こんにちはGoroです。腕時計を見ていると必ず出会う「限定モデル」は、何となく「通常モデル」よりお得な気がします。心理学の観点からすると、高級時計の「限定モデル」は生産量が限られている印象を抱き、購買意欲をそそるとされるそうです。ただ、筆者は限定の意味を正しく理解すべきだと考えます。その理由を紹介します。

限定モデルは希少ではない、希少さを狙うならユニークピース

 

さて腕時計ビギナーの皆さんがブティックを訪れて店員さんから「限定モデル」を紹介されると、希少ゆえ購入しなければいけない衝動にかられる筈です。これはある意味自然で、誰もが経験します。しかし実は腕時計の限定モデルは全てが希少な物ではありません。筆者の過去記事にも掲載していますが、希少な限定モデルであればそう滅多に見かけるものではありませんが、各社の公式HPでは一つ二つ以上の限定モデルが存在します。

 

筆者が試しにゼニスの公式HPを開くと「直営店限定モデル」の製品が目に飛び込んできます。他のブランドを見渡しても例外無く限定モデルは存在します。では腕時計における本当に希少なモデルはどんな物か?

 

これはいわゆる「オーダーメイド」、腕時計の世界では「ユニークピース」と呼ばれています。依頼主の要望を聞き時計職人が作成する世界にほぼ唯一、自分だけのモデルです。

狙い目の限定モデルはお得感のあるモデル

Tissot Seastar 日本限定モデル 発売当時は国内200個限定

では腕時計の限定モデルとは腕時計ビギナーの皆さんはどう向き合えば良いのでしょう。筆者は希少性よりもお得感があるかどうかを注視しています。限定モデルにはストラップやキャリングケースが余計に付くといった特典が付く場合もあるからです。例を挙げると写真のティソ シースター日本限定モデルにもキャリングケースと交換用キャンバスストラップが付属されていました。

 

ブランドとしてもお得感のあるモデルを限定発売する事で、利益を損ねないようにしています。お得感のある限定モデルを発売するようなマーケティング戦略の一環として使っている可能性も否定できません。間違っても将来的に価値が上がるとか、購入価格以上の値段で売却できるなどの話を信じて、限定モデルを購入することは避けるべきです。

 

前述したように限定モデルは必ずしも希少性のあるものではありません。

2種類ある限定モデルを見分けよ!

現在の限定モデルは大きく2つに分類できます。1つは販売先を限定する「ブティック限定モデル」と呼ばれるもの、生産数量を限定する「数量限定モデル」です。ブティック限定モデルは文字通り販売チャネルをブティックだけに限定しているだけになります。とはいえブティックが近くに無い人も公式HPから同じ物が購入できるので、地方在住でも不安になる必要はありません。

 

ブティック限定モデルは販売する国を限定するモデル、「日本限定」も大概の場合、ブティックで限定して販売されます。近年は転売防止も含めて、ブティック限定は増加傾向にあります。

 

数量限定モデルは予め生産数量が決まっており、この場合の生産数量は当然グローバルでの数字です。日本への割り当てが少ない場合もあるので販売店で実態を確認する必要があります。

カラフルな色で、限定モデルを選ぶのも良し

ブランパン・バチスカーフもこのカラーだけブティック限定モデルです。

さてある程度限定モデルの種類も理解できたと思いますが、最も重要な事はそのモデルが自分自身に似合うかです。前述したお得感プラス、デザインにも注目すると良い限定モデルが入手できます。

限定モデルにはカラフルなモデルが多くある事が特徴です。これは限定数しか生産できない製造上の事情がある場合があります。伝統的なカラー以外の色、ブルー、グリーン、サーモンピンクは製造に手間がかかる事が特徴です。

そのため限定モデルにはカラフルで魅力的なモデルが多く存在します。カラフルなモデルが好みの人は逆に限定モデルから探すと好みのモデルが見つかるかもしれませんね。

カールFブヘラ、ヘリテージバイコンバックス。このモデルも発売から3年近く経過した、888本の限定モデルだが普通に正規店で購入できる。

いずれにしても、限定モデルだからと言ってなんでも飛びつくのでは無く、どんな限定モデルなのかをしっかり見極めてから購入するように心がけてください。また焦って購入するのも注意が必要です。

そもそも腕時計は数量が少なく全てのブランドの全モデルが「限定モデル」と言っても過言ではありません。情報を整理して購入するようにしましょう。

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