世界各国との価格調整が目的です。値上前は約¥27,000から¥60,000位の差額が最大¥29,000まで縮まりました。(値上前の表参照)

他の地域は調べていませんが、韓国でも値上の情報を聞いたので、アジア地域での値上げは、各国間の価格調整と結論づけても良いでしょう。

日本向け時計輸入量は世界第4位、この順位にいることは重要

https://www.pexels.com/ja-jp/photo/6801874/

最近の日本での時計価格に割高感が感じるのは何故でしょう?

今回のコロナ経済危機は円安であることがその要因です。同様な経済危機だった直近のリーマンショックの頃は、円高のため時計価格は下落した記憶があります。今回は輸出産業を保護するためなのか、為替は円安基調です。

株価は上昇でも結局デフレは止まりません。僕らの給与賃金もそのままで、時計ブランドもしばらくは日本価格の値段を据え置きましたが、今後他のブランドも追随して値上げへシフトする可能性もあります。

時計好きの立場で言えば、まず円高へシフトさせて、時計を買いやすい環境にすべきと思います。

円安状態で給与所得が増えない日本では、グローバル企業の日本販売価格が時計以外の商品でも他の先進国と比べ、明らかに低めです。

ネットフリックスやアマゾンプライムの日本向けの料金は他の先進国と比較すると低くなっています。円安ならもっと値上げをすべきでしょうか、それができない理由は、日本が指折りの時計市場だからです。

2020年FH(スイス時計協会)が発表した統計では日本向け輸出量は世界第4位、GDPもシンガポールより高い数値です。当然ブランドのマーケティング担当者たちはこの数字と日本の経済情勢も分析しています。

しかし日本はシンガポールと比べ、国土も広く人口も多いのでGDPだけで真の経済状態は分かりません。国民一人あたりで見るとその国が豊かかどうか分かります。

一人当たりの名目GDP数字で見るとシンガポールが2019年のJETROが調べた数値で63,987(US$)に対し、日本は40,847(US $)となっています。

ただ、今以上の値上げは「コアな時計ファンが離れる」とメーカーは分析しているでしょう。なぜなら日本の経済状況、特に賃金が上昇していないことはここ数年国内で問題になっています。

そのためメーカーも「他国と足並みを揃えた値上げができない」のが現状でしょう。

ただこのまま経済の低成長が長引くと、将来日本向けの輸出量が減少することを僕は危惧します。低い値段設定が続けば、メーカーは「日本は儲からない!」と位置づけられるからです。

2020年のFHの統計を見てもパンデミックの影響で日本向けの出荷は金額ベースで26%減少しています。他の国々も額を減らしていますが、唯一中国だけ対前年比20%増加しています。

他の上位の国々もスイスからの出荷量が減っているため日本はスイスからの輸入量4位をキープしていますが、今後この順位を維持できるか注目です。

円高こそ時計にとって良い環境、日本経済にもプラス

https://www.pexels.com/ja-jp/photo/eu-8094208/

かつて輸入腕時計には物品税が課税され、国内購入は高額だった時代がありました。しかし1989年に同税が廃止、さらに2000年以降時計メーカーの多くはラグジュアリーブランドのグループ傘下へ参画します。

この直営化路線は賛否両論あると思いますが、僕は概ね賛成です。製造販売を一貫して管理することで僕ら消費者の声もメーカーへダイレクトに伝わり、消費者目線の時計造りへメーカーはシフトしています。

ここ数年の時計造りは10年以上前とは比較にならないほど、消費者の声を反映しています。消費者の声は販売担当だけでは無く、当然製造現場にも即座に入るようになっているはずです。

せっかく時計ブランドが消費者の声を反映しているのに政治の世界は真逆。円安なんて斜陽産業だけが望んでいるだけでしょう。本当に実力ある産業なら為替相場に関係なく、買われるはずです。スイス時計産業がまさにそのもの。

輸出産業に有利な為替レートへ設定してもデフレが続き、国内企業の賃金が上がらないなら円高インフレの方が時計を買いやすく、業界も盛り上がるはずです。

時計が買いやすい経済こそ、日本にとっても良いと考えるのは時計好きのワガママなのでしょうか?

まとめ

時計のプライスを世界単位で見ていくと、単なる趣味の枠を越えて実はリアルに世界経済を反映しています。「時計も趣味」と言って、バカにできません。時計ビギナーの皆さんも「世界経済を知れる」と周囲に自慢して時計を楽しんで欲しいです。

ダイバーズウォッチを夏に購入するのは賢い選択?

