腕時計上級者を目指す、ビギナーと中級者のブログ

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「現代の錬金術師」ショパールが産み出す「アルパインイーグルの魅力」

こんにちはGoroです。何度か書いている「アルパイン・イーグル」ですが、見れば見るほど魅せられるタイムピースになります。2019年に発表されたばかりのこのモデルの魅力は端的に言えば質感です。しかし筆者は何よりショパールというブランド自体が金属を知り尽くしているのが大きいと思っています。どんな事なのでしょう?

ステンレスの魅力を最大限に引き出す、ルーセント・スティールA223

アルパイン・イーグルのダイアル。鷲(ワシ)の瞳からインスピレーションを受けている

実機を見ていつも思う事は、ルーセント・スティールA223の質感です。質感は手に触れた感触もそうですが、何より見た目の良さも見逃せません。実はGoroは学生時代に「金属工学」を専攻してきました。

講義では教授達が「鉄は最強の金属」と繰り返していました。それは決してポジショントークでは無くそれが紛れもない事実だからです。鉄(Fe)は「硬さと強さ」を備えています。

通常世の中にある物質は硬さを持っているとその分だけ脆くなる性質を持っている事が特徴です。ガラスやセラミックがその代表で、一方向だけの力には耐えられても捻りが加わると割れてしまいます。

アルパインイーグルのエッジにも注目してください

ルーセント・スティールA223はオーストリアの鉄鋼会社フェストアルピーネ社がショパールと共同開発したオリジナルのステンレスです。(詳しくはこちらの過去記事を参照してください。)

硬さを強化して輝きを増す事で、ステンレスをワンランク上に引き上げる術は現代の「錬金術」だと筆者は考えます。実機を見れば一目瞭然です。

忘れてはいけない優れたムーブメント、スポーツウォッチの哲学を忘れない点も好感!

アルパインイーグル XLクロノグラフ

外見ばかりに目を囚われてはいけません。実はショパールは彼らの自社製ムーブメントも必見です。写真のXLクロノグラフ、実は「フライバック」になります。筆者はこのフライバックが欲しくてたまりません。

もし可能ならばもう少し「価格が安ければ・・・」と思うのですが実機を手にした瞬間にそんな想いはぶっ飛びました。この質感でこの価格は納得できる!

またこのクロノグラフの防水性にも驚きです。10気圧という事はプールで泳ぐ程度であれば十分に使用できます。これまでGoroが見てきたクロノグラフの大半は3気圧程度でした。

3気圧ではどうしてもプールに持っていくのは心配ですね。そしてレザーストラップと違い、ブレスレットは水の心配が無くスポーツウォッチの基本と言っても良いでしょう。

今回、新作でラバーストラップモデルをリリースしています。彼らは、このアルパインイーグルをスポーツウォッチとして認識しており、その哲学が揺るがない時計造りにも好感が持てます。

皆さんもぜひ、アルパインイーグルを検討してください。

グランドセイコー購入は今がチャンス?決して高価では無い理由は?

2022年は年始よりスイス時計ブランドの値上げが相次ぎ、腕時計正規価格は高騰中です。そんな中、国産時計はどうなのか?日本を代表する「グランドセイコー」も価格は上昇傾向にありますが、2022年2月時点で値上はされていません。ただ、将来的な販売価格アップはアリだと思います。その理由を考察します。

①順調に進むグランドセイコーのブランド化

SBGA443

時計に興味関心が無い人たちがタイトルにある「グランドセイコー(以下GS)は今が買い時」を見ても、たぶん理解できないでしょう。GSの価格帯は80万円から90万円が主力モデル、十分に高い!と一般人からは思われます。

さて腕時計ビギナーにしてみれば、時計相場は安い方が良いと考えるのが自然でしょう。上記の価格帯が主力でもGSの現行価格はお買い得だと言えます。

GSの販売価格(2022年2月時点)はスイス時計ブランドと比較すると明らかに割安です。写真下のSBGJ235はブティック限定モデルであるにもかかわらず、税込¥737,000。スイスブランドでは同程度だと90万円以上はすると思います。また限定モデルは高いのが一般的ですが、なぜか安いので僕もビックリしました。

SBGJ235

GSは、そもそもSEIKOが世界で勝負するブランドとして2017年にSEIKOから独立したブランドです。それまでは同社のフラッグシップと位置づけていたものを同年のバーゼルワールドで、世界中の時計メディアや関係者へブランドの独立を宣言しました。

独立した事を示すようにこれまで文字盤12時の位置からSEIKOの文字の代わりにGrand Seikoへ表記を統一して、ブランドロゴのアイコン化を進めます。これは2010年から進めてきた、GSの海外進出をより踏み込んだ内容にしたもので、彼らの覚悟が伺えるものです。

2017年からは国内での拠点の拡充に努め、僕の住む大阪でも2019年に心斎橋に「グランドセイコーブティック」がオープン。そしてこの2022年はそれに隣接して拡充するような形態で「セイコーブティック・大阪心斎橋」をオープンさせます。

これまでの日本企業は世界を目指す時に、安価で優れたものだけしか作らないという発想を捨てられなく、それゆえ日本企業はブランド化を達成できていませんでした。

そう、グランドセイコーの目指す頂は、これまで日本企業がなし得なかった、ブランド化なのです。

➁ブランド化がGSの株主・投資家へのコミット!

日本企業はブランド化できていない?世界で勝負できているメーカーはたくさんあると思われていますが、専門家(経済学)の見方は全く違います。(リンク先参照

リンク先専門家2人が挙げる日本企業の問題点は安価な物しか作らない事、さらに欠けている点としてグローバル化ができていない事をあげています。日本企業が実施している海外進出や輸出、これだけではグローバル化ができたとは言えません。

ラグジュアリーブランドにおけるグローバル化とは価格の統一化、どの国で購入しても同じ価格、同じ品揃えである事とされています。世界的な有名ブランド時計、ロレックスを見れば明らかでしょう。

未だGSは日本国内向けや海外向けで、商品ラインナップを分けています。次のステップとしてこれらを止めて「日本市場はグローバル市場の一部」と自社でも位置づけ、そうする事で世界中からブランドとして認知される、としています。

価格の統一化と並行して、価格を下げる事ばかりを注視するだけでは、ブランド化の達成にはつながりません。これが僕の考えるGS値上げの根拠です。

セイコーホールディングス公式HP上にあるIRニュース欄、2021年11月に発表された2022年3月期第二四半期報告書によれば、グランドセイコーとプロスペックをGB(グローバル・ブランド)と記載しています。

この報告書の内容は投資家や株主に対して「グローバルブランド化」がコミットメントで、この内容に沿った経営が取締役会の責務です。そしてブランド化における製品の値段設定も重要になってきます。

③北米市場の好調さは値上げの後押しになるかも?

現状のグランドセイコーは世界市場では前述の2022年3月期第二四半期報告書にも北米市場が伸長していると表記されています。そしてGSにとってのドル箱、北米市場はスイス時計にとってもドル箱です。

2021年FH(スイス時計協会)の発表ではアメリカ向けの輸出量が、首位の座を奪回したと報道されました。そのアメリカ向け輸出量の増大において、かつて無い変化が見られると時計ジャーナリストの渋谷ヤスヒト氏がWEBChronos日本版へ記事を寄稿しています。

内容はアメリカ人の時計嗜好がこれまでの低価格帯から高価格帯へシフトしていると、まとめています。

スイス時計のアメリカ向け輸出高では首位に返り咲き、それを裏付けるように輸出する製品も、年々プライスアップしています。まさにホットな市場アメリカでGSは注目を浴びています。

アメリカ市場でGSが受け入れられた理由は彼らの嗜好に対するスイス・ブランドへの拘りが少なかった事ともうひとつ、将来性を見込んで新規上場銘柄のGSを購入しているのかもしれません。

株式で新規上場銘柄を購入するのはズバリお買い得感、アメリカの時計愛好家が入手困難になる前にGSを購入しようと考えるのは自然な流れです。

④外観デザインさえ嗜好に合えば、より一層際立つムーブメント

https://www.grand-seiko.com/jp-ja/about/movement/mechanical/9s86

かくいう筆者Goroもそう感じている一人です。特に通称「白樺モデル」が発表されて以降欲しくなり、安いとも感じています。かつてGSはデザイン面で難(個人的な感想)があり、欲しくなることは無いと周囲にも表明していました。

前述した白樺モデル二十四節気モデルを見て以降、僕のGSの否定的なトーンは日に日に下がってゆきます。

この白樺ダイヤル(GSはダイアルでは無くダイヤルと表記)は7回にも及ぶ型打ち作業と表面仕上げは4つの工程を経た後、手作業の仕上げ作業へ引き渡されます。この筋目加工は僕が知る限りスイス時計で見たことが無い、希少なダイアルです。

さらに言えばムーブメントは非の打ち所がないと思っています。部品数も200近い数に36,000振動を誇るムーブメントはスイスブランドを凌駕している匠の品です。

欲しいと思った時に購入しないと後悔する!

