こんにちはGoroです。近年日本では円安の影響で時計の販売価格が高騰しているのが常です。ブライトリングから出た「クロノマット オートマチックGMT40」は、単に価格を低く設定した訳では無く、シーンを限定して必要な機能だけにフォーカスしています。どのようなモデルか、筆者が試着した感想を含めて紹介します。

ブライトリングクロノマットGMT40の機能は必要最小限に

ブライトリング クロノマットGMT40 Bleitling

 

クロノマットGMT40 グリーン

近年の高級腕時計価格は日本だけではなく世界的に上昇傾向です。これは世界的なインフレやスイスブランドの高級化(高額な価格帯へ製品構成をシフト)もあって日本円換算で100万円オーバーのモデルが増えている理由になっています。

 

そんな中で2022年10月に発表されたモデル「クロノマット オートマチックGMT40(以下クロノマットGMT40)」は2023年1月時点で税込72万500円(2023年1月に値上)という最近のスイス時計では嬉しい価格設定です。

 

元々ブライトリングといえば、クロノマットやナビタイマーに代表されるクロノグラフを備えた「航空時計」と言う印象がありました。しかし2017年に就任した元IWCのCEOだったジョージ・カーンがトップに就任して以降、ラインナップの拡充が図れました。

 

例えばスーパーオーシャンを蘇らせるなど、同社の持つ「レガシー」を活用して、これまで空のイメージが強かったブランドの柱(陸・海)を増やす試みを手がけてきました。

今回のクロノマットGMTは敢えてクロノマットのMust、「クロノグラフ」を外しながらも航空時計のDNAを継承するためにGMT機能を搭載しました。ただそこへダイバーズ機能も加えるアプローチをしていることが特徴です。

 

ブライトリングが考えるこの時計の使用シーンは、以下の要領になっていると考えられます。

 

     

      1. 旅先用の腕時計は目的地に持っていくのは1〜2本。ゆえにパワーリザーブは42Hで十分。

      1. スポーツからフォーマルまで使用できるように防水性を高め、尚且つケースとブレスは一体型。ケース厚みはジャケット着用があっても対応できるように薄め。

      1. 機内での使用を考慮して、夜光塗料は必須。視認性を重視して無反射のドーム型サファイアクリスタルを採用。ただし装着時間が長いため裏スケは必要無し。

    この3つに使用シーンを絞り開発したと推測しています。(個人的な考えです)

     

    GMT40はGMTウォッチでありながら、ダイバーズの一面も

    Roleex

    GMTといえばロレックスGMTマスターⅡに代表されるように派手なタイプのベゼルが特徴です。お店では気がつかなかったのですが、実はこのクロノマットGMT40は「ラチェット式の逆回転防止ベゼル」を採用しています。

     

    逆回転ベゼルと言うことはこの時計はGMTウォッチでありながら、ダイバーズでの使用も想定しているのです。ベゼルの目盛はGMT用の24時間目盛では無く、ダイバーズと同じ60分目盛になっています。さらにこの時計は「GMT」と謳いながら高い防水性(200M防水)と大きめのオニオンリューズを備えていることが特徴です。当初このリューズはクラシックさを醸し出す役割だと思っていました。

     

    しかしダイビンググローブをつける事も想定しているのではと、思わせてくれます。さらにリューズはねじ込み式、ダブルガスケットを採用している事で高い防水性を備えた時計であることは一目瞭然です。

    筆者はダイバーズウォッチ愛好者であるため、防水性の高さは個人的にも歓迎できます。

     

    そしてブレスには、ブライトリングが得意としているルーロブレスレットを採用、筆者は初めて装着しましたが、素晴らしい質感でした。ブレスの肌触りが滑らかで、心地良く何よりフィット感が極めて良かったです。

     

    時計のダイヤルに映えを加える風防にサファイアクリスタルでドーム型の無反射コーティングを採用している事にも好感をもてます。外観こそ流行りのラグスポでありながら、本格的なパイロットウォッチとしてのDNAを忘れずに継承している点はさすがブライトリングです。

    クロノマットGMT40はスタイリッシュ!

     

    ブライトリング クロノマットGMT40 Bleitling

    今回はGoroは阪急百貨店でこのクロノマットGMT40を見てきましたが、対応していた頂いた店員さんの話ではコアなブライトリングファンよりもいわゆる「ブライトリング・ビギナー」の購入が多いという話を聞きました。価格も抑えられている事、またスポーティーなGMTウォッチという事で若い世代がビジネスからホリデーユースまで使える事が特徴です。また、筆者的にはベゼルにポリッシュ仕上げを施している点にも好感を抱きました。

     

    カラーは5色からセレクト(黒、青、緑、白、グレー)できるのも嬉しいです。ダイヤルの色はいずれも若者から歓迎されそうな色合いで、50代以上だと少し派手な印象を受けます。派手なダイヤルですが視認性は大変優れており、衝動買いしても損はしない時計です。

     

    筆者はこれまで「骨太なクロノグラフ」という印象を抱いていましたが、このモデルはパワーリザーブが短い(42H)事以外、ケース厚も薄いので大満足です。

     

    是非一度試してみてください。

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