マリンスポーツやダイビングに必須なダイバーズウォッチは必然的に夏がシーズンとなる時計です。例年時計ブランド各社はこの時期に目掛け、新作をリリースしてきますが、2021年はどうなのか?新作情報を含めて、あらためてダイバーズウォッチの魅力を紹介していきます。

あまり知られらていない、ダイバーズウォッチの「耐磁機能」

ダイバーズウォッチは文字通りダイビング用の時計で、「潜水時間の測定が出来る時計」として1950年代頃より、世に出初めました。基本性能は100m以上の防水機能を備え、逆回転ベゼルが備わった物をダイバーズウォッチと呼びます。

https://pixabay.com/ja/photos/マグネット-コンパス-磁気-3678982/

ここ数年で防水機能はさらに向上して、今やダイバーズウォッチで無くても100m防水も当たり前の世の中になっています。しかし、優れた防水機能以上に注目したいのが耐磁機能です。過去記事

https://www.pexels.com/ja-jp/photo/3046637/

実はダイバーズウォッチは国際標準化機構(ISO)で耐磁機能が規格化されています。ISO6425だと「4800A/mに曝して、日差30秒以内を堅持」とされます。この耐磁機能は潜水作業では体を磁石で固定しなければならないこともあるため、必要とされています。

日本時計協会、JISとISO規格

さらに耐磁機能は潜水作業だけでは無く、陸(おか)の上でも重宝する機能です。今の時代PCやスマホ、タブレットと無縁の生活をしている人は皆無でしょう。アンティークの時計だったらキーボード操作をしているだけで磁気帯びするもの。

一般的に機械式時計は強い磁場には時計を近づけないものですが、PC操作の度に時計を外していては仕事になりませんね。ダイバーズウォッチだったらそんな磁気の心配は不要です。

さらに最新の時計は部品にシリコン素材を採用、かつて(1950年代)の磁気を遮断する設計思想から、そもそも磁化しない素材を使用することで、耐磁する考えへシフトしています。

高い防水性があるから「水中でのみで使う」という考えはもう旧いかもしれません。高層ビルの会議室にダイバーズウォッチを付けていくことも非常識ではありません。僕はダイバーズウォッチが、ビジネスのドレスコードでは、スタンダードになった気がしています。

夏に新作ダイバーが発表される時こそ、20万円以下の製品にチャンスあり

https://www.pexels.com/ja-jp/photo/457881/

実績を知らべた訳ではありませんが、夏はダイバーズウォッチが売れると言われています。その証拠に2021年も既に多くのブランドが新作を送り込んで来ています。そして、ダイバーズウォッチは最新作の購入がおススメ

理由としては最新の技術が採用されていることと、長年蓄積されたノウハウを基にディテールが改良されているからです。近年の時計の技術進歩は著しく、パワーリザーブの長時間化耐磁機能アップは10年前とは比較にならないほど向上しています。

この夏の新作もパワーリザーブは70時間以上は標準、さらに10年以上前のダイバーズウォッチと違い、シリコンヒゲゼンマイで耐磁をアップさせ、フリースプラグテンプも採用して、衝撃にも強くなっています。

最新の技術が詰まっている事以外に新作の購入を勧める理由はパッキンやケース劣化が無いからです。年数が経過した中古品ダイバーズウォッチはどうしても経年劣化でケース密閉性の低下やパッキンの弾力が悪くなり、防水性が低下します。

その点、新品はそんな心配は不要です。最新のテクノロジーが詰まった時計ゆえ、実用性も富んでいます。また値段もここ数年は20万円以下の時計でも優れた製品が多く発売されています。

2021年夏は値段以上に価値ある、ダイバーズウォッチの新作が多いです。さて今回発表された、新作20万円代のダイバーズウォッチを2つ紹介します。

ロンジン・レジェンドダイバー

https://www.longines.com/jp/landing/divers-campaign-2021

パッと見た外観からダイバーズウォッチと感じさせません。それは通常ダイバーズウォッチに必ずある「逆回転防止ベゼル」がついていないからです。その代わり「回転インナーベゼル」がついています。

近年のモデルの多くは外側に回転ベゼルが付いたものが殆どです。この「回転インナーベゼル」は少数派、採用しているブランドはIWCやAP位でしょう。「回転インナーベゼル」はダイバーズウォッチ黎明期にブランパンが採用していました。

しかし、グローブをしたままリュウズ操作ができない事で、次第にベゼル外周に付いた「逆回転防止ベゼル」が主流になります。

ロンジン社もこのモデルは1960年代のヘリテージとして蘇らせているため、現行モデルには採用していません。ただこれを今に蘇らせた理由はレトロなデザインはもちろん、陸上で使うことの多い現代のダイバーズウォッチ事情があるかもしれません。