さて上記①から④までの理由によってGSが近い将来値上げするため、今が旬と考えています。となると、みんなの関心事は、どのタイミングで値上げになるかでしょう。しかし値上げを気にしてばかりではいけません。

時計の購入に関しては欲しいと思った時に購入しないと「値上げ」さらには「人気上昇」、「入手困難」となり結局購入できない経験を僕はこれまで経験しました。もしGSが欲しい時計であるなら今すぐ購入すべきです。

それともうひとつ、このGSが高い時計と感じている人は無理に購入する必要はありません。時計は趣味の世界の物です。そして本当にこの時計の良さを探求すれば、今の販売価格がお買い得かすぐにわかると思います。

腕時計ビギナーにしてみれば、欲しい時計はいつかは手に入ると思いがちです。しかし最近は情報の伝達が速く、良い時計の情報は即座に知れ渡り奪い合いになります。

特にGSは生産量も少なく、生産工程を見ていると即座に増産できるとは考えられません。今グランドセイコーが欲しいと思い購入を検討している人は早めに希望のグランドセイコーを検討してください。

ブランパン・フィフティファゾムス・バチスカーフ、1ヶ月体験記

ブランパン・バチスカーフ5100 1140 O52Aはフィフティファゾムスの製品の中でもケース径が38㎜というミニマルなサイズ感ですが、ダイバーズウォッチとしての醍醐味が損なわれない時計造りも特徴です。各ブランドのダウンサイジングもあって、ここ数年注目されています。ひと月程体験したこのモデルのレビューを紹介します。

モダン・ダイバーズウォッチの祖!

1735年創業のブランパンがフィフティファゾムスを発表したのは1953年。このモデルが生まれたきっかけは2人のフランス海軍士官がさまざまな時計ブランドへ足を運び、彼らのミッションに耐えうる防水時計を探したからとされます。

https://www.blancpain.com/en/brand/our-vision/history

当時彼らの要求を満たす防水時計は皆無、そこで既知の潜水用具会社を通じてブランパンCEOジャン-ジャック・フィスターと出会った事から、新製品(フィフティファゾムス)を開発するに事へ至ります。

有名なロレックス社のサブマリーナーが発表された1954年の前年にフィフティファゾムスはフランス海軍特殊部隊用の潜水時計として発表されたのです。これが世界初のモダン・ダイバーズウォッチと言われる由縁になります。

フィフティファゾムスが発表された3年後の1956年に一回り小さいモデルとしてバチスカーフはリリースされ、当初からベゼルが金属製(おそらくアルミ製)で針もバータイプでした。

高級機の雰囲気を持つスポーツウォッチ

バチスカーフを一言で言えば、高級機の雰囲気を持つダイバーウォッチです。ちょっと乱暴な言い方をすると、「筋肉バカでは無い」スポーツウォッチとも言えます。

300M防水のダイバーズウォッチでも、厚みが約1.1㎜(10.8㎜)と極薄、なおかつ100時間のロングパワーリザーブを備えていることが特徴です。38㎜のケース径で重量も約70g前後と軽く、従来のダイバーズウォッチとは全く異なります。

高級機らしい気品さを感じる点はやはり文字盤の仕上げの良さとムーブメントに起因します。文字盤はブルーのサンレイ仕上げ、海をイメージさせる深い青は光の加減で青または黒に変化し、さながら深い海の海面のようです。

そこへ太陽光が注ぐと放射状に筋線が伸びて、文字盤にこれまでとは違う雰囲気の輝きを見せてくれます。サファイア風防はドーム型で光の乱反射も少なく、太陽光の下でも時間がハッキリと読み取れます。

文字盤と同系色のストラップは、デザイン性に優れてシティーユースでも違和感なく使える装いです。従来のダイバーズウォッチはモノトーン色モデルが多いのが特徴でした。

近年は各社陸上で使う事が常識化し、ブランパンでも従来のカラーの他に、ホワイトやグリーン・ダイヤルのモデルまで出ています。これらはフォーマルなドレスシーンや仲間内のパーティーでも問題無く使えるでしょう。

シティーユースとスポーツどちらでも使える

バチスカーフはフィフティファゾムスの弟モデル的な印象を持っている人もいるかもしれません。

現行品はフィフティファゾムスペンシル針リーフ針アラビア数字、バチスカーフはローソク針バーインデックスで統一、フィフティファゾムスはサファイアクリスタル製ベゼルに対して、バチスカーフはセラミックベゼルというように明確な区分がされています。

専門誌は前者をヘリテージ、後者であるバチスカーフはより初代モデルをスポーティーに解釈したとされています。僕もそれには同感で、弟モデルより、シティーユースに特化したダイバーズウォッチという印象です。

現に真っ先に感じたことが「軽いダイバーズ!」という事でした。これまで使った事のあるダイバーズウォッチや試着した物と比較すると明らかに軽量で、異次元のダイバーズです。

軽量ゆえ長時間装着しても腕の疲労感は殆ど感じません。もしかすると、プロユースのダイバーウォッチは浮力のある水中使用を想定しているため、ある程度重量感ある製品に特化しているのかもしれません。

しかし現代のダイバーズウォッチの主戦場は陸上(おか)です。そう考えると軽量かつスタイリッシュでカジュアルな装いのダイバーズの方が使い勝手が良いと思います。その上でダイバーズウォッチが持つ特性を活かした時計造りをするべきでしょう。

ダイバーズウォッチはその特性からもスポーティーなシーンこそ最適です。例えば軽いダイバーズウォッチだとランニングにも使えます。元々水に強いので汗も問題無く、あまり知られていませんが振動にも強い構造です。

また逆回転ベゼルは簡易ストップウォッチとしても使えるので、幅広いスポーツ・シーンへ応用できます。スポーツ後はそのままシャワーを浴びる事もでき、ロッカーでの盗難の不安も全くありません。

ダイバーズウォッチとは思えない薄型ムーブメント

キャリバー1150ムーブメントは、フレデリック・ピゲ社のキャリバー1150をベースにした信頼性の高いムーブメントです。デザイン(設計)は開発時のままにゼンマイにシリコンを採用して耐磁性をアップしています。

このムーブメントの最大の特徴は3.25㎜の薄さでも100時間のパワーリザーブを持つ事です。実際同社のドレスウォッチ、ヴィレルにも登載できるほどの薄い仕上げになります。

使っていて感じる事はローターの巻き上げの良さと「カチカチ」という音が殆どないことです。ムーブメントは平面に置き少し傾けるだけで、ローターがクルリと回転しゼンマイを巻き上げます。この軽やかさは衝撃的でした。

「カチカチ」音が少ないのはおそらく部品同士のエネルギー効率が良いからなのでしょう。つまり部品を磨き上げて摩擦を軽減し、熟練の職人が神業的な組み立てを施していると推測できます。

210個の部品数もダイバーズウォッチ・ムーブメントとしては異色です。近年のスポーツウォッチは耐久性向上のため、殆どのメーカーで部品数は100個前後迄に抑えています。それにも関わらず倍近い部品数を使用することはひとえに精度の探求と考えられます。

実際このバチスカーフは手元に来て以来一度も「時刻合わせ」をしていません。クロノメーター認定の私物ティソ・バラードですら、1週間に一度は時刻合わせをしていました。数秒のズレが許せない人以外は一ヶ月に一度程度の時刻合わせで十分だと僕は思います。

ムーブメントの基本設計はしっかりしており、長い年月をかけて熟成したワインのような仕上がりです。ノウハウも蓄積され信頼性が、極めて高いことは間違いありません。

意外に知られていませんが、バチスカーフにはハック機能(秒針停止機能)がありません。秒単位でしっかりと時刻合わせしたい人には不向きな時計ですが、前述したように高精度なので、ハック機能は必要ないかもしれませんね。

バチスカーフのライバルとなるモデルとの違いは?

