こんにちはGoroです。腕時計には定期的なメンテナンスが欠かせません。とはいえ費用がかかるメンテナンスが、腕時計という趣味における「最大の悩み事」という説があるのも事実です。今日は腕時計メンテナンス全般に関して紹介します。

正規メンテナンスを車に例えるなら「ディーラーメンテナンス」!

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まず腕時計の「メンテナンス」は大きく2つに分かれます。多くの方が利用するメンテナンスがメーカーへ作業を依頼する「正規メンテナンス」です。これは通常ブティック(販売店)へ持ち込み、そこからメーカーのサービスセンター(作業工房)へと流れます。

 

メーカーのサービスセンターには日本国内から集められた修理品が担当する時計職人さんへ配られ、作業する流れです。状態にもよりますが、部品交換が発生しなければオーバーホール(分解掃除、以下OH)だとおおよそ一ヶ月程で、作業が完了します。

 

「正規メンテナンス」は自動車で例えると「ディーラーメンテナンス」です。販売店(メーカー)系列の修理工場に持ち込み「純正部品」を使用して行うメンテナンスはどこか安心感があります。

ただ、自動車の場合でも「専門業者」に依頼するユーザーが一定数存在するのも事実です。自動車でも現行品だとメーカーでは一定期間部品を保管していますが、製造終了したモデルの部品は年月の経過と共に入手が困難になります。

 

これは腕時計でも同じです。有名な事例としてロレックスでは旧型の純正部品が無いことを理由にメンテナンスの受託停止という事があります。これはある意味仕方のない事ですが、永久(perpetual)と謳っておきながら部品が無く受託不可というのは納得がいきません。

 

企業としてビジネスとしては成立しないことは理解できます。買い替えと称して、新規購入してもらう事はビジネスでは理想の姿です。ただユーザー目線、愛好家目線では決して望ましい事例ではありませんね。

 

時計修理専門業者は町の整備工場?かかりつけのお医者さん

もうひとつとして時計修理の手法として挙げられるのが「時計修理専門業者」です。しかし時計修理専門業者は必ずしも世間では「ファーストチョイス」になりづらい側面もあります。

 

この要因としては正規メンテナンスが「メーカー保証」と純正部品が使用される事で「売却時の純粋性」が保たれる事が大きな理由です。

 

前述したように車に例えると正規メンテナンスは「ディーラーメンテナンス」、同じように時計修理専門業者のメンテナンスは自動車に例えると「町の整備工場」と表現することもできます。

 

しかし筆者は時計修理専門業者は「かかりつけのお医者さん」といった位置付けで作業を依頼するのがベストだと考えています。その理由は、ズバリ作業時に「選択肢」があるからです。

 

正規メンテナンスでは作業での選択肢は、作業を「する」か「しないか」しかありません。部品に関していえば純正品を使う事が基本(稀に汎用品があるかも知れません)で、それ以外の部品を使う事はほぼ無いでしょう。

 

それに対して時計修理専門業者での作業では必ず汎用部品もしくは代用部品での修理提案をされる事が多いです。筆者もSEIKOロードマーベルの修理依頼時には純正部品の手配も可能とした上で、汎用部品を使った修理もできると提案されました。

 

汎用部品と聞くと一部時計愛好家は眉を顰める人も居ますが、薬に例えるとジェネリック薬品と同じです。特許権が切れているために安く製造できる薬なので、オリジナル薬との違いは販売価格とパッケージのみになります。

患者(依頼主)に寄り添った処方(作業提案)ができるかかりつけのお医者さんみたいな存在が時計修理専門業者なのです。そのきめ細やかな対応を僕は嬉しく感じています。

良心的な時計修理専門業者を選ぶことが重要

過去に汎用部品を使用した修理履歴があると一部メーカーが修理受託を拒否する慣習から、正規修理に拘る人が増えたと筆者は推測しています。確かに正規メンテナンスでは真贋判定も行う側面もあるため、そのような受託拒否が度々見られるのでしょう。

 

しかし汎用部品を使用する事は決して悪い事ではありません。ただ現実問題として近年はムーブメントを丸ごと別のムーブメントにすり替える事例もある事で、メーカーは神経質になっている可能性があります。

 

僕らもそのような悪意ある一部業者の被害に会わないため、「良心的な時計修理専門業者」を見つける事が重要です。筆者が過去に依頼した「クラフトワーカーズ」は安心できる業者の一つになります。

 

詳しくは過去記事にも書いていますが、概算見積もりを経て、本見積もり、その後の正式受託までのプロセスが開示されて、わかりやすい事が特徴です。ぜひ一度見積もり依頼してみてください。

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