実際のダイビングでは操作性に問題があると言われる「回転インナーベゼル」、しかし陸上で使うのであれば、便利な気がします。逆回転ベゼルでラフに開始時間をセットするよりリュウズで正確に合わせたい人にも良いと思います。

また逆回転ベゼルが無い事で、ダイバースウォッチにありがちなベゼルが目立ち過ぎ、ダイアルが小さくなることはありません。

ティソ・シースター2000プロフェショナル

https://www.tissotwatches.com/ja-jp/catalog/product/view/id/5174/s/t1206071104100/

実は購入を検討中です。2021年6月になってから日本ではブティックとオンライン公式ショップ限定で先行発売され、早速銀座店で売り切れの情報が入ってきました。時計愛好家の間では評判が高いダイバーズウォッチです。

特徴としては、ブレスレットが「インターチェンジャブル クィックリリース」仕様になっていることです。早い話がヴァシュロンの「インターチェンジャブルシステム」のティソ版になります。

スペック的にも魅力ですが、僕がこれを購入しようと思ったのはこのベルトを工具無しで交換できるこのシステムが採用された事が大きな理由です。なぜこれが魅力的なのか。腕時計ビギナーの人の中には理解できないかもしれません。

まずその日の気分でベルトを簡単に交換できる点です。これにより1つの時計の「別の顔」を引き出すことができます。また汗でベルトが汚れやすい時期、ベルトの取り外しが容易だと、クリーニングが簡単です。

僕は年に数回、重曹と水をトレイに入れてベルトを浸し、ブレスレットをクリーニングしています。クリーニングしやすいのは長く使う事を考えると重要です。通常のバネ棒は気軽にクリーニングとはいきません。

まとめ

あえて夏にダイバーズウォッチを購入する、それは旬の野菜を食べる感覚です。夏こそダイバーズというメーカーの戦略に乗るのも良いと僕は思います。ぜひ2021年夏にはお気に入りのダイバーを見つけてください。

ティソ(Tissot)の腕時計を公式サイトで、購入しよう!

こんにちはGoroです。東京、大阪では緊急事態宣言によって外出がほぼ不可になりました。しかしそんな時こそ、オンラインで時計を購入しませんか?僕が日頃から購入しているティソは元々ネット販売に実績があります。ティソのようなブランドこそオンラインがおすすめです。その理由を紹介します。

ティソの腕時計とは

Tissot Ballade

ティソの腕時計を知っている人はそう多くは無いと思います。1853年スイスのルロックルで創業した、現在はスウォッチグループに属し、売上で世界7〜10位のブランドです。

機械式ムーブメントを搭載した腕時計が日本円換算で、ほとんどが10万円代か、それ以下で購入できます。

多くの人はそれを聞いて、「大丈夫?」と思うでしょうが、心配には及びません。一度でも手にしてみれば質感の良さに驚き、ティソの腕時計を一度でも手にすれば他のブランドに対する評価が厳しくなると思います。

価格を下げられる一番の要因はグループ内にETAがあるからです。世界最大のムーブメント会社から良質で精度の高いムーブメントを安定的に提供してもらい時計を生産でき、無駄なコストを極力省けます。

これはスウォッチグループ傘下のブランド全てに該当する事で、ETAのムーブメントをベースにしていることで同グループは発展してきました。

ティソを購入するならオンラインがおすすめ

さて緊急事態宣言下でもあり、ティソの時計購入を考えているならオンラインで購入がおすすめです。もともとティソはブティックが東京(銀座・代官山)と大阪(戎橋)しか無く、デパートでも取扱店舗が多くありません。

そのため宣言下でなくても、購入するのはオンラインの方がはるかに利便性は高いです。ティソの公式HP内が直営のECサイトになっています。また楽天内にもティソの公式サイトがあるので、クレジットカードによっては楽天を選ぶのも良いでしょう。

そして、ティソは早い時期からオンラインでの販売に積極的なブランドでした。そのため、オンラインサイトの内容も充実しており、豊富な販売実績もあるため、安心して購入することができます。