価格的には2022年2月時点で、ロレックス社サブマリーナーがノン・デイトモデルで99万(税込)デイト付で111万円なので、このバチスカーフ(全機種デイト付)の販売価格103万円と大きな差はありません。

両者の最も大きな違いはパワーリザーブの差です。バチスカーフはこの5100-1140が100時間となっておりサブマリーナーと、30時間以上の差があります。

もう一つ挙げるとするなら、ケース厚みの差です。

一般的に機械式時計は薄い時計ほど高級と言われます。設計の観点で見ても厚みとパワーリザーブの長さは比例するものです。サブマリーナより薄く(約2㎜以上の差)パワーリザーブは30時間長いと、相反する事実。

バチスカーフはそれだけ優れた設計(デザイン)のもと、造られた時計であることを(薄くてパワリザが長い事)時計のスペックが証明していると僕は考えています。

あくまでも個人的意見ですが、サブマリーナーより僕はバチスカーフの方が好みです。軽くてダイバーズウォッチの基本性能を兼ね備えたバチスカーフを腕時計ビギナーの人たちもぜひ体験してください。

初めて購入する腕時計はどのように選ぶ?選ぶ3つの基準を考察する

時計ライターという仕事柄、若い人たちから、「最初の腕時計選びはどのように選ぶのか?」という質問を受ける事があります。簡単なようで難しい質問、経験を積んだから正しく選べるか、といえばそうではありません。ただ、最低限抑えて欲しいポイントを3つばかり紹介します。ぜひ参考にしてください。

まず「機械式」か「クォーツ」かを決める

まず腕時計は大きく分けて「機械式時計」と「クォーツ時計」に分かれます。このはそれぞれに長所と短所があります。

機械式時計はゼンマイの駆動力(ほどける力)で歯車が針を動かします。一般的に高級時計といえば機械式時計の事です。長所としては定期的なメンテナンス・修理さえ施せば、半永久的に動き、将来資産価値が出るモデルもあります。

ただネジを長期間巻かないでいると止まるのが難点です。精度もクォーツ時計より劣り、日差で10秒近いズレが生じます。磁性体金属を使用しているため、磁気と衝撃にも弱く、パソコンの操作時やスポーツでは、それらの影響を受けないような配慮が必要です。

一方の「クォーツ時計」はステップモーターを電力で動かす時計になります。長所としては精度が高い(月差10秒)事と、価格の安さです。また磁気の影響を受ける事が少なく、機械式時計ほど電化製品の磁気に関して神経質になる必要はありません。

短所としては電子回路を使用しているため、動かなくなった場合回路は交換となり修理は不可能です。また電池切れに際し、一部モデルを除き予告無く止まる事があります。またほとんどのモデルで、機械式時計のような資産価値は期待できません。

腕時計の第一歩としてはこのような「機械式時計」、「クォーツ時計」どちらかを選ぶ事になります。どちらがベストかその人のライフスタイル・嗜好によって決めるのが一般的です。

ただ、腕時計選びに正解はありません。自身のライフスタイルを見つめて時計にお金をかけたく無ければ、数千円から1万円程度のクォーツ腕時計を選ぶのも良いでしょう。また本格的に費用をかけて、機械式時計を購入するのも腕時計をよく知るきっかけになります。

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いずれにしても現代社会では腕時計は無くても生活はでき、困る事はまず無いでしょう。しかし不要と考える人がただ「ビジネスマナー」だけの理由で購入するのには、賛同できません。それならば初志貫徹して腕時計不要の生活をして欲しいです。

やはり腕時計を購入するには「クォーツ時計」であれ、「機械式時計」であれ目的を持ち購入するべきだと僕は考えます。目的を持ち購入すると腕時計ライフもより充実したものになり、楽しむことができます。

腕時計を使うシーンを決めると目的が絞られる!

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繰り返しますがはじめて腕時計購入を検討している人は、その目的を決めるべきです。ただ、何となく購入するのは、できれば避けましょう。もし、その目的がイメージできない人は使うシーンを思い浮かべてください。

その腕時計をどんなシーンで使うか具体的に決めると、購入する時計の目的が見えてきます。例えば仕事用として、スーツに合う時計を使うならシンプルな三針時計が最適です。時間が即座にわかり、ビジネスのドレスコードにもマッチします。

休日メインでサーフィン用として使いたい人はダイバーズウォッチ、正確な時間測定をしたい人はクロノグラフなど、使うシーンを決めるだけで、腕時計は具体的に絞り込まれてきます。

あと意外に忘れがちなものが、手持ちの衣服との相性です。衣服の相性が全てマッチする万能時計はありません。腕時計購入時には、店舗での試着時に手持ちの衣服との相性を必ずチェックすると良いでしょう。

その時姿見を利用し「鏡に映し出した姿」を見ると、より理想の時計がイメージできてきます。さらに言えば優秀なスタッフさんが居るお店ほど、衣服との相性のアドバイスもしてくれて、鏡もサッと出てくる(ブティックは例外無く出てくる)ものです。

腕時計ビギナーの方が思い浮かべる腕時計の種類は、先ほどの三針時計か、クロノグラフ位だと僕は思います。しかし、最もベーシックな三針時計ひとつに注目しても、ドレスウォッチ、パイロットウォッチ、ダイバーズウォッチなど実に多彩です。

https://www.vacheron-constantin.com/jp/ウォッチ-パトリモニー/オーウ-ァーシース-.html#tab=0

仕事が終っても使えるフォーマルかつスポーティーな時計であれば、ラグジュアリースポーツモデルと言ったように欲しいモデルの焦点が合ってきます。

このように使うシーンを細かく想定、さらに自身が所有する衣服とのコーディネートを考えると相応しい時計は自ずと絞られます。さまざまなシーンを詳細に想定して、可能であれば時計に合わせたい衣服でショップへ行くのがおすすめです。

初めに予算ありきはビギナーにありがちな間違い!

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さて、最終的に候補となる腕時計をどれかに絞り決定する、最大の要因はお金でしょう。しかし腕時計ビギナーがよく犯す過ちがお金・予算だけを注視し過ぎる事です。

初めに予算ありきの買物は、堅実な手法ですが、事腕時計の購入では、そうは言えません。特に腕時計ビギナーはもともと既知のモデル・ブランドが少なく予算だけで切り捨てると実は欲しかった製品を見逃すからです。

こんな事言うと「際限なく高価な時計が欲しくなるのでは?」と心配する人もいるかもしれません。しかし身近で時計に詳しいアドバイザーでも居ない限り、ビギナーが最初から高価な名門ブランドモデルにたどり着く可能性はまず無いと思います。

また意外と思われるでしょうが、お金は何とかなります。もし逆立ちしても払えない金額だったらすんなり諦めるしかありませんが、無理すれば払えるような金額なら、僕は絶対買うべきだと考えます。

僕も過去にロレックスREF14270 エクスプローラーを予算数万円オーバーで、諦めた経験があります。この時も僕の予算との差額は8万円程度だと記憶しています。当時このエクスプローラーはドラマで使用された事で、大ブームとなりました。

何となく「ベタ過ぎる」、そして「予算オーバー」もあって、結果当時正規価格31万円のAir-Kingを36回無金利ローンで購入しました。しかし、今思えば、月払では僅か2千円程度のアップだったのでそれどほど大きな差ではありません。

つまり無理すれば買えた時計でした。当時は予算ばかりに目がいき、肝心な時計の本質に目が全くいきわたりませんでした。このような僕と同意見(お金は何とかなる)の人は案外時計愛好家の中では多いと思います。

候補の時計がお金以外の要因(スペックやデザイン)で迷っているとしたら、その時計は諦めるべきです。しかしお金だけが購入の障害であれば無理してでも買うべきと僕は考えます。

腕時計ビギナーの予算オーバーは大抵の場合、10万円位でしょう。現金一括は現代ではありえません。乱暴な言い方ですが、ローンにしろクレジットカード払いにしても引き落とし日までにオーバーした数千円のお金を何とかすれば良いだけです。

ブランドの壁を越えるとより良い時計に出会えるかも

さてここでもうひとつ、ビギナーが必ずぶつかるのはブランドの壁です。どうしてもビギナーはブランドありきとなりがちですが、固執しすぎるのはよくありません。ブランドの壁を取り払い、固定概念無く選ぶ方が良い時計を選べるはずです。

ビギナーに限りませんが、腕時計の種類・数は実に多く初めからブランドありきにすると、それ以外見向きもしなくなります。ブランドの壁を越えて多くの時計を直に触れたら意外な発見をする事があります。

まずはネットである程度候補となる腕時計をピックアップし、お店で時計を直に触れて試着し購入することがおすすめです。ぜひ最高の「初めて腕時計」を見つけてください。

100万円超えの腕時計を購入することは、バカでは無い!

こんにちは、Goroです。僕ら「時計好き」は、世間の感覚と比べ明らかなズレがあると日々感じます。そのギャップは「100万円超えの腕時計を普通」と感じる点です。これは高額な時計を常に見聞きしている事が要因でしょう。でも実は時計を突き詰めていくと100万円超えの腕時計に行き着きます。さてその理由はなぜでしょう。

100万円超えの腕時計、富裕層ばかりが買うものではない

https://www.pexels.com/ja-jp/photo/242246/

まず、世間一般で言われる、時計愛好家は富裕層もしくはそれに準ずる人たち、という意見から検証しましょう。

野村総研が2020年に実施したアンケートでは1億円以上の「純金融資産保有額者」を日本では「富裕層」と位置づけているそうです。おおまかですが、全人口の約2%と同シンクタンクは算出しています。

しかし、その全国民の2%にあたる富裕層全員が、腕時計に興味あるわけではありません。僕の予想ですが、その富裕層の中でも数%の人たちしか興味が無いと考えます。

そもそも腕時計を客観的に見た場合、富裕層とはいえ100万円以上の費用をかける事はナンセンスです。巷にはスマホ、街中に時計表示は溢れており、時間を知るためだけに100万円以上の費用支出は実用的とは決して言えません。

富裕層の多くが高級車などの高額商品を購入するのは実は節税対策です。皆が皆、車に興味がある訳ではありません。特に高額商品の中でも高級時計の費用計上は会計上困難で、「富裕層だから高級時計を買う」という理由は成立しないでしょう。

100万円超えの腕時計購入者は基本時計愛好家

私物の書籍

ではどんな人たちが100万円超えの腕時計を購入するのでしょう。答えは極めて簡単、腕時計に興味を持つ「愛好家」たちです。一般の人には理解されませんが、時計愛好家が100万円超えの腕時計購入に行きつくのは自然な流れです。

繰り返しになりますが、数学で言うところの高級腕時計購入者は富裕層の必要条件であって、十分条件ではありません。つまり、高級腕時計購入者が必ず富裕層では無いのです。中間層の人も居れば、それ以下も居る。借金して購入する人も大勢いるでしょう。

情報が豊富かつ入手しやすい社会になった

ラップトップでパテックフィリップのコレクションも簡単に調べられる

では時計好きあるいは愛好家たちはどのようにして100万円越えの腕時計に到達するのでしょう。いちばんの要因は時計を直に見て触れるか、情報を手に入れるかだと思います。一般的に考えると情報の入手が購入へと結びつく一番の要因です。

最近はインターネットの普及、中でもSNSが彼らの購入に大きな影響を及ぼしています。

紙媒体(雑誌・ブックレット)のみの時代は、時計の画像は「公式画像」しかありませんでした。それに対してSNSでは所有者しか見る事ができなかったアングルの画像が、瞬く間に世界中へ文字通り、共有(シェア)できます。

また公式画像というのは意外に実機とは異なる物が多いのです。そのため店舗で見てがっかりする事例もよく聞きました(逆もあり)。ただ、生産数が少ないブランドは仮に店舗まで足を運んでも見られないことが多いのです。

パテック・フィリップオーデマ・ピゲヴァシュロン・コンスタンタンブランパンブレゲと言った年間数万本しか生産しないプレステージ・ブランドが100万円越えのモデルを多く生産しているメーカーです。

これらブランドの人気モデルは、スイスから日本へ輸出する本数も少なく、かつてはブランドの顧客以外は見られなくメディアでも紹介されないこと多かったです。

しかしSNSを屈指すればそんな希少モデルの情報誰もがスマホ一つで、効率よく得ることができるようになりました。SNSは時計情報の裾野を大きく広げ、名門ブランドの認知度アップにも多いに貢献しました。

パテック・フィリップ広告展開の変化、潜在顧客の掘り起こし

https://www.patek.com/en/home

一方メーカーの広告への取り組みにも変化が見られてきました。前述したようにプレステージブランドは生産本数が少ないことから、これまで古くからの顧客を何代にも渡り継承する営業スタイルを信条としていたのです。

時計も高額で、対象を貴族や権力者と言った今で言う「セレブリティたち向け」と考え、末裔まで半永久的に販売していました。そのため積極的に外部へ情報発信する必要も無く、「馴染み客」のみへ情報を知らせていれば良い、時代が長く続いていました。

実際1990年以前まで、日本国内で同社の広告を見る機会は殆どありませんでした。下の写真は珍しい1977年の広告(日本代理店)です。

1977年当時のパテック広告・筆者私物書籍より

しかし顧客ターゲットをよりワイドにシフトする、いわゆる潜在的顧客の掘り起こしを始めたのです。

例を挙げるとパテック・フィリップは1996年から「ジェネレーションズシリーズ」として広告展開を改革します。時計本体を前面に押し出さないブランドイメージを印象付ける内容が特徴です。リンク先と写真を比較してください。

これは代理店変更による産物でした。この変更はパテック・フィリップの危機感の表れだったのでしょう。長年のパートナーを変更する事自体、名門ブランドではあまり見られない決断、しかし今となっては「英断」でした。

この広告展開の変化によって、パテック・フィリップの認知度もより広く知れ渡るようになりました。優れた製品である同社のモデルは潜在顧客の掘り起こしに成功、さらに多くの時計愛好家を生み出します。売上も広告効果でアップしたそうです。

工作機械の発展、ベーシックレンジブランドの品質向上

さらに2000年に入ってからの時計工作機械の性能アップも時計愛好家たちを100万円超えの腕時計へとよりシフトさせます。

これまで時計愛好家が求める価格帯は圧倒的にミドルレンジ(100万円~50万円ほど)でした。「手の届く高級時計」と言われ、メーカーにとってもこの価格帯は「金脈」でした。

それ以下のベーシックレンジ・ブランドは大量量産に特化して、価格を下げていました。

ミドルレンジ・ブランドは量産できる工程は工作機械に委ね、手作業しかできない工程を熟練職人が仕上げるのが一般的でした。これにより、高級感のある製品を一定数量以上生産することで、販売価格帯を抑えていました。

しかし、最新の工作機械は手作業でしか表現できなかったミクロン単位の仕上げ調整が可能となり、ベーシックレンジブランドの仕上げ技術はミドルレンジ(場合によってはそれ以上)を凌ぐほど大きく向上したのです。

つまりベーシックレンジの製品はミドルレンジと同等、もしくはそれ以上の製品を提供できるようになり、ユーザーもその事に気付いてきました。結果敢えて高い価格の時計よりも価格も安く高品質なベーシック・ブランドへ流れるようになったのです。

ユーザーの目利き力アップも要因

https://www.pexels.com/ja-jp/photo/10356533/

前述した情報量のアップ、さらに工作機械の性能向上による仕上げレベルの向上によって、ユーザーの「時計の目利き力」は年を追う毎にアップしています。こうなるとベーシックレンジ経験者は次の時計をミドルレンジスルーしてプレステージへ流れるはずです。

ベーシックレンジで、ミドルレンジの質感を体験しているわけですからね。敢えて、ミドルレンジに費用投下するより、その費用をプレステージ用としてプラスする方が、費用効果もあり現実的です。

リテイラーネットワークの変化も追い風に

https://www.blancpain.com/ja/points-sale/furanhan-futeitsukubanjiumetabendian

そして腕時計販売、最前線のリテイラー網の変化も見逃せません。現在主流のブティックはブランドの直営店化が進み、ユーザーの声がダイレクトに本国スイスまで届く事が特長です。

そして過去記事にあるブティック化こそが、ブランドが求めていたマーケティング・データーを集め解析できるデバイスになっていると僕は思っています。老舗名門リテイラー経由の場合、個人単位では無く、どうしてもファミリー単位でのマーケティングになるはずです。

直営になり最新の手法でピンポイントかつ個人の嗜好を汲み取ってもらうことは、愛好家が求めている物と合致するマーケティング手法そのものだと僕は思います。

まとめ

情報が溢れる21世紀の腕時計愛好家は遅かれ早かれ、100万円超えの腕時計へ到達する時代になっています。この腕時計の2極化はザ・アワーグラス・ジャパン社長、桃井さんも雑誌でそう答えているので、間違いないでしょう。

時計愛好家の皆さん、あなたが今購入しようとしている「100万円越えの腕時計」は自然の成り行きなのです。世間の冷たい目に負ける事無く、自信をもって購入してください。

機械式時計の故障防止ハウツー!こうすれば時計は壊れない!