ティソ公式オンラインサイト

楽天内ティソ公式オンラインサイト

これは僕の経験ですが、仮に品切れでも、もう一方のサイトには在庫がある可能性が高いです。両方のサイトを梯子してください。

クラシックウォッチやベーシックウォッチに強みがある

ではティソの時計をご存知無い方のために彼らの腕時計の強味はどこにあるのでしょう?僕は「デザイン」だと思っています。特に秀でているのが、クラシックウォッチベーシックウォッチです。

from my account @goroando

私物を2つ紹介します。まずT-ONEはブレスレットタイプの物です。シンプルな三針タイプで、カレンダー表示がデイ(曜日)とデイト(日付)があり、ブレスレットもポリッシュ仕上げでシンプルな中にも少しだけラグジュアリーな装いが特徴です。

もうひとつがバラード、これはデザインにヴィンテージ感がある時計になります。昔僕が持っていたシチズン時計に似た雰囲気がある時計です。しかしムーブメントは最新のパワーマティック80を登載、最長80時間のパワーリザーブとクロノメーター認定モデルになります。

参考まで僕は上の2つのモデルを合計で10万円以下にて購入しています。

人気モデルは?ジェントルマン!限定モデルはお買い得

https://www.tissotwatches.com/ja-jp/catalog/product/view/id/2496/s/t1274071106100/

ティソはパワーマティック80というムーブメントをリリース以降、人気がアップしたような気がします。しかし、何と言ってもラグスポ・テイストの「ジェントルマン」から一気にブレイクしたと僕は思います。

人気ゆえジェントルマンのブルーダイアルは入手が難しい「噂」を聞きます。公式ECサイトも「SOLD OUT」(2021年4月時点)になっています。但し楽天では購入できそうです。ティソは入手が容易ですが、比較的短期間でモデルチェンジを繰り返すのがティソの特徴です。


そのため、もしお気に入りモデルがリリースされましたら、マメな在庫チェックをおすすめします。人気にモデルは今だとやはりブルーカラーモデルスポーツモデルです。また年に数度発売される限定モデルは「お買い得感」があります。

通常は専用ケースと交換ストラップが付属して限定カラー、価格は若干のアップに留めています。最近ではジェントルマンの銀座ブティック限定モデルや同じくジェントルマンの交換レザーストラップ付きのモデルが発売さました。


普段ティソを見ない人はわからないと思いますが、限定モデルは絶対にお買い得です。オプションとして交換レザーストラップや専用ケースが付き、色も他では味わえないオリジナルカラーで、人は違う時計を考えている人にはおすすめできます。

僕もひとつだけ限定モデルをもっていて、スポーツウォッチ「シースター1000」の日本限定モデルです。センス良いシルバーグレーのサンレイ仕上げ(太陽光の様に放射状になった仕上げ)で、見る角度によって色々な表情を見せてくれます。

シルバーと聞くと地味に思う人も多いかもしれません。しかし、デニムからスーツにも合いますし、針にワンポイントで赤色を入れてます。これが良いアクセントになって普段つかいで休日の良きパートナーとして重宝しています。

リーズナブルな価格なので2本以上持てる

僕の過去記事でも複数時計を持つことを推奨しています。例としては服と同じく「着替えて楽しむ」、「嫌味な上司対策」を挙げてきました。それ以外では心理面での効果もあると僕は思います。たとえばルーティンを変えたい、気分を上げたい時、時計を変えるだけで気分が晴れるものです。

ただ、高級時計だとそう多く買う事はできません。しかしティソは財布に優しく確実に2本以上購入できます。

公式サイトはブティックと同じ、実績を積み重ねると特典がある!

ブティックの方が実績が残り将来的に有利なのでは?

ご安心ください。公式ECサイトも購入時にはティソのアカウントが必要です。つまりブティックで買うのと何ら変わりありません。一度でも購入すれば「お得意様」扱いになります。

スイスの時計ブランドで、実績作りは人気モデルゲットの近道です。これはパテック・フィリップオーデマ・ピゲも同じで、一度でもブティックや直営サイトで購入すれば実績としてカウントされます。

具体的な特典,ティソでは「新製品情報」の他に「優先予約」、「誕生日月の割引クーポン(全商品)」を貰いました。どこのブランドでもそうですが、人気商品を手に入れられかどうかは結局購入実績があるかが重要です。

ティソは日本ではまだまだ人気は高くありませんが、もし大ブレイクする製品が出た場合、優先的な権利があるのは、購入実績がある人だけでしょう。

まとめ

人気シリーズ「ジェントルマン」の次にリリースとなったPRXも時計好きの間では仕上がりの良さで、人気となっています。2021年の夏以降にはこのPRXのメカニカル・ムーブメント版が出る予定です。このメカニカル版PRXも人気が予想されます。これから購入を検討している人は早めに公式ECサイトで実績づくりをしてください。

Page 1 of 2

Powered by WordPress & Theme by Anders Norén