こんにちはGoroです。腕時計に興味はあるけど、機械式時計は故障が多いのでは?と感じていませんか。機械式時計は繊細な製品で、正しく使わないと故障する可能性は高くなります。また日常に故障の要因は存在します。ただ防止対策は難しくありません。今日はどうすれば腕時計の故障を防止できるか、詳しく紹介します。

機械式時計、これだけは注意したいポイント3つ

先日見ていたHodinkee Japanのインスタライブで、「腕時計のトラブルあるある」という特集を見て今回の記事を思いつきました。その中で、多くの人がこれまでさまざまなトラブルに遭遇しています。

クォーツ時計と違い、機械式時計は電池切れが無く修理して使えば半永久的に使えることが最大の魅力です。しかし精密ゆえ壊れやすい事も事実、どうすればトラブルを防止でき長持ちさせることができるのでしょう。

基本的な事は「大事に扱う」。しかし腕時計は実用品、そして日常生活には「時計の大敵」がたくさん存在します。紹介していた数々のトラブルの中から、これだけは特に注意したい事例を僕目線で3つ紹介します。

磁気帯びの大半はスピーカー近くから、電磁調理器がある台所も危険地帯?

https://www.pexels.com/ja-jp/photo/157534/

現代生活で磁気帯びを完全に回避する手法は見つからないと僕は思います。1966年生まれの僕が幼少時は「テレビ、ステレオの近くに置くな」位でした。TVやステレオ(オーディオ)は数少ない、磁気帯び要因でした。

しかし、スマホとパソコンの登場によって磁気帯びの要因は各段に増加しています。ただ、よくよく見れば発生源は絞られます。注意する箇所はスピーカー部分だけです。

スピーカーは電気信号を振動に返還させ音に返還させる仕組みになっています。この電気信号を受ける部品「ボイスコイル」に磁石が組み込まれています。

どんなに小型スピーカーでも磁石を使用している事には変わりはありません。磁気の発生源を理解して、時計を近づけないことが「磁気帯び」防止のいちばんの解決策です。

他にも身近ではどんなところに磁気が多いのか、環境省が2017年にまとめた冊子があるので参考にしてください。日本時計協会がまとめた「身の回りの磁気を発生させる機器と時計への影響」のリンクページも参考にしてください。

https://www.pexels.com/ja-jp/photo/4682110/

冊子からいくつか抜粋しますと、家電製品はもちろんですが、最近は特に電磁調理器の普及によって、キッチン周りが時計にとっての「危険エリア」だと僕は考えます。でも過敏になる必要はありません。

シリコン部品の普及で機械式時計の耐磁性は各段に向上していますが、まだ全ての時計が耐磁機能を持っている訳ではありません。磁気を発生させている機器に「近づけ過ぎない」、「直置き」しない事が重要です。

日付調整は故障の原因となる意外な盲点

機械式時計の日付調整も時計を故障させる大きな要因のひとつです。このリューズを操作して日付を送る日付調整に「禁止時間帯」があるのをご存知でしょうか。

https://www.tissotwatches.com/ja-jp/t1084081605700.html

ブランドによって多少範囲は異なりますが、僕の所有しているTISSOTだと22時から翌2時までが禁止時間帯となります。ここでいう禁止時間は現在時刻では無く、あくまで「時計」が示している時間帯です。

7:30過ぎから紹介しています。

この禁止時間帯に操作すると内部の歯車などに重大な故障(破損や曲げ)が起こります。ではなぜこの時間帯にリューズを使った日付送りが禁止なのかといえば、この禁止時間帯にリューズとは別の「コマ送り歯車」が嚙み合っているからです。

機械式時計の日付は円形のディスクが24時間毎にコマ送りされ、小窓から現在の日付を表示しています。夜の12時に日付が変わるのは禁止時間帯に徐々に嚙み合ったコマ送り歯車がコマ送りを完了、その後今度は逆に徐々にディスクからコマ送り歯車が離れていきます。

要約すると禁止時間帯はコマ送り歯車が嚙み合った状態で、そこにリューズで日付調整を行うと、無理な力が加わり、ディスクや歯車が破損して故障となるのです。

カレンダーやムーンフェイスがある時計は付属しているマニュアルを必ず読んで、正しい操作を行ってください。メーカーのHPからもダウンロードできます。

落下、衝撃、水濡れが最も多い故障要因!

https://www.pexels.com/ja-jp/photo/50677/

機械式時計の耐衝撃性は年々アップしています。しかし落下による衝撃は故障要因の一つです。もちろん落下させないように注意すれば防げますが、僕が体験した落下はブレスレットの予期せぬ開放による落下です。

最近のブレスレットは誤開放を防ぐためのプッシュボタンが付いているため、かつてより件数は減りました。しかし、昔の片側開きのタイプはそれが無い為、予期せぬ開放で落下させる可能性は高いと言えるでしょう。

また誤開放以外にも時計を装着する時は、手を滑らし落下させる可能性が高いもの。万が一に備えトレイの上、テーブルの上での装着を心がけましょう。

https://www.pexels.com/ja-jp/photo/128880/

落下による衝撃では主に時間が遅れたり進んだりといった症状がでるので、衝撃を与えた時は秒針が動いていても進み遅れを必ずチェックしてください。

水濡れは自身の時計の防水機能を確認しておくことはもちろんの事、定期的なオーバーホールで実施するだけでも防止できます。防水機能の数値だけを頼りにするのも危険です。5気圧防水(50m)の時計だからといってダイビングに使用すると高い確率で故障します。

5気圧防水というのはあくまでも水流の無い実験室レベルの話です。ダイビングや水泳ではダイバーズウォッチを使う様に心がけましょう。

また案外多いのがネジ込みリュウズの閉め忘れ、ヒューマンエラーにも注意したいですね。

まとめ

最近の機械式時計は30年前と比較すると耐久性が各段に向上しており、簡単に故障することはありません。そうはいっても、4㎝四方の金属ケースの中に100個から場合によっては200個以上の部品が入っています。

多くの部品が複雑に絡み合ってゼンマイの動力で動くため、ズレによって動かなくなったり、ケースが破損だとムーブメント内部まで、影響が出ます。だからこそ正しい知識を身につけて操作したいです。

大切に扱うだけでもかなりの確率で故障は防げます。それプラス、身近にある故障要素、誤操作、磁気、落下に特段の注意を払い、腕時計ライフを楽しんでください。

ヴァシュロンコンスタンタンの値上げから見る、世界経済は?

こんにちはGoroです。2021年6月より3大ブランドのひとつヴァシュロンコンスタンタンが製品の値上げを発表しました。今回の値上げから見えてくるものを、ブランド、日本経済の立ち位置も含めて考察してみます。

日本の値上げ率が一番高い,それでも価格は安い!

ヴァシュロン・コンスタンタン」ファンの僕には残念なニュースが入ってきました。2021年6月より同社の製品が一斉に値上げになりました。以前から噂になっていたため、それ自体に驚きはありませんでした。

そんな矢先にシンガポールからも約3%値上げのニュースが入ってきました。結局今回の値上げは各国間にあった為替や物価による価格差を是正する値上げだとわかりました。

もともと日本国内のヴァシュロン・コンスタンタンの正規価格はシンガポールや香港、ヨーロッパと比較すると、かなり低い価格設定でした。僕の記憶ではシンガポールとは日本円換算で20万円近い開きがあったはずです。

今回のヴァシュロンの値上げは価格差の是正の他に人気モデルオーヴァーシーズの世界的人気高騰が絡んだ値上げと感じました。しかし、他の時計ブランドでも日本の正規価格が諸外国と比べ安いブランドがあります。それが、ロレックスです。

https://www.pexels.com/ja-jp/photo/2519790/

ロレックス正規価格も世界的に見たら日本は安い

さて、シンガポールはロレックス正規価格も2021年5月にアップしています。これにより更に日本との価格格差が広がります。

下の表が値上げ前の日本との価格を比較したものです。例を挙げると値上前でも、オイスターPが7,910SGD(=¥82)で計算すると¥648,620、日本正規価格¥588,500から、¥25,680の差額があります。値上げによって更にシンガポールドルとの価格差は広がります。

シンガポールと日本の正規価格差額2021年4月時点

モデル名SGD(値上前)JPY換算JPY正規差額
OP 41㎜7,910¥648,620¥621,500¥27,120
OP 36㎜7,490¥614,180¥588,500¥25,680
SMND10,880892,160¥854,700¥37,460
DYTS17,6401,446,480¥1,387,100¥59,380
OP:オイスターパーペチュアル SMND:サブマリーナ・ノンデイト DYTS:デイトナスティール

日本正規価格は2019年10月の消費税値上げ時と、2020年1月と連続して値上げを行いました。しかし、その後2021年4月に新作を発表したエクスプローラーⅠはこれまでの価格より数万円下がった値段設定をしています。

短期間に連続して値上げをしたため、2021年に再度値上げをするかどうかは不明と考えられていました。しかし皆さんご存知の通り日本でのロレックス正規価格は8/1値上げへと踏みきりました。

この値上げはある意味必然だったかも知れません。なぜならこのまま据え置けば、今後インバウンド客に日本のロレックス製品が買い漁られるからです。

値上後の日本・シンガポール正規小売価格の差額2021年8月

モデル名SGD(値上後)JPY換算日本正規価格差額
OP41㎜8,140¥667,480¥653,400¥14,800
OP 36㎜7,690¥630,580¥618,200¥12,380
SMND11,190¥917,580¥897,600¥19,980
DYTS18,140¥1,487,4801,457,500¥29,980
OP:オイスターパーペチュアル SMND:サブマリーナ・ノンデイト DYTS:デイトナスティール

シンガポール値上直後(3ヶ月)に日本も値上したことは上の表で明らかなように世界各国との価格調整が目的です。値上前は約¥27,000から¥60,000位の差額が最大¥29,000まで縮まりました。(値上前の表参照)

他の地域は調べていませんが、韓国でも値上の情報を聞いたので、アジア地域での値上げは、各国間の価格調整と結論づけても良いでしょう。

日本向け時計輸入量は世界第4位、この順位にいることは重要

https://www.pexels.com/ja-jp/photo/6801874/

最近の日本での時計価格に割高感が感じるのは何故でしょう?

今回のコロナ経済危機は円安であることがその要因です。同様な経済危機だった直近のリーマンショックの頃は、円高のため時計価格は下落した記憶があります。今回は輸出産業を保護するためなのか、為替は円安基調です。

株価は上昇でも結局デフレは止まりません。僕らの給与賃金もそのままで、時計ブランドもしばらくは日本価格の値段を据え置きましたが、今後他のブランドも追随して値上げへシフトする可能性もあります。

時計好きの立場で言えば、まず円高へシフトさせて、時計を買いやすい環境にすべきと思います。

円安状態で給与所得が増えない日本では、グローバル企業の日本販売価格が時計以外の商品でも他の先進国と比べ、明らかに低めです。

ネットフリックスやアマゾンプライムの日本向けの料金は他の先進国と比較すると低くなっています。円安ならもっと値上げをすべきでしょうか、それができない理由は、日本が指折りの時計市場だからです。

2020年FH(スイス時計協会)が発表した統計では日本向け輸出量は世界第4位、GDPもシンガポールより高い数値です。当然ブランドのマーケティング担当者たちはこの数字と日本の経済情勢も分析しています。

しかし日本はシンガポールと比べ、国土も広く人口も多いのでGDPだけで真の経済状態は分かりません。国民一人あたりで見るとその国が豊かかどうか分かります。

一人当たりの名目GDP数字で見るとシンガポールが2019年のJETROが調べた数値で63,987(US$)に対し、日本は40,847(US $)となっています。

ただ、今以上の値上げは「コアな時計ファンが離れる」とメーカーは分析しているでしょう。なぜなら日本の経済状況、特に賃金が上昇していないことはここ数年国内で問題になっています。

そのためメーカーも「他国と足並みを揃えた値上げができない」のが現状でしょう。

ただこのまま経済の低成長が長引くと、将来日本向けの輸出量が減少することを僕は危惧します。低い値段設定が続けば、メーカーは「日本は儲からない!」と位置づけられるからです。

2020年のFHの統計を見てもパンデミックの影響で日本向けの出荷は金額ベースで26%減少しています。他の国々も額を減らしていますが、唯一中国だけ対前年比20%増加しています。

他の上位の国々もスイスからの出荷量が減っているため日本はスイスからの輸入量4位をキープしていますが、今後この順位を維持できるか注目です。

円高こそ時計にとって良い環境、日本経済にもプラス

https://www.pexels.com/ja-jp/photo/eu-8094208/

かつて輸入腕時計には物品税が課税され、国内購入は高額だった時代がありました。しかし1989年に同税が廃止、さらに2000年以降時計メーカーの多くはラグジュアリーブランドのグループ傘下へ参画します。

この直営化路線は賛否両論あると思いますが、僕は概ね賛成です。製造販売を一貫して管理することで僕ら消費者の声もメーカーへダイレクトに伝わり、消費者目線の時計造りへメーカーはシフトしています。

ここ数年の時計造りは10年以上前とは比較にならないほど、消費者の声を反映しています。消費者の声は販売担当だけでは無く、当然製造現場にも即座に入るようになっているはずです。

せっかく時計ブランドが消費者の声を反映しているのに政治の世界は真逆。円安なんて斜陽産業だけが望んでいるだけでしょう。本当に実力ある産業なら為替相場に関係なく、買われるはずです。スイス時計産業がまさにそのもの。

輸出産業に有利な為替レートへ設定してもデフレが続き、国内企業の賃金が上がらないなら円高インフレの方が時計を買いやすく、業界も盛り上がるはずです。

時計が買いやすい経済こそ、日本にとっても良いと考えるのは時計好きのワガママなのでしょうか?

まとめ

時計のプライスを世界単位で見ていくと、単なる趣味の枠を越えて実はリアルに世界経済を反映しています。「時計も趣味」と言って、バカにできません。時計ビギナーの皆さんも「世界経済を知れる」と周囲に自慢して時計を楽しんで欲しいです。

時計修理メンテナンス業者の口コミ、「クラフトワーカーズ」を考察する

腕時計を楽しむためには、メンテナンス(オーバーホール)を定期的に実施することが重要です。オーバーホール(以下OH)を施す事で、時計は半永久的に動き楽しめます。OHは「メーカー」、「専門業者」へ依頼するのが一般的です。今回、2つの内どちらへ依頼すれば良いかを検証します。

正規メンテナンスは割高

https://www.pexels.com/ja-jp/photo/3943745/

多くの方は時計の修理、OHでは何の疑いも無く、時計メーカーへ作業(正規メンテナンス)を依頼すると思います。実際僕も初めてのOHはロレックスのサービスセンターへ依頼しました。

購入時のマニュアルにも「修理メンテナンスは正規店へ」と記載されており、時計ビギナーからしてみれば、メーカーへ依頼するのはある意味自然な流れです。しかしそれは正しい選択なのでしょうか?

僕は違う、と思います。

オメガ正規料金表「コンプリートメンテナンスサービス」2021年8月時点

https://www.omegawatches.jp/customer-service/interventions-and-prices/price-information

理由はその高額な作業料金です。上の票を見ていただけばわかるように正規メンテナンス料金は安くて5万円前から10万円近い料金が請求されます。ブランドによっても異なり高級ブランドほど作業料金も高額です。

ところがこれを「修理メンテナンス専門業者」へ依頼する事で半額以下の料金でOHできます。

https://www.pexels.com/ja-jp/photo/8382584/

「正規メンテナンスの半額以下?」と聞くと胡散臭く感じるかもしれません。しかし正規メンテナンスは「メーカーが作業する」という「お墨付き」だけで、多くの人が選択していると感じます。

確信はありませんが、僕はメーカー自身もの自社のメンテナンス料金の高さを自覚していると思います。理由はここ数年のメーカー保証延長です。これまで2年が限度だったものが最近は5年が標準です。

もちろん部品の耐久性がアップしていることも要因ですが、保証期間を長くすると、OHのインターバルを長くすることができます。そのことで、高額料金のデメリットを払拭しているのでしょう。

また正規メンテナンスに出さないと「不利益を被る」という「思い込み」も良く聞き、それを信じて正規メンテナンスへ出す人も多いでしょう。

結論から言うとメンテナンス専門業者へ作業依頼して、不利益を被ることはありません。むしろ良いことの方が多いと考えます。

僕が見つけた、良心的な時計メンテナンス・サイト=クラフトワーカーズ

https://www.omegawatches.jp/customer-service/interventions-and-prices/main-steps-of-a-complete-service

メンテナンス専門業者でのOHは価格が安い事が最大のメリットです。例えば50万の時計を購入して、2年後に5万の正規メンテナンス費用が掛かれば、年利5%の利息が取られるのと同じです。

安いに越したことはありません。

正規メンテナンスのメリットは「メーカー保証」です。一般的な正規メンテナンスのOHで、作業終了後2年保証が謳われています。

そこで僕はネット上で見かける多くのメンテナンス専門業者の中から、作業完了後の保証期間が比較的長い業者にフォーカスしました。

その中のひとつ「クラフトワーカーズ」は、作業保証が1年間と長いのが特徴です。メンテナンス専門業者の保証期間は6ヶ月保証が多い中、1年保証としている事で「技術力に自信があり良心的」と僕は感じました。

クラフトワーカーズは単なるECサイトでは無く、メンテナンス専門業者のプラットフォームです。複数のメンテナンス専門業者の職人さんが個々にクラフトワーカーズへ登録、作業に集中できる、「受託・デリバリー」のシステムが揃っています。

https://www.pexels.com/ja-jp/photo/4485867/

高い集中力が必要な時計職人さんは顧客対応に追われること無く、作業に専念でき、職人さんのスキルを十二分に引き出す環境が備わっています。

https://www.pexels.com/ja-jp/photo/838413/

次に利用者目線で考える利点は「見積・依頼」が全てネットで完結でき、価格もリーズナブルな点です。

オーダーは簡単で、①WEBフォームから依頼→②時計職人を指名→③時計を着払いで送るだけです。3つのステップがWEBで全て完結でき、仕事が忙しい人も、通勤途中のスキマ時間でオーダーが完結できます。

金額も一般的な三針機械式時計で料金は¥18,000から、上のオメガ社正規メンテナンス料金、¥63,800円と比較すると3分の1以下の金額でOHができます。

クラフトワーカーズのメリットとして僕が感じることはサイト内で比較ができることです。ここでは複数の時計職人さん個々の「納期」、「金額」、「プロフィール」、「お客様の評価」を比較検討し指名できます。

クラフトワーカーズの一括比較図

画面を切り替えることなく、上↑のようなマッチング作業が可能です。これならどんなに一括見積依頼する時計職人さんの比較がスマホでもできます。

更に登録している時計職人さんは全員有資格者。大手ブランドのメンテナンス部門経験者もおり、技術力は正規メンテナンスと変わらないと、言えるでしょう。

口コミでのクラフトワーカーズの良さ!年間1万件のOH実績

ではオーダーが簡単で安いクラフトワーカーズの、良さを利用者の口コミから検証します。サイトTOP下段に修理実績の口コミが紹介されているので、いくつか紹介します。

クラフトワーカーズに任せて良かった点として、最も多い意見が「丁重な修理内容の説明」です。口コミをしてくれた方の中には過去に他業者(正規も含む)との比較検討も書き込んでくれています。

https://craftworkers.jp/voices/wakabayasi-hiroaki

僕が特に惹かれたのが上の口コミです。→リンク先

これまで正規メンテナンスしか出したことの無い依頼者で、「クラフトワーカーズ」の良さがコメントに凝縮されています。

またSNS上にも高評価の投稿が、Twitterではこんな口コミがありました。シェアしてくれることは、多くの人に「知って欲しい心理の現れ」と感じます。他にも公式HPでは他の多くの人が口コミを残してくれています。

数字での実績も必見です。年間修理実績1万件と記載されています。1か月あたりに換算すると月間約833件です。多くのファンがいる裏付けで、「時計職人を指名できる」他業者では見られないシステム、実は「知っている人は知っている」と実感しました。

メンテナンス専門業者の技術力は高い!

クラフトワーカーズも含め、知名度はまだ高くない、時計修理メンテナンス専門業者ですが、技術力に関しては全く心配ありません。前述の「クラフトワーカーズ」では時計職人さんは全員有資格者、時計ブランドでのメンテナンス部門経験者も多数居ます。

メーカーのメンテナンス部門の社員の方が優れている印象が強いと思いますが、必ずしもそうではありません。個人的な意見を言えば、メンテナンス専門業者の時計職人さんの方が腕は良いと感じます。

理由としては、多くのブランドを扱う事で職人としての経験値が上昇するからです。現実にメーカーから時計職人としてのキャリアをスタートさせた後に、スキルを積み上げた後に独立した修理工房を構える人たちが多く居ます。

クラフトワーカーズのメリット表

https://craftworkers.jp/

「クラフトワーカーズ」以外の修理メンテナンス専門業者でも、多くのメーカー勤務経験者が作業している事を考えると、メーカーのメンテナンス部門は若い技術者たちの育成機関としての機能もあるのでしょう。

時計メンテナンス業界は、メーカーか専門学校でスキルを磨きキャリアを重ね、その後進むべき道として①メーカーに残るか(移籍も含む)、②専門業者へ転職、独自の工房を構える流れになっていると考えられます。

正規メンテナンスのデメリットを検証

さて費用も高額で、納期も長い正規メンテナンス、それには理由があります。最も大きな理由が、時計業界の複雑な流通経路の存在です。一般的に時計業界ではメンテナンスに出す際、その多くは小売店(デパート)が受託窓口になります。

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デパートを経由することで、そこで中間マージンが発生します。メーカーによっては日本法人のメンテナンス部門を丸ごとメンテナンス専門業者外注委託しているブランドも実はあるのです。

自社でメンテナンス部門を持っているブランドも、受託製品全てを社内で作業を完了している訳ではありません。受託状態によっては一部製品をメンテナンス専門業者へ外注しています。

当然メーカーは受託窓口には手数料、下請けのメンテナンス業者には作業費用を支払うため、これらによって料金が膨らむ構図なのです。

まとめ

機械式時計のメンテナンスで、正規メンテナンスとメンテナンス専門業者、どちらを選ぶのかはユーザーの考え方にもより、正解はありません。

ただ、OHは時計の状態にかかわらず定期的に実施するべきです。そのことで大きな故障を未然防止できます。OH費用が高額だから作業を数年先へ先送りするのは本末転倒です。

つまり費用面での悩みさえ減らせば、もっと短いスパンでOHをする人が増えると僕は考えます。それには費用が適正で、技術力が高い修理メンテナンス専門業者で定期的にOHをするのが、時計にとって最善の選択でしょう。

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かかりつけのお医者さん感覚で、2回、3回と連続して同じ人へ依頼できると、クラフトワーカーズでは時計の状態を正確に把握でき安心ですね。

見積もりは無料なので、ぜひ問い合わせしてください。

ダイバーズウォッチを夏に購入するのは賢い選択?

マリンスポーツやダイビングに必須なダイバーズウォッチは必然的に夏がシーズンとなる時計です。例年時計ブランド各社はこの時期に目掛け、新作をリリースしてきますが、2021年はどうなのか?新作情報を含めて、あらためてダイバーズウォッチの魅力を紹介していきます。

あまり知られらていない、ダイバーズウォッチの「耐磁機能」

ダイバーズウォッチは文字通りダイビング用の時計で、「潜水時間の測定が出来る時計」として1950年代頃より、世に出初めました。基本性能は100m以上の防水機能を備え、逆回転ベゼルが備わった物をダイバーズウォッチと呼びます。

https://pixabay.com/ja/photos/マグネット-コンパス-磁気-3678982/

ここ数年で防水機能はさらに向上して、今やダイバーズウォッチで無くても100m防水も当たり前の世の中になっています。しかし、優れた防水機能以上に注目したいのが耐磁機能です。過去記事

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実はダイバーズウォッチは国際標準化機構(ISO)で耐磁機能が規格化されています。ISO6425だと「4800A/mに曝して、日差30秒以内を堅持」とされます。この耐磁機能は潜水作業では体を磁石で固定しなければならないこともあるため、必要とされています。

日本時計協会、JISとISO規格

さらに耐磁機能は潜水作業だけでは無く、陸(おか)の上でも重宝する機能です。今の時代PCやスマホ、タブレットと無縁の生活をしている人は皆無でしょう。アンティークの時計だったらキーボード操作をしているだけで磁気帯びするもの。

一般的に機械式時計は強い磁場には時計を近づけないものですが、PC操作の度に時計を外していては仕事になりませんね。ダイバーズウォッチだったらそんな磁気の心配は不要です。

さらに最新の時計は部品にシリコン素材を採用、かつて(1950年代)の磁気を遮断する設計思想から、そもそも磁化しない素材を使用することで、耐磁する考えへシフトしています。

高い防水性があるから「水中でのみで使う」という考えはもう旧いかもしれません。高層ビルの会議室にダイバーズウォッチを付けていくことも非常識ではありません。僕はダイバーズウォッチが、ビジネスのドレスコードでは、スタンダードになった気がしています。

夏に新作ダイバーが発表される時こそ、20万円以下の製品にチャンスあり

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実績を知らべた訳ではありませんが、夏はダイバーズウォッチが売れると言われています。その証拠に2021年も既に多くのブランドが新作を送り込んで来ています。そして、ダイバーズウォッチは最新作の購入がおススメ

理由としては最新の技術が採用されていることと、長年蓄積されたノウハウを基にディテールが改良されているからです。近年の時計の技術進歩は著しく、パワーリザーブの長時間化耐磁機能アップは10年前とは比較にならないほど向上しています。

この夏の新作もパワーリザーブは70時間以上は標準、さらに10年以上前のダイバーズウォッチと違い、シリコンヒゲゼンマイで耐磁をアップさせ、フリースプラグテンプも採用して、衝撃にも強くなっています。

最新の技術が詰まっている事以外に新作の購入を勧める理由はパッキンやケース劣化が無いからです。年数が経過した中古品ダイバーズウォッチはどうしても経年劣化でケース密閉性の低下やパッキンの弾力が悪くなり、防水性が低下します。

その点、新品はそんな心配は不要です。最新のテクノロジーが詰まった時計ゆえ、実用性も富んでいます。また値段もここ数年は20万円以下の時計でも優れた製品が多く発売されています。

2021年夏は値段以上に価値ある、ダイバーズウォッチの新作が多いです。さて今回発表された、新作20万円代のダイバーズウォッチを2つ紹介します。

ロンジン・レジェンドダイバー

https://www.longines.com/jp/landing/divers-campaign-2021

パッと見た外観からダイバーズウォッチと感じさせません。それは通常ダイバーズウォッチに必ずある「逆回転防止ベゼル」がついていないからです。その代わり「回転インナーベゼル」がついています。

近年のモデルの多くは外側に回転ベゼルが付いたものが殆どです。この「回転インナーベゼル」は少数派、採用しているブランドはIWCやAP位でしょう。「回転インナーベゼル」はダイバーズウォッチ黎明期にブランパンが採用していました。

しかし、グローブをしたままリュウズ操作ができない事で、次第にベゼル外周に付いた「逆回転防止ベゼル」が主流になります。

ロンジン社もこのモデルは1960年代のヘリテージとして蘇らせているため、現行モデルには採用していません。ただこれを今に蘇らせた理由はレトロなデザインはもちろん、陸上で使うことの多い現代のダイバーズウォッチ事情があるかもしれません。

実際のダイビングでは操作性に問題があると言われる「回転インナーベゼル」、しかし陸上で使うのであれば、便利な気がします。逆回転ベゼルでラフに開始時間をセットするよりリュウズで正確に合わせたい人にも良いと思います。

また逆回転ベゼルが無い事で、ダイバースウォッチにありがちなベゼルが目立ち過ぎ、ダイアルが小さくなることはありません。

ティソ・シースター2000プロフェショナル

https://www.tissotwatches.com/ja-jp/catalog/product/view/id/5174/s/t1206071104100/

実は購入を検討中です。2021年6月になってから日本ではブティックとオンライン公式ショップ限定で先行発売され、早速銀座店で売り切れの情報が入ってきました。時計愛好家の間では評判が高いダイバーズウォッチです。

特徴としては、ブレスレットが「インターチェンジャブル クィックリリース」仕様になっていることです。早い話がヴァシュロンの「インターチェンジャブルシステム」のティソ版になります。

スペック的にも魅力ですが、僕がこれを購入しようと思ったのはこのベルトを工具無しで交換できるこのシステムが採用された事が大きな理由です。なぜこれが魅力的なのか。腕時計ビギナーの人の中には理解できないかもしれません。

まずその日の気分でベルトを簡単に交換できる点です。これにより1つの時計の「別の顔」を引き出すことができます。また汗でベルトが汚れやすい時期、ベルトの取り外しが容易だと、クリーニングが簡単です。

僕は年に数回、重曹と水をトレイに入れてベルトを浸し、ブレスレットをクリーニングしています。クリーニングしやすいのは長く使う事を考えると重要です。通常のバネ棒は気軽にクリーニングとはいきません。

まとめ

あえて夏にダイバーズウォッチを購入する、それは旬の野菜を食べる感覚です。夏こそダイバーズというメーカーの戦略に乗るのも良いと僕は思います。ぜひ2021年夏にはお気に入りのダイバーを見つけてください。

Wearing the same watch is not cool.

こんにちはGoroです。毎日同じ時計を付けている人、周りに多くありませんか?腕時計ビギナーから抜け出す第一歩、僕は時計を毎日着替える事だと考えます。2つ以上の時計を使い分けて、腕時計ライフを楽しむ方法を伝授します。

毎日同じ時計はクールでは無い!

実は今回の記事は僕のInstagramアカウントと連携した記事です。僕の私物時計5つで、どのように腕時計ライフを楽しんでいるかを紹介しています。「毎日同じ腕時計はクールでは無い」、#(ハッシュタグ)wearingwatchcomをつけて毎日postしています。

僕はまず、「シーン(ビジネスor休日)」、「天候(晴、雨)」によって使い分けます。特にビジネスでは細かく使い分けるのが、ポイントです。旧来から日本社会は「高級時計を良しとしない」風潮があります。

当初この風潮は日本固有の物と僕は思っていました。しかし世界を見渡してみると、高級時計へのやっかみは少なくからずあるようです。そうなると、ビジネスシーンにおいてもタイプの違う時計を使い分ける事は「リスクマネージメント」上、必要な事と言えるでしょう。

得意先に行く時やうるさい上司が会社に居る日は、控え目な時計へ着替えるようにするだけでストレスは格段に減ります。また休日にスポーツする時は、相応しい時計に着替えるとスポーツだって俄然面白くなるはずです。

「万能腕時計」は無い!

僕が時計を着替える理由は単純に「時計の着替え」を楽しめるからです。しかし人によってはスポーツウォッチで全て対応できる世の中になっているから、フォーマルやカジュアル毎に時計を着替える必要は無いという意見もあります。

確かにこの10年で世の中のドレスコードは「イン・フォーマル」化しています。かつては完全に「アウト」だったスポーツウォッチとスーツの組合せは大企業でもタブーではありません。

2021年に就任したバイデン大統領もダイバーズウォッチを執務で愛用している姿が目撃される時代、ダイバーズウォッチを装着してオフィスへ行くスタイルはグローバルスタンダード化しています。

現に御堂筋線で見かける大阪・会社員たちの袖口から覗く腕時計は「スーパーオーシャン」(ブライトリング)やポルトギーゼ(IWC)を皆、違和感なくつけています。

ラグスポ」が出てきた背景は、世の中のインフォーマル化も大きな要因です。しかし、「万能服」が無いのと同じく、「万能腕時計」も存在しません。ラグスポも、どこかラグジュアリーな演出が必要なシーンでこそより映えます。

それ以外のシーンではどうしても時計ばかり目立ち過ぎ、それに違和感を抱く人だってゼロではありません。フォーマル用の腕時計、休日用の時計という風に使い分け着替えた方が無難です。

同じ時計を毎日つけるのはパワーリザーブが短い時の名残

ではなぜ、多くの人々は毎日同じ時計を使う様になったのでしょう?

僕が考えるいちばんの理由は1970年代以前、腕時計が全て機械式だった時代の「名残」です。当時のムーブメントは機械式で「自動巻き」が主流となってきて「手から外さない限り止まらない!」と世間では言われ続けていました。

僕も父からよく「時計は手から外さないようにすると止まらない」と言われていました。

昔の腕時計は手から外すと約30時間前後で止まります。前日に外した腕時計は翌日の午前中位までしか動かないものでした。写真のSEIKO5みたいですね。

「皆と同じ」であることに安心感を抱く日本人の国民気質もあり、社会に気が付かない内に浸透し、年月を経て「時計を着替えない事」を誰もが疑問に思わなくなっている可能性は否定できません。

コスパのみを考えない!

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未だに「これ1本で十分です!」なんて言っている時計ショップの店員さんも稀に居ますね。営業する立場でこの言葉を使う気持ちは痛いほどよく、わかります。しかしユーザー目線で考えた時、その言葉は理に叶ってはいません。

僕も「この1本で十分!」そう思って、20年前にロレックスのAir-kingを購入しました。もちろんAir-kingは万能時計じゃありません。また、「長く使えるから、これひとつにすれば、コスパも良い!」という意見も耳にします。

耐久性の高い高級時計を、毎日使い続けることは一見すると合理的。しかし、今の時代は時計が無くても生活に支障をきたすことはありません。

むしろ腕時計を持つことでの心理面での好影響にもっと注目すべきです。ただ、そこで得られるものを全て正確に計算することは一筋縄でいきません。

きっと何年か経過してその効果を実感できると僕は考えます。目先のコスパばかり注目している位なら逆に時計は持たない方が賢明です。

値段がリーズナブルなブランドを知る

しかし、「コスパのみを考えない」と言って、あまりにコストを無視しての腕時計購入は、さすがにおすすめできません。やはりある程度、ブランドの価格帯を計算して購入することは重要です。

その昔、良い腕時計ほど価格は高いものでした。良質な時計はどうしても職人の手作業による割合が高くなり、その分生産量も少なくなって価格が高くなります。

しかし21世紀に入り、工作機械の性能が進歩しミクロン単位での切削加工が容易になったのです。工作機械の導入で生産量も増え、質の高い時計の大量生産が可能になります。

その結果、ここ数年20万円を切る価格の腕時計でも、質感は高級メゾンの製品とほとんど変わらないほど品質が高くなっています。ではどんなブランドが工作機械の性能アップによる恩恵を受けているのでしょう?

僕が知る範囲では「オリス」、「ティソ」、「ボールウォッチ」、「モーリスラクロア」、「ノルケイン」、「フォーメックス」などがその代表的な、ブランドです。これらのブランドの腕時計であれば質も高く、リーズナブルな価格で、2つ以上の時計が買えます。

まとめ

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毎日違う時計を付ける習慣で重要なことはどの腕時計が似合うか考える事です。見られることを意識するだけで、見た目はクールになるはずです。もちろん時計だけで女性にモテル訳ではありません。

ただ毎日決まりきったひとつの時計を使いづけるのでは無く、時計と服装の組合せを日々考える事で、間違いなく自身に似合うスタイルを追及するはずです。当然時計に対してもそれは同じ。

時計とスタイルとの相性を考えていると、時計に対する目利き力も自然にアップします。目利きができるようになると、俄然時計への興味が増すはずです。

正解はありませんが、まずはできる限り購入し、手首に付ける事から始めましょう。

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